株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
3,148円 | 7,182億円 | 69.0% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
27.2倍 | 26.1倍 | 3.4倍 | 0.76% | 14.6倍 |
*株価は2023/8/9の終値。
ロート製薬:2024年3月期1Q決算結果
売上高 | 612億円 | 前期比17.1%増 |
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営業利益 | 113億円 | 同36.1%増 |
四半期純利益 | 91億円 | 同30.0%増 |
大幅増益の好決算であった。売上、各利益段階で過去最高を更新した。経済活動の緩やかな回復に加え消費者のニーズに合った商品提案により国内は大幅増収増益であった。販管費は増加したものの原価率を前年同期比1.9pt改善し、営業利益率は2.6pt上昇し18.5%となった。
地域別概況
【日本】
売上高 | 369億円 | 前年同期比17.3%増 |
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営業利益 | 73億円 | 同41.1%増 |
酵素洗顔が好調の「メラノCC」、ロングセラーの「肌ラボ」、サプリメントの「ロートV5」等が好調を持続しコロナ前を上回る増収となった。マスク着用習慣により落ち込んでいたリップクリームも回復しコロナ前を上回った。買収したボラギノールの天藤製薬も売上、利益に貢献した。
【アジア】
売上高 | 159億円 | 前年同期比18.6%増 |
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営業利益 | 29億円 | 同5.0 %増 |
香港、マレーシアが高成長を持続し、中国がコロナ禍から回復傾向となり売上を牽引した。日やけ止め、リップクリーム、フケ抑制シャンプー「セルサン」、目薬、「50の恵」や「肌ラボ」が増収に寄与した。
【インバウンド&越境EC売上】
約5.4億円(前年同期比21.1%増)
【米国】
売上高 | 42億円 | 前年同期比12.1%増 |
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営業利益 | 3億円 | 同135.7%増 |
2021年10月に子会社化した医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が引き続き好調を維持した。大幅な増収と原価率の改善に加えて、販管費の効率的活用により大幅増益となった。
【ヨーロッパ】
売上高 | 35億円 | 前年同期比12.6%増 |
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営業利益 | 5.3億円 | 同66.8%増 |
主力の消炎鎮痛剤が引き続き好調に推移し増収に寄与した。「Hadalabo Tokyo」も英国、東欧及び中東主要国で好調に推移した。また、2021年5月にCEマークを取得し発売したドライアイ点眼剤である「ロート ドライエイド」により、目薬市場の開拓を引き続き進めており好調に推移した。
ロート製薬:2024年3月期予想
売上高 | 2,630億円 | 前期比10.2%増 |
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営業利益 | 370億円 | 同9.0%増 |
当期純利益 | 275億円 | 同4.3%増 |
EPS | 120.54円 | |
一株当たり配当金 | 24円 | |
前提となる為替レート | 1USD=130円 |
好調な1Q決算を受けて通期の業績予想を上方修正した。今期も最高益更新を予定している。2Q以降3つの新スキンケア・ブランドのローンチを予定している。
アナリストによる投資判断
国内、海外共に好調で最高益を更新した決算であった。2Q以降エビデンス・ベースの中価格帯新スキンケア・ブランドを3ブランド国内でローンチするが、商品開発力に優れた企業なのでロングセラーになるのを期待している。アジア域での中長期的な成長ストーリーは不変であり、安心感のある企業である。