米国株式市場は下落。昨晩発表された11月の卸売物価指数は前月比0.8％上昇、前年同月比9.6％上昇と、市場予想である前月比0.5%上昇、前年同月比9.2%を超えるもので、卸売指数から遅行してCPIに反映されていくことを考えると当面のインフレはやっぱり予想より強い？ってことで、昨晩はFOMC懸念ということで売られた。

どのみち今晩には出てくるわけなので直前の動きにあまり意味はないのだが、多少警戒感を持った形でイベントを迎えるほうがFOMC後の動きはマイルドになりやすい。そしてようやくではあるが、FOMC警戒によって金利は上昇した（といってもわずかではあるが）。昨日は株式市場の懸念と債券が久しぶりに一致した動きを見せ、指数は下落する中でも金融株は逆行高をしており、これまで言い続けてきた金融株を組み込んだポジションというものがワークしていた日であった。そういう意味では昨晩の市場は、FOMCで何かしらアクションがあった時のマーケットがどう動くかの小さなテスト、と言えて一応の手ごたえは得られたといったところ。

あとはFOMCで市場が下がったときに何を買うべきかイメージしておくくらいだが、案外シンプルに円安メリットの大きい会社の株をちょっと買ってみるというのもいいかもしれない。

全く話が変わるが、不動産会社のレーサムをほんの少しだけ見始めている。最近創業者が退陣し、株式も設立した一般社団法人に譲渡している。退陣の理由はよくわからないが、一部SNSでスキャンダルまがいの話も出ており、それが理由とも言われているが不明。ただ株価は大きく下げた後、やや戻している状態。

PBR0.6倍だが、自社株が20％もあるので実質は0.48倍となっている。まぁ正直スキャンダルが事実であればいくら一般社団法人に株を移したところで、実質そこを本人が支配しているのであればなかなか金融機関は融資を出せないと思う。不動産会社にとってそれはかなりきついと思うし、何かしら資本整理が必要になってきそう。そのときは創業者は一般社団法人からも追い出されることになると思うが、それはそれで解決になる。一方で問題なく融資が続くようであれば、スキャンダルめいた話は根拠のない醜聞だったということで、通常営業に戻れる。

ワーストケースは融資が滞り資金繰り上の問題が出ることだが、仮にそうだとしても現在保有している不動産を売却すればPBR0.5倍は余裕で回収できて、どのストーリーでもダウンサイドは少なそう？という初期インプレッションを持っている。問題は持っている資産が意味のある資産かどうか、というところなので、この辺りはもしわかれば調査したいと思っている。

### 主要市場の動き

ダウ　35,544.18 (-0.30%)
S&P　4,634.09 (-0.75%)
NASDAQ　15,237.64.60 (-1.14%)
FTSE　7,218.64 (-0.18%)
米国10年金利　1.4411 (+0.0170)
原油　70.29 (-1.40%)
ビットコイン　5,497,849 (+3.54%)

【2021.12.15】FOMCの予行演習？ようやく金利が少し反応し金融株が強い。他、レーサム。