株価*時価総額自己資本比率ROEROIC
14,730円2,598億円58.3%N/AN/A
PER(実績)PER(予想)PBR配当利回りEV/EBITDA
11.9倍16.51倍2.9倍0.92%10.7倍

                            *株価は2024年1月12日終値。

【2024年2月期3Q決算結果】

ローツェの2024年2月期3Q決算(累計)の結果は

売上高651億6,200万円前年同期比▲8.7%
営業利益157億6,300万円同▲11.1%
四半期純利益154億8,700万円同▲21.2%

3Q単独の決算結果は

売上高241億7,000万円前年同期比▲5.7%
営業利益58億1,100万円同▲14.6%
四半期純利益56億5,200万円同▲22.6%

従前の会社計画通り減収減益決算となった。3Qまでの累計の売上は前年同期比▲8.7%の651億6,200万円となった。累計の営業利益は同▲11.1%の157億6,300万円となった。累計の営業利益率は同0.7pt下落の24.2%であった。3Q業績は2Qに続き米国及び中国向け売上が牽引し、回復基調であった。しかし、前期比では顧客の設備投資減少により減収減益であった。為替に関しては期初の133円/USDから3Q末149円/USDへの円安進行により為替差益57億円を計上した。

1月11日の決算発表を受け翌12日は一時前日終値比7.2%下落したが、マーケットの地合いが強く終値は前日終値比1.8%下落まで戻して引けた。

売上(累計)のセグメント別内訳は以下の通りである。

(単位:百万円)売上前年同期比増減
半導体関連装置55,313▲9.8%
分析装置2,370N/A(前年同期はゼロ)
FPD関連装置2,561▲52.8%
ライフサイエンス関連装置 300+21.0%
モータ制御機器120+5.8%
部品・修理 他 4,495+5.2%
合計65,162▲8.7%

3Qのセグメント別概況であるが、半導体関連装置は1Qから2Qにかけて46.5%増加し、3Q売上は2Qと同程度であった。米国及び中国の製造装置メーカー向け売上が増加した。分析装置は国内外の半導体メーカーやウエハメーカー向けに主力製品Expert™を納入し累計24億円の売上実績となった。FPD関連装置は2Qより売上が減少したが、主要顧客のベトナム向け自動化装置の納入を継続した。ライフサイエンス関連装置は2Qには国内製薬メーカーに加えて中国向け売上が増加した。

地域別売上は米国が195億円(30%)と一位、中国が169億円(26%)と二位、台湾が103億円(16%)と三位、以下日本が70億円(11%)、韓国が58億円(9%)、欧州が38億円(6%)であった。

3Qの受注高は前年同期比1.8%増、2Q比▲1.9%の186億5,400万円、受注残高は前年同期比▲14.8%、2Q比▲4.0%の518億2,700万円と依然高水準の受注残高であった。ロジック各社の設備投資需要が受注を牽引した。

  【2024年2月期通期予想】

 

売上高880億円前期比▲6.9%
営業利益216億円同▲18.2%
当期純利益157億円同▲26.5%
EPS892.13円  ―
期末配当金135円  ―

今期通期の会社計画は期初予想を維持した。減収減益で当期純利益に関しては前期比26.5%減の157億円を計画している。今後に関しては生成AIやデータセンター向け等の投資需要拡大により半導体設備投資は調整局面から回復に向かうとローツェでは見ている。

アナリストによる投資スタンス

会社計画通り減収減益の決算であったが、地合いの強さから株価はあまり下げなかった。一昨日TSMCの決算が発表されたが、会社予想、市場予想を共に上回る決算でAI向け需要急増の恩恵を受けている事が確認され、ローツェにとってもTSMCはクライアントでありポジティブなニュースであった。半導体銘柄は軒並み値を上げているが、ローツェは常に割安なバリュエーションで予想PERが16倍台である。来期の業績回復を織り込んでもう少し評価をされても良いのではないかと考えている。

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