【銘柄注目ポイント!】
国内はサブスクで盤石、中国では利益率の高いオルソレンズで高成長。
株価 (2022/2/16) |
時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
---|---|---|---|---|
2,986円 | 2,258億円 | 48.4% | 9.5% | 5.4% |
PER (実績) |
PER (予想) |
PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
19.3倍 | 37.6倍 | 3.6倍 | 0.59% | 15.1倍 |
2022年3月期第3四半期決算
メニコンの2022年3月期第3四半期決算(累計)の結果は
売上高 | 747億円 | (前年同期比17.8%増) |
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営業利益 | 80億円 | (同16.3%増) |
四半期純利益 | 54億円 | (同8.9%増) |
第3四半期単独の決算結果は
売上高 | 263億円 | (前年同期比20.1%増) |
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営業利益 | 29億7,900万円 | (同23.3%増) |
四半期純利益 | 19億5,700万円 | (同13.6%増) |
累計決算結果は小幅増益だったが、第3四半期単独の決算結果は二桁増であった。累計の営業利益率は前年同期比0.1pt低下の10.8%、第三四半期単独の営業利益率は同0.3pt上昇の11.3%だった。2020年末に買収した中国販売拠点の板橋貿易の売上が伸びた事等で海外売上高が同81.6%増の190.7億円となり、海外売上高比率は同8.9pt上昇の25.5%となった。
コンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズを含む)、レンズケア商品の総売上は365億円(収益認識に関する会計基準等の適用による影響額▲6.6億円を含む)で、前年同期比71.6億円増(24.4%増)だった。
内訳は
使い捨てレンズ(1day) | 前年同期比10.4億円増 |
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その他コンタクトレンズ | 同16.1億円増 |
オルソケラトロジーレンズ | 同10.3億円増 |
ケア商品 | 同34.8億円増 |
使い捨てレンズは国内外の需要回復による売上伸長、その他レンズは欧州を中心にコンベンショナルレンズの売上回復、オルソとケア商品の伸びは中国での販売が堅調だった事が主な要因であった。
定額制会員システム「メルスプラン」の売上は 334億円(収益認識に関する会計基準等の適用による影響額▲2.1億円を含む)で、前年同期比6.0億円(1.9%増)だった。
内訳は
使い捨てレンズ(1day) | 前年同期比10.2億円増 |
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2 Week | 同0.7億円増 |
その他 | 同4.9億円減 |
メルス会員数が前年同期比微増の134万人となった。クーポンなどの施策が実り利益率が高い使い捨てレンズが一番伸びた。
海外での売上高は165億円で、前年同期比61億円増(58.3%増)だった。欧州では同12.1億円増(同22.2%増)、1 day、1 month中心に売上げが回復した。北米では同3.3億円増(同59.8%増)、1 dayとレンズケア商品の売上が回復した。アジアでは同44.8億円増(同108.6%増)、中国を中心にオルソレンズとレンズケア商品が堅調だった。
ヘルスケア、ライフケア事業は前年同期比35.1億円増(280.8%増)の47億円(収益認識に関する会計基準の適用などの影響▲1.3億円も含む)だった。食品事業は同32.4億円増、板橋貿易グループによる食品事業の加算が要因だった。その他事業は同2.7億円増、動物医療事業(メニワン)、環境バイオ事業等の売上伸長による。
2022年3月期予想
好調な第3四半期決算を受けて通期の業績予想を若干上方修正した。
売上高 | 994億円 | (前年同期比15.3%増) |
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営業利益 | 96億円 | (同18.4%増) |
四半期純利益 | 60億円 | (同0.8%増) |
EPS | 79.36円 |
2021年10月1日を効力発生日として、1:2の株式分割(2分割)を実施した。なお、株式分割を考慮しない場合の2022年3月期通期の1株当たり当期純利益は158円72銭となる。配当については一株当たり17.5円であるが、株式分割を考慮しない場合の配当は35円である。
アナリストによる投資スタンス
決算発表後の連休明けの市場で好決算と若干であるが上方修正が好感されて株価は4.5%上昇した。しかし、米国での金利上昇観測から高PER銘柄はここ数カ月売られており、メニコンの株価も大分調整した。現在の株価で予想PERは37.6倍、PBRは3.6倍、EV/EBITDAは15.1倍と他のディフェンシブな銘柄に比べて割高感があるが、国内事業はコンタクトレンズ事業のサブスク・システムで盤石であり、成長余地の大きい中国市場では利益率の高いオルソレンズが高い成長を維持している。また、国内のその他事業の動物医療事業も成長市場であり中長期的に安定成長が望める企業である。
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プロフィール
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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