先日エヌビディアの4Q決算が発表された。業績が倍々ゲームのように伸びており、あらためて世界的なAI需要の高さを実感する決算内容であった。特にデータセンター売上の伸びが著しい。AIの普及拡大とともにデータ処理量が増加し、GPUを搭載した大規模AIデータセンターの需要が拡大している。このレポートでは高成長がこれからも期待されるAIデータセンターから恩恵を受ける日本企業について取り上げてみる事にする。

目次

  1. エヌビディアの業績推移とデータセンター売上比率
  2. 加速するAI投資で益々増加するGPU需要
  3. 生成AI支出は4年で10倍近くに増加と予測
  4. 2024年の半導体市場は過去最大規模に
  5. データセンターの現状と関連銘柄
  6. 生成AIを支える広帯域高速メモリー(HBM)と関連銘柄

エヌビディアの業績推移とデータセンター売上比率

エヌビディアのデータセンター売上は過去8四半期(2年)の間に以下のように伸びた。Q4FY24のデータセンター売上は前年同期比5倍強、データセンタ売上比は同23.5pt増、粗利率は同10.6pt増の76.7%となった。

 

(単位:百万米ドル)Q1FY23Q2FY23Q3FY23Q4FY23Q1FY24Q2FY24Q3FY24Q4FY24
データセンター売上3,7503,8063,8333,6164,28410,32314,51418,404
総売上8,2886,7045,9316,0517,19213,50718,12022,103
データセンター売上売上比率45.2%56.8%64.6%59.8%59.6%76.4%80.1%83.3%
粗利率(Non-GAAP)67.1%45.9%56.1%66.1%66.8%71.2%75.0%76.7%
営業利益   3,955   1,325  1,536  2,224  3,052   7,776 11,557 14,749
営業利益率  47.7%  19.8%         25.9%  36.8% 42.4% 57.6%   63.8%  66.7%

注:Nvidia社IR資料より株式会社pafin作成

データセンター売上が爆発的に伸びたきっかけは2022年11月のOpenAIによる対話型AI「ChatGPT」のローンチ後2か月で1億ユーザーを獲得と世界的に広がった事だと言えるだろう。OpenAIに投資していたマイクロソフトがOpenAIの独占的なプロバイダーになり、クラウドコンピューティング事業で後発であったマイクロソフト Azureが優位に立ち、競合他社がAI投資を加速したという事が背景である。

上記のエヌビディアのKPIの推移で明らかなようにデータセンター売上比率の高まりとともに粗利率、営業利益率ともに上昇し大幅な利益増となっている。これから更にデータ処理量の増加、複雑化とともに必要とされるGPUの量は増加し、圧倒的なマーケットシェアを持つエヌビディアの業績拡大はこれからも続くだろう。

加速するAI投資で益々増加するGPU需要

生成AIのコア技術である大規模言語モデル(LLM)はパラメーター数や学習するデータ量等が増えるほど性能が上昇する。その結果LLMの大きさは指数関数的に拡大する。オープンAIが2019年に発表したLLM「GPT-2」のパラメーター数が15億だったのに対し、最新の「GPT-4」は1兆を超えると言われている。生成AIブームで需給バランスが崩れ、2023年春頃からGPUの不足感が顕在化した。(出所:日本経済新聞電子版 2023/11/27 「GAFAが半導体メーカーに 生成AIが生む新市場に商機」

UBSのアナリストによるとNVIDIA H100 80GB GPUのリードタイムが2023年末の8-11ヶ月から、2024年2月には3-4ヶ月に大幅に短縮されたとの報告がある。エヌビディアの生産パートナーのTSMCが2024年の生産能力を2023年の生産能力より倍増させている事もあり問題はなさそうである。

エヌビディアのデータセンター売上を支えているのがハイパースケーラーという存在である。ハイパースケーラーとは100万台以上の巨大規模なサーバーリソースを保有し、拡張可能なクラウド・アーキテクチャーや、コンピューティングやストレージなどのサービスをグローバルに提供する大規模なクラウド・サービス・プロバイダーである。具体的にはAWS、Microsoft Azure、Google等の企業である。AI開発企業や利用企業の多くは、自社でGPUをサーバーに導入するのではなく、AWSなどのクラウドサービスを経由して、オンデマンドでGPUサーバーを利用する。2023年12月25日のダイヤモンド・オンラインの記事によると

生成AIに用いられるサーバーの価格は、汎用サーバーの25倍に高騰しているといわれている。一基当たりの価格が500万円以上ともいわれるエヌビディアの最新GPU「H100」を、GAFAM各社は数千台単位で導入しようとしているとみられる。

ハイパースケーラーは、GPUに多額の投資をすると同時に各社独自の半導体チップの開発も手掛けている。ハイパースケーラーの他に自動車、金融、ヘルスケア業界等の垂直統合企業や政府機関までもAI投資を進めており、エヌビディアを筆頭にAIデータセンターに関連する半導体企業の業績は大きく伸びる事が予想される。

 

生成AI支出は4年で10倍近くに増加と予測

IT専門調査会社のIDCは2023年12月に生成AI支出の予測の発表をした。IDCの調べによると2023年に企業は生成AIソリューションに全世界で194億ドル(約2兆8,712億円)の支出をしたとの事である。生成AIソフトウェアだけでなくインフラのハードウェアや関連するサービスを含む支出は2024年に2倍に増加、2027年には1,511億ドル(に達するとの予測し、2023年から2027年の予測期間中の年平均成長率(CAGR)は86.1%になるとの事である。

IDCによると2024年に企業はAIをあらゆる側面で活用し、主に顧客と従業員の生産性向上に焦点をあて、それに伴う時間とコストを大幅に削減するための新たな大規模な投資を行うと予測し、その後は収益とビジネス成果向上のために投資に注力する事が予想されるとの事である。

 

2024年の半導体市場は過去最大規模に

昨年末に2024年の世界半導体市場の予測をWSTS(World Semiconductor Trade Statistics:世界半導体市場統計)と米Gartner(ガートナー)がそれぞれ発表した。

(出所:WSTS)

WSTSの予測によると2024年の世界半導体市場は前年比13.1%増の5,883億6,400万ドル(約85兆186億円になると発表をした。製品別の市場予測は以下の通りである。

(出所:WSTS)

生成AI関連やパワー半導体の需要が引き続き伸びることに加え、年後半からの景気回復期待を織り込んで電子機器全般の需要が拡大すると想定して、2桁成長を予測したとの事である。製品別では2022年、2023年と需要減であったメモリーが前年比44.8%増と最大の伸び率となるが、これは前述したように生成AI関連のGPUメモリー需要が大きい。

一方、Gartnerの2024年の半導体世界市場は前年比16.8%増の6240億米ドル(約90兆168億円)になると予測している。

(出所:Gartner)

やはり牽引役は生成AI関連の需要によるメモリーである。GartnerはWSTSより強気の予測でメモリーの2023年は前年比38.8%減だが、2024年は一転して急回復し、同66.3%増になるとの事である。生成AIや大規模言語モデル(LLM)の発展によって、AIの学習と推論を両立するために、データセンターでの高性能GPUベースのサーバおよびアクセラレーターカードの導入需要が高まっていると指摘し、「2027年までにデータセンターアプリケーションにAI技術が統合され、ワークロードアクセラレーターを含む新しいサーバの割合が20%を超える」との予測を示している。

データセンターの現状と関連銘柄

上述のように2024年の半導体市場は生成AI、AIデータセンターの旺盛な需要が牽引役となり過去最大規模になるとの予測であるが、データセンターの状況はどうなっているのであろうか。米大手調査会社のGartnerによると2023年の世界のデータセンターの市場規模は2,430億ドル(約 36兆4,500億円)であったとの事である。これからのデータセンターの市場規模については様々な予測があるのでここでは記さないが、生成AIの高い需要で大きく伸びる事が予想される。英大手調査会社のOmdiaによるとデータセンターでGPUが搭載されているものは2023年6月時点で1割~2割との事だった(出所:東洋経済オンライン 2023/6/14 ”エヌビディアが「生成AIブーム」で確変モード入り”)が、まだまだデータセンターでのGPUの搭載割合は低い事が推測され、既存のデータセンターのアップグレード、また、新設のGPU搭載データセンターの需要は大きく伸びていくと思われる。

日本国内に関してはハイパースケーラーのAWS、マイクロソフトAzure、グーグルは近年データセンター投資を加速している。この3社はデジタル庁が整備し政府や地方自治体が共同利用する「ガバメントクラウド」の提供事業者に選定されている。AWSは2023年から2027年までの5年で日本に2兆2600億円投資すると発表した。グーグルは2023年4月に千葉県印西市に初のデータセンターを開設し、広島県三原市に国内最大規模の総投資額1,000億円のデータセンターを建設予定であり、2028年に稼働開始予定である。マイクロソフトAzureは2014年から日本にデータセンターを東日本、西日本両地域に持っていたが、(当時の名称はWindows Azure)2023年2月より西日本で複数のデータセンターの稼働を開始した。

ここからは日本の上場企業でAIデータセンターを手掛けている企業についてであるが、巨額の投資が必要であるので財務がしっかりしている大企業が多い。超有名企業ばかりなので、個別に企業についての説明は省略するが、各企業の株価バリュエーションの記載はする。

ソフトバンク(9434)とエヌビディアが共同で生成AI、5G/6Gに向けた次世代データセンターのプロジェクトが2023年5月末から始まった。このプラットフォームは NVIDIA GH200 Grace Hopper™ Superchip がベースになっており、ソフトバンクが今後構築する日本各地の新しい分散型AIデータセンターへの導入を予定している。このプラットフォームでは、Arm Neoverse の GH200 Superchip をベースにした、新しい NVIDIA MGX™ リファレンスアーキテクチャーが使用され、アプリケーションのパフォーマンス、スケーラビリティーおよびリソースの利用率の改善が期待されている。

独立系大手データセンターのさくらインターネット(3778)は経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である「クラウドプログラム」の認定を2023年6月に受け、北海道石狩市にAIデータセンターのサービスを1月末に開始した。なお、経済産業省は国産クラウドの開発に2026年までの2年間で6億円の補助をすると2024年2月に発表をした。AI銘柄として注目されており、株価は年初1月4日の終値2,165円から3月6日の終値9,540円と4.4倍上昇したが、3月8日に20.93%と大幅に下落した。しかし予想PERは341.03倍と高過ぎであり、調整はまだ続くのではないかとの印象がある。

この他にNTTグループ(9432)のNTTグローバルデータセンター(NTT GDC)はデータセンター事業者としてEquinix、Digital Realtyに次いで世界第三位であり、世界98拠点でデータセンターを運営している。NTTはデータセンター事業を成長の原動力として重視しており、2022年度から2027年度までに1.5兆円以上の投資を実施し、データセンター事業のEBITDAを2022年度の800億円から2027年度に1,800億円にする事を目指している。なお、海外の拠点のシカゴ、ムンバイに関しては東京センチュリー(8439)と共同運営という形を取っている。

三菱商事(8058)は2017年に米データセンター大手Digital Realtyと合弁会社「MC Digital Realty(MCDR)」を設立し、データセンター事業に参入して以降AWS、マイクロソフトAzure、グーグルを顧客として事業拡大をしているが、数日前に米国でのデータセンタービジネス参入を発表し、テキサス州ダラスの開発中の2物件に780億円出資すると発表した。3月7日にMCDRは千葉県印西市でAI対応の「NRT12データセンター」を開業した。

 

AIデータセンターの関連銘柄の株価バリュエーション

銘柄名予想PERPBREV/EBITDAROEROIC
ソフトバンク(9434) 20.0倍 3.98倍 8.5倍23.0%9.7%
さくらインターネット(3778)341.03倍33.11倍69.2倍7.6%4.6%
NTTグループ(9432)12.57倍1.69倍4.4倍13.1%12.7%
東京センチュリー(8439)10.95倍0.84倍17.2倍0.5%1.3%
三菱商事(8058)14.68倍1.57倍    N/A13.5%N/A

注:株価バリュエーションの数字は2024/3/8の終値に基づき計算。

生成AIを支える広帯域高速メモリー(HBM)と関連銘柄

生成AIにはGPUが必要であるという事は広く知れ渡っているが、大量のデータを一度に処理できるハイスペックなメモリーが求められるようになったことから、サーバーやデータセンターでHBMのニーズが高まっている。HBMは、メモリーのチップを立体的に重ね合わせてパッケージし、広帯域化することにより信号速度を引き上げ、高速大容量のデータ処理を実現する先端技術だ。このため、高速コンピューティングやAI分野で用いられている。HBMの市場投入では、DRAMメーカーの韓国のSKハイニックスが先行しており、韓国・サムスン電子や米マイクロン・テクノロジーも技術開発を急いでいる。(出所:Diamond Online 2003/12/25 東京エレクトロン、TOWA、ディスコ…半導体需要の起爆剤「生成AI」の波に乗る最強技術企業【15社】

このHBMに日本製の技術や部材が使われている。具体的なHBMの役割であるが、生成AIで膨大なデータを高速で処理する際、HBMはその高い帯域幅でGPUの性能のボトルネックを削減することができる。HBMは半導体の後工程の技術である。

HBM関連の日本企業を以下に紹介する。

ディスコ(6146)

時価総額:5.63兆円 予想PER:75.7倍(2024/3/8終値ベース)   

企業概要:半導体、電子部品向け切断・研削・研磨装置で世界首位。装置と消耗品のダイヤ砥石が収益の二本柱である。HBMの製造工程ではチップを積層して大容量を実現するためにTSV(シリコン貫通電極)という技術が必要であるが、TSV技術でデータ転送の速度向上、消費電力の削減が可能になる。TSVは従来よりも工程数が増加し、接続工程で研削、切断などの製品需要が増加する。

直近状況:2024年3月期3Q決算は売上高は前年同期比16.9%増の769億円、営業利益は同25.1%増の303億円であった。粗利率は高付加価値製品や円安のために68.4%と過去最高水準であった。一方、純利益は同2.9%減の160億円となった。これは羽田R&Dセンターの建て替えに伴い減損損失75億円を計上した事が要因である。生成AI向けに関しては来期(2025年3月期)に出荷が本格化し、数百億円規模の売上があると会社側では予定している。

東京精密(7729)

時価総額:4,945億円 予想PER:27.44倍(2024/3/8終値ベース) 

企業概要:ウエハテスト用装置で世界首位である。前工程から後工程へのウエハ中間検査工程におけるウエハ検査はプローバ、プローブカード、テスターの3つの構成で行われる。半導体の電気特性を調べるための装置であるプローバも扱っている。

直近状況:2024年3月期3Q決算は売上高は前年同期比▲13.8%の889億円、営業利益は同▲37.8%の144億円、四半期純利益は同▲30.4%の106億円であった。第3四半期の受注高は、⺠⽣関係の装置需要が⼀段と弱含むなか、⽣成AIなど、⼀部の堅調な分野からの引合いが続き、前年同期なみとなった。今年度は生成AI関連で3Qまでに約130億円の受注があったが、来期は今期を上回る売上になると会社側は予想している。

TOWA(6315)

時価総額:2,505億円 予想PER:43.89倍(2024/3/8終値ベース)  

企業概要:封止(モールディング)や切断加工など半導体後工程用製造装置最も大手。樹脂で覆い傷や汚れから半導体を守る封止装置で世界シェア6割を持っている。

直近状況:2024年3月期3Q決算は売上高は前年同期比▲20.3%の320億円、営業利益は同▲45.8%の41億円、四半期純利益は▲31億円であった。HBM向けコンプレッション装置(樹脂封止技術)の出荷が3Qから始まり、車載向けのトランスファ装置(樹脂封止技術)やコンプレッション装置の売上が増加したものの、PCやスマートフォン等の民生品向けの売上が低調だった事から減収減益となった。直近の決算は冴えなかったものの、HBM向けコンプレッション装置はTOWAの製品は競合商品より歩留まりが高く100%近くである。また、TOWAではAI半導体用に新たなレジンフロー成形をするモールディング装置を昨年開発した。TOWAではHBMをコンプレッション成形した後にそれを使ったAI半導体をレジンフロー成形をする。HBM関連の売上は来期から本格化する予定である。

日本マイクロニクス(6871)

時価総額:3,017億円 予想PER:N/A(通期業績予想非公表) 

企業概要:半導体検査用器具プローブカード(半導体製造工程において、ウェーハの電気的特性検査に使用される計測器具)で世界3位、メモリー向け世界首位。プローブカードの他に試験装置「テスタ」、パッケージ後の特性検査に用いられる「テストソケット」、デバイスの研究開発時における評価・分析で使用される「ウェーハプローバ」などを提供している。

直近状況:2023年12月通期決算は売上高が前年同期比▲13.6%の383億円、営業利益が同▲42.4%の53億円、当期純利益は▲45.2%の41億円であった。プローブカード事業は上期は半導体市況の減速により売上・利益ともに前年同期比で落ち込んだものの下期はDRAM市況が回復した事から順調に回復した。HBM市場は2023年に大きく伸びたが、これから更に成長が加速すると見ており、2024年は設備投資を前期比122%増で実施予定であり、青森にプローブカード向けの新棟を建設中である。

ウシオ電機(6925)

時価総額:2,173億円 予想PER:23.05倍(2024/3/8終値ベース)  

企業概要:産業用ランプで世界首位。液晶・半導体向け光学装置も手掛けている。ウシオ電機は半導体製造装置最大手の米アプライド・マテリアルズと共同でフォトマスク(半導体回路の原版)を必要としないデジタルリソグラフィー技術(DLT)を採用した半導体製造装置を開発すると昨年末に発表した。DLT装置は、インターポーザーや半導体パッケージ基板に配線を描くのに使う。インターポーザーは平面に並べた複数の半導体チップとパッケージ基板をつないだり、DRAMチップを積層した広帯域メモリー(HBM)とプロセッサーを接続したりするための中継部材である。

直近状況:2024年3月期3Q決算は売上高が前年同期比3.2%増の1,325億円、営業利益は同▲24.5%の102億円、四半期純利益は同▲28%の87億円であった。今期通期の業績予想は微増収減益予想であるが、アプライド・マテリアルズとの協業の最先端ICパッケージ基板向け露光装置の共同開発により露光装置のリーディングカンパニーとしての地位を固め事業拡大を狙っているが、HBM需要の拡大とともに中期的に利益貢献すると思われる。

日本電子材料(6855)

時価総額:388億円 予想PER:99.35倍(2024/3/8終値ベース)  

企業概要:半導体検査用プローブカード大手。国内首位、世界2位である。

直近状況:2024年3月期3Q決算は売上高が前年同期比▲21.9%の120億円、営業利益は同▲99%の2,300万円、四半期純利益は赤字に転落し、▲2,800万円であった。非メモリー向けプローブカードは拡販が進んでいた国内先行需要の調整があったものの底堅く推移した。メモリー向けプローブカードは海外向けの拡販を推し進めたが、市場の冷え込みの影響により主力製品の需要が大きく落ち込んだため前年同期を下回った。