昨夜の米国株式市場は3営業日連続の下落。ナスダックは2か月ぶりに100日移動平均線を下回り、中小型中心のラッセル2000も8月以来の低水準。オミクロン株感染者数増や、ウェストバージニア州マンチン議員の不支持で民主党の大型歳出法案が今年中に議会を通過する見込みがなくなったことで買いが入りづらい展開となった。

12月に入ってから個人的に久しぶりに日本株に対する投資を増やしてきた。理由は以下の通り：

* 先日共有した日米の相対的バリュエーションの歴史的低水準
* 低インフレのおかげで大規模の財政政策が打ちやすい
* 増税というネガティブ要素が最近話題となっているが日本株を大きく売り込める投資家層が限定的

その中でも注目しているのが、誰も触りたくない旅行・航空・レジャー関連。

南アフリカは懸命にオミクロン株の低毒性を訴えているが、コロナPTSD症状となっている各国は現在その報告に聞く耳を持っていない。私の勘違いかもしれないが、1か月経ったところでWHOが認識しているオミクロン株による死者がたった一人。

私は何よりもデータを重視する人間なので、そのデータをみる限り、南アの医療関係者が毒性について仰っている内容がその通りだと思われる。

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実際に南アの感染者と死者数の推移をみると、これまでの3回の感染者増の局面において死者数が約1か月後に急に上昇。感染者数がピークを打つタイミング（赤い線）で死者数がすでに高水準であった。今回は感染者数が一旦ピークを打ってから急低下の動きを見せているが、死者数の増加が限定的。ワクチンの効果が一定程度あるのは間違いないが南アのワクチン接種率がまだ30％未満。南アフリカ医師会のアンジェリーク・コーチーエ会長が仰っている「低毒性」が事実であるように見受ける。

現在の南アに似ている状況があるとすれば、今年のインドにおけるデルタ株の急速な蔓延だろう。
![image.png](https://grid-images-production.cryptact.com/55ef5603-847a-4763-9b12-f0e53dce87ef)
デルタ株の感染でインドの一日当たりの死者数がほぼゼロから急に4000人を超える水準まで暴騰した。南アのこれまでの3回の波で見られた感染者数のピークから約1か月の遅れで死者数もピークを撃った。当時のインドもワクチン接種がほとんど進まず、若い人を中心に感染が広がった。

データを見てもデルタ株とオミクロン株の違いは明らか。

私は医療関係者でもないし疫学者でもないのでオミクロン株については「気にすることはない」と決して言えないが、投資家として過剰に売り込まれている航空・レジャー関連銘柄に対する面白いエントリーポイントだと考えている。

### 主要市場の動き

* ダウ　34932.16 (-1.23%)
* S&P　4568.02 (-1.14%)
* NASDAQ　14980.95 (-1.24%)
* FTSE　7198.03 (-0.66%)
* 米国10年金利　1.4225 (+0.0204)
* 原油　68.23 (-3.71%)
* ビットコイン　5325392円 (+1.51%)

【2021.12.21】南アでオミクロン株感染者数が減少に転じ始め。レジャー関連の妙味。