株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
23,360円 | 4,112億円 | 62.4% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
21倍 | 18倍 | 4.1倍 | 0.68% | 11.3倍 |
*株価は2024年7月29日終値。
【2025年2月期1Q決算結果】
ローツェの2025年2月期1Q決算の結果は
売上高 | 293億円 | 前年同期比75.5%増 |
営業利益 | 87億円 | 同85.4%増 |
四半期純利益 | 88億円 | 同146.7%増 |
半導体需要の回復と在庫の正常化が進み、特にHBM(広帯域幅メモリ)を中心とするAI関連の半導体需要が回復を主導した。また、自国のサプライチェーン強化を目的に中国で半導体製造拠点の増強が活発化し、それに伴う半導体製造装置への投資が顕著に増加した。このような背景から大幅増収増益となった。売上高は前年同期比75.5%増の293億円、営業利益が同85.4%増の87億円、営業利益率が同1.6pt上昇の29.9%、四半期純利益は同146.7%増の88億円であった。為替差益を27億3,100万円計上した。
1Q売上のセグメント別内訳は以下の通りである。
(単位:百万円) | 売上 | 前年同期比増減 |
半導体関連装置 | 26,836 | 91.9%増 |
分析装置 | 331 | ▲53.7% |
FPD関連装置 | 262 | ▲24.3% |
ライフサイエンス関連装置 | 152 | 52%増 |
部品・修理 他 | 1,705 | 10.5%増 |
合計 | 29,288 | 75.5%増 |
半導体関連装置は前年同期比91.5%増と大幅増収であった。中国向け売上が前Q1から4四半期連続で増加し、米国向けを超え首位となった。地域別売上は中国が134億円(46%)と一位、米国が73億円(25%)と二位、台湾が38億円(13%)と三位、以下日本が30億円(10%)、韓国が9.5億円(3%)、欧州が6.8億円(2%)であった。
1Qの受注高は前年同期比66.2%増、4Q24比▲19.8%の226億円、受注残高は前年同期比▲6%、4Q24比▲7.5%の522億円と高水準の受注残高であった。前四半期に集中した受注の反動減により受注高は4Q24比減少したが、依然高水準を確保し堅調、売上増により受注残高は減少した。
【2025年2月期通期予想】
従前の通期予想を維持した。ローツェは2024年9月1日を効力日として1対10の株式分割を予定している。株式分割を予定しているためにEPS、配当金の前期比はN/Aとした。
売上高 | 1,207億8,400万円 | 前期比29.5%増 |
営業利益 | 316億1,700億円 | 同31%増 |
当期純利益 | 229億1,600万円 | 同17.1%増 |
EPS | 130.07円 | N/A |
期末配当金 | 16円 | N/A |
アナリストによる投資スタンス
1Q決算は大幅増収増益、通期も増収増益予想であるが、7月11日の引け後の決算発表より株価は32.3%下落した。受注高、受注残高ともに4Q24比減少している事で業績的には1Qをピークとして2Q以降徐々に売上の伸びが鈍化するとみられているのかもしれない。また、円高、日銀の利上げを織り込んで下げていると思われる。しかし、来月末のエヌビディアの決算が強いものであれば半導体関連全般に見直し買いが入るのではないかと考えている。