株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
12,305円 | 14.98兆円 | 22.7% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
15.6倍 | 16.3倍 | 2.0倍 | 0.81% | N/A |
*株価は2024/8/7の終値。
ソニー:2025年3月期1Q決算結果
売上高 | 3兆116億円 | 前年同期比1.6%増 |
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営業利益 | 2,791億円 | 同10.3%増 |
四半期純利益 | 2,316億円 | 同6.5%増 |
平均為替レート | 1USD=155.6円 | |
1ユーロ=167.6円 |
ソニーの2054年3月期1Q決算は増収増益の好決算であった。G&NS、音楽事業、ET&S、I&SSは増収増益、映画事業は増収減益、金融は減収減益となり全体で増収増益となった。売上高は前期比1.6%増の3兆116億円、営業利益は同10.3%増の2,791億円、四半期純利益は同6.5%増の2,316億円であった。営業利益率は前年同期比0.7pt増の9.3%となった。
セグメント別概況は
ゲーム&ネットワークサービス分野 (G&NS分野)
セグメント売上高 | 8,649億円 | 前年同期比12%増 |
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セグメント利益 | 652億円 | 同33%増 |
G&NSは増収増益であった。為替の影響は売上に+855億円、営業利益に+14億円であった。G&NSの売上高は前年同期比12%増の8,649億円であった。ハードウェアの売上は減収であったが、自社制作のソフトウェアの販売増加、プレイステーションプラスを中心としたネットワークサービスの増加、為替の影響により増収であった。営業利益は同33%増の652億円であった。
1Qが終わり通期の計画をセグメント売上、セグメント利益ともに3%上方修正した。
音楽分野
セグメント売上高 | 4,420億円 | 前年同期比23%増 |
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セグメント利益 | 859億円 | 同17%増 |
音楽分野は増収増益であった。音楽分野の売上高は前年同期比23%増の4,420億円であった。為替の影響は売上に+430億円であった。音楽制作における興行・物販からの収入増加、音楽制作及び音楽出版におけるストリーミングサービスからの収入増加、為替の影響により大幅増収となった。セグメント利益は同17%増の859億円であった。前年同期に従来持分法で会計処理されていた会社の連結子会社化による再評価益を60億円計上したが、その分剥落しても増益となった。1Qにイープラスをソニー・ミュージックエンタテインメントの連結子会社とした。
1Qが終わり通期の計画をセグメント売上を3%上方修正、セグメント利益を5%上方修正した。
映画分野
セグメント売上高 | 3,373億円 | 前年同期比5%増 |
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セグメント利益 | 113億円 | 同▲29% |
映画分野は増収減益であった。映画分野の売上高は前年同期比5%増の3,373億円であった。米ドルベースの売上高は同▲7%であった。有料会員数増加によるCrunchyrollの増収があった一方テレビ番組制作における納入作品の減少、劇場公開作品数は減少した。セグメント利益は同▲29%の113億円であった。
1Qが終わり通期の計画をセグメント売上を3%上方修正、セグメント利益を4%上方修正した。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野 (ET&S分野)
セグメント売上高 | 6,009億円 | 前年同期比5%増 |
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セグメント利益 | 641億円 | 同15%増 |
ET&Sは増収増益であった。売上高は前年同期比5%増の6,009億円であった。為替の影響は売上に+446億円、営業利益に+101億円であった。テレビの販売台数減少による減収を為替が相殺し、増収増益を達成した。
1Qが終わり通期の計画をセグメント売上を2%上方修正、セグメント利益は変更なしとした。
イメージング&センシング・ソリューション分野 (I&SS分野)
セグメント売上高 | 3,535億円 | 前期比21%増 |
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セグメント利益 | 366億円 | 同188%増 |
I&SSは大幅増収増益であった。売上高は前年同期比21%増の3,535億円であった。為替の影響は売上に+369億円、営業利益に+214億円であった。モバイル機器向けイメージセンサーの増収、販売数量の増加、製品ミックスの改善、デジタルカメラ向けイメージセンサーの増収、為替が増収要因であった。セグメント利益は同188%増の366億円であった。減価償却費の増加、製造経費の増加はあったが、増益を達成した。
1Qが終わり通期の計画をセグメント売上を1%上方修正、セグメント利益を2%上方修正した。
⾦融分野
金融ビジネス収入 | 4,486億円 | 前年同期比▲34% |
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セグメント利益 | 245億円 | 同▲45% |
大幅減収減益であった。金融分野の収入は前年同期比▲34%の4,486億円であった。ソニー生命の大幅減収、市況の変動による特別勘定における運⽤損益の減少が減収の要因であった。セグメント利益は同▲45%の245億円であった。ソニー生命の大幅減益、債券売却益の減少により減益となった。
1Qが終わり通期計画に変更なしとした。
2025年3月期予想
売上高 | 12兆6,100億円 | 前期比▲3.2% |
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営業利益 | 1兆3,100億円 | 同8.4%増 |
当期純利益 | 9,800億円 | 同1%増 |
予想為替レート | 1USD=145円前後 | |
1ユーロ=157円前後 |
1Qが終わり上方修正をし、通期の計画は減収増益とした。売上高は前期比▲3.2%の12兆6,100億円、営業利益は同8.4%増の1兆3,100億円、当期純利益は同1%増の9,800を予定している。I
10月1日を効力日として1対5の株式分割を予定している。
アナリストによる見解
映画事業は増収減益、金融分野は減収減益であったが、他事業は増収増益と為替にも助けられ好決算であった。G&NSの収益がPS5頼みでなく、自社制作ソフトウェアの好調、ネットワークサービスの収入増加により増収増益を達成できたのは特にポジティブであった。3年前に買収したアニメ配信サービスのCrunchyrollが会員数1,500万人を達成し、これからの成長も期待される。株価に関しては為替に大きく左右されると思っている。