ロート製薬の株価情報

株価

(2023/5/12)

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,831円*

6,459億円

67.6%

13.6%

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

24.5倍

24.4倍

3.1倍

0.78%

14.3倍

*ロート製薬は2023年1月1日付で一対二の株式分割を行った。

ロート製薬:2023年3月期通期決算結果

売上高2,387億円前期比19.5%増
営業利益340億円同17.0%増
当期純利益264億円同24.9%増

 

4Q単独の決算結果は

売上高624億円前年同期比12.2%増
営業利益54億円同▲10.7%
四半期純利益47億円同21.3%増

消費マインドの回復とお客様のニーズに合った商品提案に加え、円安により大幅に増収した。原材料の高騰等により原価率は悪化したものの販管費の効率的活用に努めた結果、大幅増益を確保した。売上・各利益段階で過去最高を更新した。国内、海外共に大幅増収増益であった。通期の営業利益は前期比0.3pt低下し14.2%となった。

地域別概況

【日本】

売上高1,367億円前期比12.6%増
営業利益211億円同10.1%増

「メラノCC」や日やけ止めに新機能を付加した「スキンアクア」、「肌ラボ」、「オバジ」、「ロートV5粒」が引き続き好調に推移した。マスク着用習慣により伸び悩んでいたリップクリームも回復傾向に転じ、加えて、新型コロナウイルス抗原迅速検査キットも増収に寄与した。買収したボラギノールの天藤製薬やロートニッテンも増収に貢献した。

 

【アジア】

売上高708億円前期比26,4%増
営業利益104億円同24.2%増

「50の恵」が人気の香港をはじめ、東南アジアのベトナム、マレーシア、インドネシアなども引き続き好調に推移した。中国では、ゼロコロナ政策の影響があったものの堅調に推移した。製品別では「50の恵」、目薬、東南アジアで人気のフケ抑制シャンプー「セルサン」が好調に推移した。さらに、「肌ラボ」や日やけ止め、リップクリームも増収に寄与した。

 

【インバウンド&越境EC売上】

約22.3億円(前期比18.5%増)

 

【米国】

売上高167億円前期比65.9%増
営業利益7億円同234.6%増

2021年10月に子会社化した医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が増収に大きく貢献した。OEM、リップクリーム、メンソレータム軟膏等が堅調に推移した。原材料の調達コストや人手不足による労務費上昇により、原価率が悪化したものの、販管費の効率的活用により大幅な増益となった。

 

【ヨーロッパ】

売上高122億円前期比18.8%増
営業利益9.8億円同73.6%増

 「Deep Relief」を中心とした外用消炎鎮痛薬が好調で増収に貢献した。「Hadalabo Tokyo」も英国、東欧、中東主要国で好調に推移した。2021年5月にCEマークを取得し発売したドライアイ点眼剤である「ロートドライエイド」により、目薬市場の開拓しているが順調に推移している。エネルギーコストや原材料の調達コスト増加が上昇し原価率が悪化したものの、販売管理費の効率的活用により大幅増益を確保した。

 

ロート製薬:2024年3月期予想

売上高2,590億円前期比8.5%増
営業利益350億円同3.1%増
当期利益265億円同0.5%増
EPS116.16円
一株当たり配当金24円
前提となる為替レート1USD=130円

今期も増収増益を予定している。海外事業に関しては増収増益の予定であるが、円高を想定しており、為替によるマイナスの影響を予想している。中国市場が復調、東南アジアが引き続き成長を牽引すると予想している。国内事業に関しては消費、インバウンド増加を予想しているが、中長期の持続的成長に向けて先行投資をする予定であり増収減益を予想している。

アナリストによる投資判断

国内、海外共に好調で最高益を更新した決算であった。今期は海外は増収増益、国内は増収予想ではあるが先行投資負担で減益を予想しており、ネットで若干の増益で最高益を更新するとの会社予想である。OTC医薬品、化粧品ともに商品開発力に優れ、M&Aも企業価値向上に貢献している。アジア域での中長期的な成長ストーリーは不変であり、安心感のある企業である。

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