株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
2,805.5円 | 16.93兆円 | 22.5% | 12.4% | 9.5% |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
17.7倍 | 17.5倍 | 2.2倍 | 0.71% | 6.9倍 |
*株価は2024/11/8の終値。ソニーは2024年10月1日付で一対五の株式分割を行った。
ソニー:2025年3月期2Q決算結果
売上高 | 2兆9,056億円 | 前年同期比3%増 |
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営業利益 | 4,551億円 | 同73%増 |
四半期純利益 | 3,385億円 | 同69%増 |
平均為替レート | 1USD=149.5円 | |
1ユーロ=164.1円 |
ソニーの2024年3月期2Q決算は大幅増益の好決算であった。G&NS、I&SSは大幅増収増益、音楽事業、ET&S事業は増収増益、映画事業は減収減益、金融は減収増益となり全体で増収増益となった。売上高は前期比3%増の2兆9,056億円、営業利益は同73%増の4,551億円、四半期純利益は同69%増の3,385億円であった。営業利益率は前年同期比4pt増の13.1%となった。
セグメント別概況は
ゲーム&ネットワークサービス分野 (G&NS分野)
セグメント売上高 | 1兆715億円 | 前年同期比12%増 |
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セグメント利益 | 1,388億円 | 同184%増 |
G&NSは増収増益であったが、セグメント利益は前年同期比184%増と大幅増益であった。為替の影響は売上に+332億円、営業利益に+43億円であった。G&NSの売上高は前年同期比12%増の1兆715億円、セグメント利益は184%増の1,388億円であった。ハードウェアの売上は減収であったが、自社制作のソフトウェアの販売増加、プレイステーションプラスを中心としたネットワークサービスの増加、為替の影響により増収であった。ソニーはPS5及び関連周辺機器の値上げを2024年9月にした。これにより大幅に収益性が改善した。
2Qが終わり通期の計画をセグメント売上を4%、セグメント利益を11%上方修正した。
音楽分野
セグメント売上高 | 4,482億円 | 前年同期比10%増 |
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セグメント利益 | 904億円 | 同12%増 |
音楽分野は増収増益であった。音楽分野の売上高は前年同期比10%増の4,482億円であった。為替の影響は売上に+107億円であった。音楽制作における興行・物販からの収入増加、音楽制作及び音楽出版におけるストリーミングサービスからの収入増加、為替の影響により増収となった。セグメント利益は同12%増の904億円であった。イープラスの連結子会社化により既存持分の再評価益の計上も増益に貢献した。
映画分野
セグメント売上 | 3,558億円 | 前年同期比▲11% |
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セグメント利益 | 185億円 | 同▲37% |
映画分野は減収減益であった。映画分野の売上高は前年同期比▲11%増の3,558億円であった。米ドルベースの売上高は同▲14%であった。有料会員数増加によるCrunchyrollの増収、映画館チェーンのAlamo Drafthouse Cinemaの買収による増収があった一方テレビ番組制作における納入作品の減少、劇場公開作品数は減少した。セグメント利益は同▲37%の185億円であった。
2Qが終わり通期の計画をセグメント売上を1%下方修正、セグメント利益を8%上方修正した。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野 (ET&S分野)
セグメント売上高 | 6,198億円 | 前年同期比1%増 |
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セグメント利益 | 702億円 | 同15%増 |
ET&Sは増収増益であった。売上高は前年同期比1%増の6,198億円であった。為替の影響は売上に+150億円、セグメント利益に+35億円であった。為替の影響とオペレーション費用の削減による増収増益であった。
イメージング&センシング・ソリューション分野 (I&SS分野)
セグメント売上高 | 5,356億円 | 前期比32%増 |
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セグメント利益 | 924億円 | 同99%増 |
I&SSは大幅増収増益であった。売上高は前年同期比32%増の5,356億円であった。為替の影響は売上に+297億円、営業利益に+229億円であった。モバイル機器向けイメージセンサーの増収、販売数量の増加、製品ミックスの改善、デジタルカメラ向けイメージセンサーの増収、為替が増収要因であった。セグメント利益は同188%増の366億円であった。減価償却費の増加、製造経費の増加はあったが、増益を達成した。
2Qが終わり通期の計画をセグメント売上を4%下方修正、セグメント利益を9%下方修正した。
⾦融分野
金融ビジネス収入 | ▲633億円 | 赤字転落 |
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セグメント利益 | 501億円 | 同319%増 |
金融ビジネス収入が赤字になったのは2Qに進行した円高により、ソニー生命における外貨建保険の運用資産の円ベースでの評価が大幅に減少した事による。一方で負債の評価額も同様に減少している事から損益への影響は限定的であった。ソニー生命の大幅増益、変額保険の最低保証に係る市況変動による利益の増加、また金利変動の影響によりセグメント利益は同319%増の501億円であった。
2025年3月期予想
売上高 | 12兆7,100億円 | 前期比▲2.4% |
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営業利益 | 1兆3,100億円 | 同8.4%増 |
当期純利益 | 9,800億円 | 同1%増 |
予想為替レート | 1USD=145円前後 | |
1ユーロ=157円前後 |
2Qが終わり通期の売上高を従前予想より1%上方修正をした。通期の計画は減収増益とした。売上高は前期比▲2.4%の12兆7,100億円、営業利益は同8.4%増の1兆3,100億円、当期純利益は同1%増の9,800億円を予定している。
アナリストによる見解
G&NSとI&SSに牽引された好決算であった。特にPS5と関連周辺機器の値上げがG&NSの収益性改善に大きく貢献した。引き続き自社制作ソフトウェア、ネットワークサービスの収入も増加しておりポジティブであった。ただ、I&SSは大幅増益であったのに通期のセグメント売上、利益共に下方修正しており、下期は需要低下を見込んでいるのかと思われる。