【銘柄注目ポイント!】
超小型電源ICの需要がEV、IoT、5Gで大きく拡大。
株価 (2022/2/17) |
時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
---|---|---|---|---|
2,635円 | 288億円 | 65.5% | 4.4% | 3.5% |
PER (実績) |
PER (予想) |
PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
30.8倍 | 11.1倍 | 1.3倍 | 1.67% | 5.5倍 |
2022年3月期第3四半期決算
トレックス・セミコンダクターの2022年3月期第3四半期決算(累計)の結果は
売上高 | 229億円 | (前年同期比33.5%増) |
---|---|---|
営業利益 | 28億9,700万円 | (同317.6%増) |
四半期純利益 | 20億4,400万円 | (同426.6%増) |
第3四半期単独の決算結果は
売上高 | 79億3,700万円 | (前年同期比37.7%増) |
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営業利益 | 11億1,400万円 | (同157.3%増) |
四半期純利益 | 7億7,200万円 | (同234.2%増) |
大幅増収増益の好決算だった。累計の営業利益率は前年同期比3倍の12.6%、3Q単独の営業利益率は同86.7%上昇の14%であった。トレックスは、全ての地域が好調で売上高1.5倍増、営業利益は3倍超増加し、上場来最高益を達成した。ファウンドリー子会社のフェニテックは、受注好調による稼働率上昇により大幅増収、営業利益は5倍超増加。連結子会社化以後、最高益を達成した。
トレックスとフェニテックの内訳(累計)は
トレックス
売上高 | 103億9,700万円 | (前年同期比54.2%増) |
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営業利益 | 13億2,900万円 | (同3.2倍増) |
フェニテック
売上高 | 125億2,300万円 | (前年同期比20.1%増) |
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営業利益 | 15億6,800万円 | (同5.6倍増) |
トレックスのアプリケーション別売上高は、産業機器が前年同期比44.8%増の35億3,300万円、車載機器は同52.9%増の12億8,700万円、医療機器は同8.1%増の1億7,300万円、ウェアラブル機器は同18%増の2億9,500万円、その他機器は同67.6%増の51億900万円だった。
トレックスの地域別売上高は、日本が前年同期比44.5%増の39億7,200万円、アジアが同64%増の41億1,000万円、欧州が同56%増の12億5,600万円、北米が同55.5%増の10億5,900万円だった。
フェニテックのアプリケーション別売上高は産業機器が前年同期比4.5%増の22億2,500万円、車載機器が同37.5%増の33億6,200万円、医療機器が同7.1%減の1億1,700万円、その他機器が同27.3%増の85億5,100万円だった。
フェニテックの地域別売上高は、日本が前年同期比61.8%増の62億5,200万円、アジアが同21.1%増の34億7,700万円、欧州が同2.1%増の7億2,100万円、北米が同4.3%減の38億500万円だった。
2022年3月期予想
好調な第3四半期決算結果を受けて、今期三度目の通期業績の上方修正を発表した。
売上高 | 305億円 | (前年同期比28.6%増) |
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営業利益 | 33億円 | (同172.9倍増) |
当期利益 | 26億円 | (同178.5%増) |
従前の当期利益予想よりも37.6%上方修正した。好調な受注状況が継続する中、工場の稼働状況は逼迫するも製品の安定供給につとめトレックス、フェニテックともに大幅増収の見込みである。営業利益レベルでは、半導体需要増加に伴う原材料価格の高騰が懸念される中、第4四半期は利益率低下を見込むも、通期ではトレックス、フェニテックともに大幅増益の予想をしている。
アナリストによる投資スタンス
2月14日に決算発表後大幅増益、三度目の業績上方修正が好感されているが売り買い拮抗した状況で株価は大きく動いてはいない。現在の株価バリュエーションは予想PERが11.1倍、PBRが1.3倍、EV/EBITDAが5.5倍と中間決算発表時より株価バリュエーションは大分低下した。売上規模は小さいが、競争力のあるパワー半導体メーカーとしての成長ポテンシャルは大きい企業である。
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プロフィール
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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