株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
3,343円 | 7,627億円 | 61.9% | 12.0% | 9.9% |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
24.7倍 | 23.7倍 | 3倍 | 0.99% | 13.9倍 |
*株価は2024/11/13の前場の終値。
ロート製薬:2025年3月期2Q決算結果(累計)
売上高 | 1,390.8億円 | 前年同期比8.8%増 |
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営業利益 | 177.9億円 | 同▲15.1% |
中間純利益 | 129億円 | 同▲22.1% |
2Q単独の決算結果は
売上高 | 707億円 | 前年同期比6%増 |
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営業利益 | 60億円 | 同▲38% |
四半期純利益 | 44億円 | 同▲40.8% |
ロート製薬の2025年3月期中間決算は増収減益であった。売上高は顧客のニーズに合った商品提案、インバウンド需要の増加、円安等により前年同期比8.8%増の1,390.8億円となった。しかし、原価率の上昇に加えて研究開発費の計画的な大幅増加等により販管費が増加した結果、営業利益は同▲15.1%の177.9億円、営業利益率は同▲3.6ptの12.8%となった。純利益は同▲22.1%の129億円となった。
地域別概況
【日本】
売上高 | 814億円 | 前年同期比6.6%増 |
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営業利益 | 98.7億円 | 同▲25.4% |
新製品が好調なリップクリームやサプリメントの「ロートV5」、酵素洗顔が好調の「メラノCC」、「肌ラボ」、日やけ止めや高額目薬等が引き続き好調に推移した。グループ会社の、ロートニッテンやクオリテックファーマが増収に寄与した。セグメント利益は、原価率の上昇に加え研究開発費等販管費の計画的な増加により減少した。
【アジア】
売上高 | 379.6億円 | 前年同期比10.8%増 |
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営業利益 | 60億円 | 同3.2%増 |
引き続きベトナム、インドネシアなどの東南アジアが好調に推移した。一方、ミャンマーでは輸入規制の厳格化の影響を受けて原材料や製品の輸入が困難になり大幅な減収となった。商品別ではフケ抑制シャンプー「セルサン」、日やけ止め、「肌ラボ」等が増収に寄与した。セグメント利益は、広告販促費を計画的に増加させた事やミャンマーの減収による影響があったものの、原価率を改善して、微増益となった。
【米国】
売上高 | 100億円 | 前年同期比14.6%増 |
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営業利益 | 6.5億円 | 同16.8%増 |
米国のOTC目薬や、医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が好調に推移した。また、「肌ラボ」が好調なブラジルの連結子会社も増収に大きく貢献した。セグメント利益は、ハイドロックス・ラボラトリーズ社やブラジルの連結子会社の利益改善が貢献して増益となった。
【ヨーロッパ】
売上高 | 80億円 | 前年同期比13.9%増 |
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営業利益 | 5.38億円 | 同▲38.9% |
主力の消炎鎮痛剤が中東向けの出荷時期のずれの影響等で減少したが、ポーランドの化粧品子会社では肌ラボ東京や自社開発化粧品が好調に推移した。目薬のロートドライエイドは販路を拡大している。しかし、主力の消炎鎮痛剤と原価率の上昇により減益となった。
ロート製薬:2025年3月期予想
売上高 | 3,200億円 | 前期比18.2%増 |
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営業利益 | 432億円 | 同7.9%増 |
当期純利益 | 322億円 | 同4.1%増 |
EPS | 141.14円 | |
一株当たり配当金 | 33円 | |
前提となる為替レート | 1USD=148円 |
今期に新たに子会社化するシンガポールの漢方薬製造販売企業のユーヤンサンやオーストリアの製薬会社モノの業績を3Q以降反映させる予定で1Q決算後に上方修正したが、従前予想を維持した。今期も最高益更新を予定している。
アナリストによる投資判断
2Qに為替が円高にふれたからか1Qよりインバウンド売上が減少したのが気になる。3Qは足元円安傾向にあり、インバウンド売上が回復するか注目している。M&A、海外戦略も上手くいっており、中長期的な成長ストーリーは不変である。