IIJの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,513.5円

4,446億円

45.6%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

22.5倍 

21.6倍

3.5倍

1.37%

 N/A

*株価は2024/8/7の前場の終値。

IIJ:2025年3月期1Q決算結果

売上高720億円前期比17.3%増
営業利益44.8億円同▲10.4%
親会社の所有者に帰属する四半期純利益33億円同▲7.3%

IIJの2025年3月期1Q決算は増収減益決算であった。企業、官公庁のD/X需要は引き続き良好で売上は前年同期比17.3%増の720億円、VMware製品のライセンス費用増加等により売上総利益が低下し、営業利益は同▲10.4%の44.8億円、営業利益率は同▲1.9pt低下の6.2%、四半期純利益は同▲7.3%の33億円となった。ファンド評価損益は5億8,500万円、持分法損益は▲1億6,200万円、うちディーカレット(出資比率38.2%)の損益は▲1億8,200万円。ディーカレットは国内初のデジタル通貨プラットフォームサービス「DCJPYネットワーク」を2024年にリリースした。

 

【NWサービスの売上内訳】

法人向けインターネット接続サービス116.4億円前年同期比8.1%増
アウトソーシング(セキュリティ、ネットワークサーバー等)139.8億円同10.1%増
WAN (広域網ネットワークサービス)68.3億円同▲3.1%

各サービスの売上が継続的に伸長している:IP+6.7%YoY、インターネットトラフィック・契約総帯域は継続増加、IPは安定的に推移、堅調な増速需要だった。

アウトソーシング +11.5%YoY(うちセキュリティ+19.4%YoY)、NW更改案件でSASE・SOC(セキュリティオペレーションセンター)等の需要が旺盛だった。

WAN ▲3.1%YoY、NW更改案件で増加基調に転じると想定している。 

 

【モバイル事業の売上内訳】

法人モバイル売上35.3億円前年同期比12.3%増
MVNE売上27.7億円同5.5%増
IIJmio(個人モバイル)売上57.1億円同10.3%増

法人モバイル売上の伸びが引き続き大きかった。デュアルキャリア・eSIM等でソリューション強化。

個人モバイルの市場環境は安定推移、端末プラン・eSIM等で積極展開した。

 

【SI事業の売上内訳】

SI構築売上(一時売上、機器販売を含む)126億円前年同期比74.1%増
SI構築受注額151億円同7.4%増
SI構築期末受注残高 262.9億円同27.3%増
SI運用保守売上196億円同14.8%増
SI運用保守受注額250億円同26.7%増
SI運用保守期末受注残高905億円同26.4%増

需要動向は業界万遍なく引き続き良好であった。1Qに獲得した大型複数年複合案件は公共機関向け基盤システム約30億円(4年間)、私学向け教育・研究システム更改約20億円(4年間)等。大型案件の費用進行に伴い1Q基準売上増加は約18億円。

 

IIJ:2025年3月期通期計画

売上高3,120億円前期比13%増
営業利益 320億円同10.2%増
当期利益206億円同3.9%増
EPS116.46円
一株当たり配当金35円

今期も最高益更新を予定している。1Qが終わり通期計画を確定した。VMwareライセンス費用増加からの影響を5月時点で通期で▲30億円と想定していたが、▲11億円に修正した。VMwareライセンス費用増加分はSI事業は既に1Qから価格に転嫁を開始し、NW事業に関しては3Qより価格に転嫁、改定の予定である。

 

アナリストによる投資判断

正午に決算発表の後後場でIIJの株価は上げ幅を拡大し、15%超と大幅に上昇した。IIJのファンダメンタルは好調で売上の82.5%はストック売上であり、スケールメリットで構造的にマージンが拡大しており、ASEAN域の売上も拡大している。株価バリュエーションはまだ20倍台半ばと割安に感じる。