株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
2,502円 | 5,708億円 | 63.3% | 12.2% | 10.1% |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
18.5倍 | 17.7倍 | 2.3倍 | 1.32% | 10.7倍 |
*株価は2025/2/12の終値。
ロート製薬:2025年3月期3Q決算結果(累計)
売上高 | 2,259億円 | 前年同期比12.3%増 |
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営業利益 | 323億円 | 同▲8.5% |
四半期純利益 | 248億円 | 同▲5.2% |
3Q単独の決算結果は
売上高 | 868億円 | 前年同期比18.4%増 |
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営業利益 | 145億円 | 同1.3%増 |
四半期純利益 | 119億円 | 同24.3%増 |
ロート製薬の2025年3月期3Q決算は増収減益であった。新たに株式を取得したシンガポールの漢方製薬製造販売企業のユーヤンサン・インターナショナル社やオーストラリアのモノ社を連結対象にした事から大幅増収となった。3Q累計の決算結果は前年同期比12.3%増の2,259億円となった。しかし、原価率の上昇、研究開発費の計画的な増加により販管費が増加した結果、営業利益は同8.5減少の323億円、四半期純利益は同5.2%減少の248億円となった。3Q累計の営業利益率は同3.2pt減の14.3%となった。
地域別概況
【日本】
売上高 | 1,262億円 | 前年同期比6.9%増 |
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営業利益 | 184億円 | 同▲14.7% |
新製品が好調なリップクリームやサプリメントの「ロートV5」、酵素洗顔が好調の「メラノCC」、「肌ラボ」、日やけ止めや高額目薬等が引き続き好調に推移した。グループ会社の、ロートニッテンやクオリテックファーマが増収に寄与した。セグメント利益は、原価率の上昇に加え研究開発費等販管費の計画的な増加により減少した。
【アジア】
売上高 | 685億円 | 前年同期比20.8%増 |
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営業利益 | 108億円 | 同▲0.2% |
引き続きベトナム、インドネシアなどの東南アジアが好調に推移した。加えてユーヤンサン・インターナショナル社が売上に貢献した。一方、ミャンマーでは輸入規制の厳格化の影響を受けて原材料や製品の輸入が困難になり大幅な減収となった。商品別ではフケ抑制シャンプー「セルサン」、日やけ止め、「肌ラボ」等が増収に寄与した。セグメント利益は、ユーヤンサン・インターナショナル社ののれん償却に加えてミャンマーの減収による影響もあり減少した。
【米国】
売上高 | 151億円 | 前年同期比10.6%増 |
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営業利益 | 10.8億円 | 同12.4%増 |
米国のOTC目薬や、医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が好調に推移した。また、「肌ラボ」が好調なブラジルの連結子会社も増収に大きく貢献した。セグメント利益は、ハイドロックス・ラボラトリーズ社やブラジルの連結子会社の利益改善が貢献して増益となった。
【ヨーロッパ】
売上高 | 134億円 | 前年同期比27.4%増 |
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営業利益 | 9.7億円 | 同▲6.3% |
主力の消炎鎮痛剤が中東向けの出荷時期のずれの影響等で減少したが、ポーランドの化粧品子会社では肌ラボ東京や自社開発化粧品が好調に推移した。目薬のロートドライエイドは販路を拡大している。しかし、主力の消炎鎮痛剤と原価率の上昇により減益となった。
ロート製薬:2025年3月期予想
売上高 | 3,200億円 | 前期比18.2%増 |
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営業利益 | 432億円 | 同7.9%増 |
当期純利益 | 322億円 | 同4.1%増 |
EPS | 141.14円 | |
一株当たり配当金 | 36円 | |
前提となる為替レート | 1USD=148円 |
通期計画は従前予想を維持した。今期も最高益更新を予定している。配当金に関しては33円から36円に増配した。
アナリストによる投資判断
3Qは円安傾向によりインバウンド売上は回復した。株価は冴えないが、決算内容は良く、海外でのM&Aも上手くいっており、国内でもわかもと製薬(4512)の株式の追加取得を先週発表し、筆頭株主になる予定であり、中長期的な成長ストーリーは不変である。