株価 (2023/2/2) | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
11,490円 | 12.3兆円 | 21.4% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
16.1倍 | 16.9倍 | 2.1倍 | 0.65% | 7.4倍 |
ソニー:2023年3月期3Q決算結果(累計)
売上高 | 8兆4,763億円 | 前年同期比10.7%増 |
---|---|---|
営業利益 | 1兆797億円 | 同1.5%増 |
四半期純利益 | 8,089億円 | 同4.9%増 |
平均為替レート | 1USD=141.7円 | |
1ユーロ=144.2円 |
3Q単体の決算結果は
売上高 | 3兆4,129億円 | 前年同期比13%増 |
---|---|---|
営業利益 | 4,287億円 | 同▲8% |
四半期純利益 | 3,268億円 | 同▲6% |
3Qとして過去最高の営業利益を記録した前年同期にせまる好決算であった。前年同期の営業利益はGame Show Network, LLCの⼀部の事業譲渡にともなう利益(映画分野 +702億円)があった事により大幅な増益であったが、今年度3Qはそういった一過性の要因はなかった。3Q累計の営業利益率は前年同期比▲1.15ptの12.74%だった。
セグメント別概況は
ゲーム&ネットワークサービス分野 (G&NS分野)
セグメント売上高 | 1兆2,465億円 | 前年同期比53%増 |
---|---|---|
セグメント利益 | 1,162億円 | 同25%増 |
為替の影響は売上に+1,749億円、営業利益に▲32億円であった。2022年12月単月のPS5の売上が単月で過去最高を記録し、3QのPS5の販売台数は710万台であった。また、PS5の累計販売台数は1月上旬に3,000万台を突破した。為替の影響、⾃社制作ゲームソフトウェア販売の増加もあり、前年同期比53%増と大幅な増収を達成し、セグメント利益も25%増と大幅増益であった。
今年度の見通しは売上3兆6,300億円、営業利益は150億円上方修正し2,400億円とした。この見通しの数字にはBungie, Inc.を含むFY2022に取引が完了する買収にともなう費⽤として約570億円を織り込んでいる。
音楽分野
セグメント売上高 | 3,637億円 | 前年同期比23%増 |
---|---|---|
セグメント利益 | 630億円 | 同14%増 |
為替の影響は売上に+539億円であった。⾳楽制作及び⾳楽出版における有料会員制ストリーミングサービスからの収⼊増加による増収であった。一方、映像メディア・プラットフォームにおけるアニメ事業の収⼊は減少した。
今年度の見通しは売上が1兆3,700億円、セグメント利益は2,650億円と11月時点の見通しを維持した。
映画分野
セグメント売上高 | 3,315億円 | 前年同期比▲28% |
---|---|---|
セグメント利益 | 254億円 | 同▲86% |
大幅減収減益であった。前年同期に「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」、「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」などの大ヒット作があった事から減収となり、また利益レベルでは前年同期にGSN Gamesの事業譲渡にともなう利益の計上があった事から前年同期比大幅な減収となった。
今年度の見通しは売上を3%(500億円)下方修正した。減収の要因は映画製作における⼀部作品の劇場公開⽇の変更の影響による減収、テレビ番組制作における作品納⼊の後ろ倒しの影響による減収、為替の影響である。セグメント利益は従前と変わらず1,150億円とした。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野 (ET&S分野)
セグメント売上高 | 7,528億円 | 前年同期比10%増 |
---|---|---|
セグメント利益 | 811億円 | 同1%増 |
為替の影響は売上に+827億円、営業利益に▲30億円であった。為替の影響と販売台数増加によるデジタルカメラの売上増加が増収の要因であった。セグメント利益増の要因は販売台数の増加及び製品ミックスの改善によるデジタルカメラの増収が要因であった。
今年度の見通しは売上高を1%(300億円)下方修正し2兆4,800億円、セグメント利益は従前予想と変わらず1,800億円とした。
イメージング&センシング・ソリューション分野 (I&SS分野)
セグメント売上高 | 4,172億円 | 前年同期比28%増 |
---|---|---|
セグメント利益 | 849億円 | 同31%増 |
為替の影響は売上に+708億円、営業利益に+437億円であった。為替とモバイル機器向けイメージセンサー(iPhone14等)の増収が大幅増収要因であった。研究開発費及び減価償却費の増加と製造経費の増加はあったが、増収による増益幅が大きく大幅増益となった。
今年度の見通しは売上高は1%(200億円)減の1兆4,200億円に下方修正し、セグメント利益は従前予想の2,200億円を維持した。
⾦融分野
金融ビジネス収入 | 3,590億円 | 前年同期比▲24% |
---|---|---|
セグメント利益 | 543億円 | 同54%増 |
ソニー⽣命の⼤幅減収(▲1,220億円、収⼊3,031億円)と特別勘定における運⽤損益の悪化により大幅減収となった。ソニー⽣命の⼤幅増益(+162億円、利益 470億円)と⾦利の上昇にともなう責任準備⾦の取崩し、)及び保有契約⾼の積み上がりによる利益の増加により大幅増益となった。
今年度の見通しは金融ビジネス収入は1兆3,100億円、セグメント利益は2,200億円の従前予想を維持した。
2023年3月期予想
2023年3月期通期業績予想は売上高を1%(1,000億円)下方修正、営業利益を2%(200億円)上方修正、当期純利益を4%(300億円)上方修正した。
売上高 | 11兆5,000億円 | 前期比15.9%増 |
---|---|---|
営業利益 | 1兆1,800億円 | 同▲1.9% |
当期純利益 | 8,700億円 | 同▲1.4% |
予想為替レート | 1USD=134円前後 | |
1ユーロ=139円前後 |
増収減益予想であるが、為替の影響と従前予想より強かった業績により減益幅はかなり縮小した。
アナリストによる投資判断
PS5を発売してから3度目のホリデーシーズンであったが、まだ需要が強く、また自社制作のソフトウェアの売上も好調でGS分野は大幅増収増益を達成した。またI&SS分野ではiPhone14向けのセンサーカメラの売上も好調で大幅増収増益であった。3Qは映画部門のみ減収減益であったが、他部門は好調な決算であった。通期決算は若干の減益を会社は予想しているが、増益になる可能性も十分にあり得ると考えている。
投資アイデアをチェック!
他の投資家が何に注目しているか、どんなアイデアを出しているか、アイデアブックで確認してみましょう!
当社は、本記事の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本記事の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本記事の内容に関する一切の権利は当社に帰属し、当社の事前の書面による了承なしに転用・複製・配布することはできません。