株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
13,240円 | 16.3兆円 | 21.6% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り** | EV/EBITDA |
17.5倍 | 19.0 | 2.3倍 | N/A | 7.5倍 |
*株価は2023/11/9の終値。**期末配当が未定のためにN/A。
ソニー:2024年3月期2Q決算結果
売上高 | 2兆8,286億円 | 前年同期比8%増 |
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営業利益 | 2,630億円 | 同▲29% |
四半期純利益 | 2,001億円 | 同▲29% |
平均為替レート | 1USD=144.0円 | |
1ユーロ=157.2円 |
ソニーの2024年3月期2Q決算は増収減益決算であった。G&NS、映画分野、音楽分野は増収増益であったが、金融、E&TSが減収減益となり全体で増収減益決算となった。営業利益率は前年同期比4.8pt低下の9.3%となった。
セグメント別概況は
ゲーム&ネットワークサービス分野 (G&NS分野)
セグメント売上高 | 9,541億円 | 前年同期比32.4%増 |
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セグメント利益 | 489億円 | 同16.2%増 |
為替の影響は売上に+593億円、営業利益に+153億円であった。2QにPS5は490万台出荷と1Qの330万台から48.5%増と売上が大幅に増加し、通期2,500万台達成目標が可能なペースとなった。ソフトウェアでは10月に発売した「Marvel Spider-Man 2」が500万台突破の大ヒットとなった。また、9月にPS5のネットワークユーザー数が500万人増加し2Qのネットワークサービス収入は1Q比7.5%増の1,339億円となった。上半期を終了し、通期の売上計画を5%(1,900億円)上方修正し4兆3,600億円とした。セグメント利益は8月時点の予想2,700億円を維持したが、前期に比べてプロモーションの増加や販売チャネルミックスの変化でPS5の損益は悪化すると計画している。
音楽分野
セグメント売上高 | 4,087億円 | 前年同期比14%増 |
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セグメント利益 | 810億円 | 同3%増 |
増収増益であった。為替の影響は売上に+127億円であった。⾳楽制作及び⾳楽出版における有料会員制ストリーミングサービスからの収⼊増加、映像メディア・プラットフォームにおけるアニメ事業の収⼊増加による増収であった。営業利益に関しては前年同期に音楽制作及び音楽出版に関する訴訟に関する和解金(関連費用控除後57億円)を受領した反動で下押し要因となった。通期のセグメント売上計画を5%(700億円)上方修正し1兆5,600億円、セグメント利益を5%(150億円)上方修正し2,950億円とした。
映画分野
セグメント売上高 | 3,996億円 | 前年同期比18%増 |
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セグメント利益 | 294億円 | 同7%増 |
増収増益であった。テレビ番組作品の納⼊数の増加、為替が増収増益の要因であった。ハリウッドにおけるストライクの影響で通期のセグメント売上計画を1%(100億円)下方修正し1兆4,600億円とし、セグメント利益は4%(50億円)下方修正し1,150億円とした。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野 (ET&S分野)
セグメント売上高 | 6,135億円 | 前年同期比▲9% |
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セグメント利益 | 610億円 | 同▲22% |
減収減益であった。為替の影響は売上に+204億円、営業利益に+54億円であった。テレビ、スマートフォンの販売台数減少による減収減益であった。通期のセグメント売上計画を100億円上方修正し、2兆4,400億円とし、セグメント利益は従前計画の1,800億円を維持した。
イメージング&センシング・ソリューション分野 (I&SS分野)
セグメント売上高 | 4,063億円 | 前期比2%増 |
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セグメント利益 | 464億円 | 同▲37% |
増収減益であった。為替の影響は売上に+240億円、営業利益に+183億円であった。為替が増収要因であり、セグメント利益減少の要因は減価償却費の増加、モバイル機器向けイメージセンサーの新製品量産立ち上げ費用の増加、製造費用の増加等であった。通期のセグメント売上計画を2%(300億円)上方修正し、1兆5,900億円とし、セグメント利益は8%上方修正し、1,950億円とした。
⾦融分野
金融ビジネス収入 | 1,039億円 | 前年同期比▲42% |
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セグメント利益 | 157億円 | 同▲80% |
大幅減収減益であった。ソニー生命の大幅減収減益、一般勘定における変額保険の最低保証に係る市況の変動による損益の悪化が要因であった。通期の金融ビジネス収入の計画を8%(1,100億円)と下方修正し、1兆2,100億円とし、セグメント利益は14%(250億円)下方修正し1,550億円とした。
2024年3月期予想
売上高 | 12兆4,000億円 | 前期比13%増 |
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営業利益 | 1兆1,700億円 | 同▲10.2% |
当期純利益 | 8,800億円 | 同▲12.5% |
予想為替レート | 1USD=142円前後 | |
1ユーロ=152円前後 |
通期の会社計画は8月時点より売上高を2%上方修正し12兆4,000億円、当期純利益を2%上方修正し8,800億円とした。増収減益を予想している。
アナリストによる投資判断
G&NS、音楽事業、映画事業の好調に牽引された決算であった。特にG&NSではPS5の大幅売上増加、ソフトウェアの大ヒット、ネットワークサービス収入の大幅増加とポジティブな要因ばかりであった。3Qはホリデーシーズンで更に業績伸長が期待される。今通期は減益予想であるが、株価バリュエーションも19倍と割高感はなく株価に関しては金利動向に左右されるだろうと考えている。