【決算ポイント】通期決算で上方修正する可能性があり、EV、IoT等で成長するストーリーは不変。
株価 (2023/2/14) | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
2,797円 | 307億円 | 66.5% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
9.7倍 | 8.8倍 | 1.2倍 | 2.0% | 3.6倍 |
トレックス・セミコンダクター:2023年3月期3Q決算結果
売上高 | 250億8,300万円 | 前年同期比9.4%増 |
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営業利益 | 42億8,900万円 | 同48.1%増 |
四半期純利益 | 29億7,300万円 | 同45.4%増 |
3Q単体の決算結果は
売上高 | 76億9,800万円 | 前年同期比▲3.0% |
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営業利益 | 8億7,900万円 | 同▲21.1% |
四半期純利益 | 5億1,200万円 | 同▲33.7% |
今期は円安の追い風もあり1Qとして最高売上を更新し、2Qとして最高益を記録したが、3Qになりトレックスでは在庫調整を行い失速、またファンドリー子会社フェニテックでは民生機器向けが減速し、減収減益の決算となった。営業利益率は累計では前年同期比4.5pt上昇の17.1%、3Q単体では同1.7pt上昇の11.4%となった。
営業利益ベースではトレックス、ファウンドリー子会社のフェニテックともに最高益を達成した。海外売上比率は前年同期比2.1pt上昇の70.4%だった。期中平均為替レートは1USD=135.4円だった。トレックスでは 増収効果、円安の影響により約1.8倍の増益となった。フェニテックでは電力料等の原価が増加するも増収効果、円安により増益となった。
トレックスとフェニテックの内訳は
【トレックス】
売上高 | 116億1,600万円 | 前年同期比11.7%増 |
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営業利益 | 24億3,500万円 | 同83.2%増 |
トレックスのアプリケーション別売上高は、産業機器が前年同期比28.0%増の45億2,300万円、車載機器は同21.6%増15億6,000万円、医療機器は同63%増の2億8,200万円、ウェアラブル機器は同17.3%増の3億4,600万円、その他機器(家電等の民生機器)は同▲4.1%増の49億円だった。
トレックスの地域別売上高は、日本が前年同期比9%増の43億2,900万円、アジアが同▲2.9%の39億9,100万円、欧州が同59.2%増の20億円、北米が同22.4%増の12億9,600万円だった。
【フェニテック】
売上高 | 134億6,700万円 | 前年同期比7.5%増 |
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営業利益 | 18億5,400万円 | 同18.2%増 |
フェニテックのアプリケーション別売上高は産業機器が前年同期比32.2%増の29億4,200万円、車載機器が同8.4%増の36億4,600万円、医療機器が同35.9%増の1億5,900万円、その他機器(家電等の民生機器)が同▲1.2%の84億5,100万円だった。
フェニテックの地域別売上高は、日本が前年同期比▲6.2%の58億6,200万円、アジアが同13.3%増の39億4,000万円、欧州が同37%増の9億8,800万円、北米が同15.8%増の44億800万円だった。
トレックス・セミコンダクター:2023年3月期予想
3Qで通期の当期純利益予想の84.9%を達成したが、半導体市況の見通しが不透明なことから通期の業績の計画は従前予想を維持した。
売上高 | 330億円 | 前期比6.9%増 |
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営業利益 | 50億円 | 同28.3%増 |
当期利益 | 35億円 | 同10.9%増 |
EPS | 318.22円 | |
一株当たり配当金 | 56円 | |
減価償却 | 19億400万円 | 同45.2%増 |
設備投資 | 53億3,400万円 | 同178.4%増 |
今期も最高益更新を予定している。工場の稼働状況が逼迫する中、生産能力の増強に努めトレックス、フェニテック両社とも増収増益を予想している。設備投資は前期比3倍近い53億円の予定であるが、フェニテックの岡山工場、鹿児島工場の増産投資に向ける設備投資である。フェニテックの鹿児島工場ではトレックス向け生産ラインを増設予定である。
アナリストによる投資判断
3Qで通期の当期純利益予想の84.9%を達成しており、通期決算で上方修正する可能性が高いと考えている。トレックス・セミコンダクターは小型株ではあるが、トレックスの超低消費電流IC、フェニテックの競争力のあるパワー半導体はEV、自動運転、IoT等からの需要は大きく今後利益が伸びる成長企業である。次世代半導体デバイスの開発で世界をリードしているノベルクリスタルテクノロジーとの資本提携により更に成長は加速すると考えている。株価バリュエーションは常に割安で、現在の株価で予想PERは8.8倍、PBRは1.2倍、EV/EBITDAは3.6倍と超割安状態である。
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