9月の米小売売上高が前月比+0.7%と、市場予想の-0.2%に反して、増加し、8月分も前月比+0.7%⇒+0.9%と上方修正された。この予想外に強い小売売上高の結果を踏まえて、デルタ株蔓延による景気減速懸念が後退。株式市場は上昇した。金利も上がったがその前数日の金利低下の半分程度を戻したにすぎず、過去2週間の高値からみると余裕もあることもあり、金利上昇と株価上昇のリスクオン相場となった。

米国ではゴールドマン・サックスが決算を発表し、市場予想を大幅に上回った。相場全体が上昇したのも、この好決算が寄与した側面もある。投資銀行部門の収益が過去2番目、トレーディング部門は20％増加、特に株式トレーディングは前年比2倍超となった。あらゆる事業で大幅な上振れとなっており、世界的な過剰流動性とそこからくる企業買収や投資活動の活発化が大きく業績に寄与している。

一応12年間所属していた経験談までだが、ゴールドマンに限らず、ウォールストリートの金融機関の業績は波があるので、この世の春を謳歌した年の翌年にさらにマーケットが盛り上がる、ということはあまりない。大体数年内には下に転がり、リストラの嵐、という展開が多いので、今回がどうなるかはわからないものの、これまでの例にならえば来年以降のマーケットはやや不安な側面もあったりはする。少なくとも金融機関の業績は、という話ではあるが。

日本ではいよいよ選挙期間が開始。コロナの感染者数も激減した状態が続いており、今選挙を行えば自民党有利の展開で進めることはできるだろう。とはいえ、現在よりも議席数を落とすのは確実視されており、過半数割れもあり得るのか、過半数ギリギリなのか、絶対安定多数まで到達するのか。いずれにしても公明党の存在がより政権内で増すことは確実であり、公明党が推す給付金政策は今後出てくる可能性高い。少なくとも若年層には【10】万円が配られそうだが、再び株や仮想通貨への投資マネーになるかもしれない。

### 主要市場の動き

ダウ　35,294.76 (+1.09%)
S&P　4,471.37 (+0.75%)
NASDAQ　14,897.34 (+0.50%)
FTSE　7,234.03 (+0.37%)
米国10年金利　1.5738% (+0.0561)
原油　83.13 (+1.03%)
ビットコイン　6,988,253 (+0.86%)

【2021.10.18】ゴールドマン好決算。給付金政策と投資マネーへの還流。