昨日の米国市場は、ダウはフラットだったが、NASDAQが下落。高バリュエーション株を中心に下落していることから、やはり今晩のCPIの動向や来週のFOMCの動きが警戒され始めている模様。いったんオミクロン相場は終わりということで下で買った分の利確はしておいてもよさそう。もっとも債券市場はそうなっておらず、利回りは再度低下している。

今晩のCPIで何が出たらどうFOMCが変わるか、というのも難しい話だが、予想を大きく下回る結果とかでもない限りは市場の警戒感はFOMCまで続きそう。ではFOMCで何かビッグサプライズがあるか？と言われると、実際のところはそうでもないような気が個人的にはしている。テーパリングの加速にせよ、利上げへの何らかの言及にせよ、それがあったところで、それらはいつかは起きる話でもあり、短期的な混乱はあるにせよこの話だけでマーケットが長期低迷するとは考えにくいと思っている。

やや気がかりなのは、イギリスがより厳格な制限措置を導入するとしたところ。オミクロンの実態がまだ正式にはよくわかってないものの、懸念するほどのものではないという声が聞かれ始めている中では、より厳しい措置となっている。オミクロンの医学上の実態がどうであれ、取られる政策が厳しいものになれば当然景気にはよくない。その分政策でカバーされることが前提となってくるが、オミクロンへの評価や対策の方向性が語らまない時に、金融政策の策定ではオミクロン大したことないを前提とし、一方でコロナ対策としてはオミクロン脅威、というチグハグな展開になってしまうと一番の最悪事態となってくる。経済対策、金融政策をどうするのかが気になるところ。

これを米国にも当てはめれば、さすがにチグハグな政策はないと思うので、であるならばまだオミクロンの分析やそれに基づく対策が固まっていない中で、来週のFOMCで想定以上のタカ派なアクションを取ることもないのではないか？とは思う。

が、繰り返しとなるが、無理して乱高下するかもしれない中でポジションを多く持つこともないので、今週までの利益は利確して様子見すればいいだろう。


### 主要市場の動き

ダウ　35,754.69 (-0.00%)
S&P　4,667.45 (-0.72%)
NASDAQ　15,517.37 (-1.71%)
FTSE　7,321.26 (-0.22%)
米国10年金利　1.4888 (-0.0200)
原油　70.57 (-2.45%)
ビットコイン　5,463,490 (-5.31%)

【2021.12.10】来週のFOMCに備えて