株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
2,703円 | 1.043兆円 | 61.6% | N/A | N/A |
PER(実績)** | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
9.86倍 | 21.94倍 | 1.11倍 | 1.85% | 10.2倍 |
注:*株価は202/2/5の場中の値。**ロームは2023年10月1日付けで一対四の株式分割を行った。
ローム:2024年3月期3Q決算結果(累計)
売上高 | 3,551億円 | 前年同期比▲9% |
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営業利益 | 406億円 | 同▲46.1% |
四半期純利益 | 451億円 | 同▲33.6% |
平均為替レート | 1USD=142.76円 |
3Q単独の決算結果は
売上高 | 1,158億円 | 前年同期比▲11.1% |
---|---|---|
営業利益 | 108億円 | 同▲56.8% |
四半期純利益 | 77.9億円 | 同▲50.7% |
ロームの2024年3月期3Q決算は減収減益の決算となった。自動車市場向け売上は増加したもののコンピューター&ストレージ市場向け及び産業機器市場向け等の売上が減少し、3Q累計の売上は前年同期比▲9.0%の3,551億円、営業利益は同▲46.1%の406億円、四半期純利益は同▲33.6%の451億円となった。ロームがKPIとして最重要視しているEBITDA(営業利益+減価償却費)は同▲20.6%の915億円となった。3Q累計の営業利益率は同7.9pt低下の11.4%となった。
3Q単独の決算結果は売上高が同▲11.1%の1,158億円、営業利益が同▲56.8%の108億円、四半期純利益が同▲50.7%の77.9億円であった。3Q単独の営業利益率は同9.9pt低下の9.3%となった。
3Q市場別売上の変動要因
(単位:億円)
①自動車市場向け売上 ー 593億円(前年同期比6.0%増)
インフォテイメント分野▲15、ボディ分野+16、パワートレイン分野+4、安全走行ADAS(先進運転支援システム)▲1、xEV分野+33、その他▲4
②産業機械市場向け売上ー 170億円(同▲26.2%)
FA分野▲18、エネルギー分野▲14、ホームビルディング分野▲2、その他▲27
③民生市場向け売上 ー 220億円(同▲23.2%)
AV関連▲4、家電分野▲11、その他▲51
④通信市場向け売上 ー 58億円(同9.4%増)
スマホ・モバイル分野+7、基地局&インフラ▲2、有線通信分野▲2
⑤コンピュータ&ストレージ市場向け売上 ー 118億円(同▲32.4%)
PC&サーバー分野▲22、決済端末向け▲4、事務機分野▲30
セグメント別概況
LSI
セグメント売上高 | 511億円 | 前年同期比▲16.9% |
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セグメント利益 | 56億円 | 同▲60.7% |
セグメント利益率 | 11.0% | 同▲12.3pt |
自動車関連市場向けで、EVの普及の加速に伴いパワートレイン向け絶縁ゲートドライバーIC等の高付加価値商品が順調に伸びた事に加え、高性能半導体パワースイッチIPD、車載向けLEDドライバIC、電源ICが好調であった。一方民生機器市場ではAV機器や白物家電向けを中心に減少したものの、エネルギー価格高騰等により省エネ性能エアコン向けモータドライバが好調であった。コンピューター&ストレージ市場でPC関連やSSD向けの電源IC等の売上が落ち込んだ。
半導体素子
セグメント売上高 | 495億円 | 前年同期比▲8.0% |
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セグメント利益 | 15億円 | 同▲83.4% |
セグメント利益率 | 3.1% | 同▲14.1% |
事業セグメント別では、トランジスタ、ダイオード、パワーデバイスについては、自動車関連市場のxEV向けを中心に好調に推移した。しかし、民生機器市場やコンピューター&ストレージ市場では厳しい状況であった。発光ダイオード、半導体レーザーはについては民生機器向けを中心に減少した。
モジュール
セグメント売上高 | 86億円 | 前年同期比+3.9% |
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セグメント利益 | 1億円 | 同▲86.4% |
セグメント利益率 | 1.8% | 同▲12.2% |
事業セグメント別では、プリントヘッドは、決済端末向けを中心に売上が減少し、オプティカル・モジュールについてはスマートフォン向けでセンサモジュールの売上が増加した。
その他
セグメント売上高 | 63億円 | 前期比▲1.4% |
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セグメント利益 | 4億円 | 同▲59.7% |
事業セグメント別では、抵抗器については、自動車関連市場向けに高電力抵抗・シャント抵抗等の高信頼品が好調に推移したが産業機器市場向けの売上が落ち込んだ。
ローム:2024年3月期通期会社予想
2024年3月期通期の会社予想の業績計画を中間決算時に続き二度目の下方修正をした。売上高を5,000億円から4,700億円、営業利益を530億円から440億円、当期純利益を590億円から480億円に修正した。EBITDAも下方修正した。しかし、設備投資額は従前予想を維持した。
売上高 | 4,700億円 | 前期比▲7.5% |
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営業利益 | 440億円 | 同▲52.3% |
当期純利益 | 480億円 | 同▲40.3% |
予想為替レート | 1USD=140円前後 | |
EBITDA | 1,174億円 | 同▲20.9% |
設備投資額 | 1,600億円 | 同26.9%増 |
アナリストによる投資判断
自動車関連売上は前期に引き続き強いものの民生機器、コンピューター&ストレージ市場向けの需要が弱く二度目の下方修正を発表した。既に下方修正は株価に織り込み済みで相場の地合いが強い事もあり、株価はあまり下げていない。投資家の関心はロームと東芝のSiCパワー半導体における協業による中長期的な利益貢献だと思われる。