株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
6,357円 | 7.4兆円 | 78.7% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
17.1倍 | 21.8倍 | 3.3倍 | 2.31% | 11.8倍 |
*株価は2023/8/3終値。
任天堂:2024年3月期1Q決算結果
売上高 | 4,613億円 | 前年同期比50%増 |
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営業利益 | 1,854億円 | 同82.4%増 |
四半期純利益 | 1,810億円 | 同52.1%増 |
期末レート | 1USD=137.34円 1ユーロ=149.48円 | 同+7.68円 同+11.38円 |
大幅増収増益の好決算であった。売上高は前年同期比50%増の4,613億円、売上高段階での為替の影響額は+205億円であった。売上総利益は同52.3%増の2,810億円であった。ハード売上⾼⽐率の低下や⾃社ソフト売上⾼⽐率の上昇したものの、デジタル売上⾼⽐率が低下したことや、他モデルに⽐べて利益率の低いNintendo Switch(有機ELモデル)の販売割合が⾼くなったことなどにより、前年同期から0.9ppt上昇とほぼフラットであった。
販管費は、売上⾼の増加に伴い広告宣伝費等が増加したことに加え、研究開発費の増加や為替レートが円安に推移したことによる外貨建費⽤の増加により、同15.3%増の956億円となった。⼀⽅で、売上⾼の大幅増加により、売上⾼に占める販管費の割合は、6.3ppt減の20.7%となった。営業利益は同82.4%と大幅増の1,854億円となり営業利益率は同7.1ppt上昇の40.2%となった。営業利益段階での為替の影響額は▲15億円であった。
営業外では為替差益を同▲8.9%の472億円を計上し、海外の⾦利が上昇したことによる受取利息の増加などにより、経常利益は同52.2%増の2,537億円となり四半期純利益は同52.1%増の1,810億円となった。
売上高の内訳は
ゲーム専用機 (ハードウェア、ソフトウェア、アクセサリ) | 4,274億円 | 前年同期比44.6%増 |
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モバイル・IP関連収入 (スマートデバイス向け課金収入、ロイヤルティ収入等) | 318億円 | 同190.1%増 |
その他 | 19億円 | 同147.3%増 |
ゲーム専用機はNintendo Switchのハードウェアおよびソフトウェアの販売数量が前年同期を上回ったことに加え、販売単価の⾼いNintendo Switch(有機ELモデル)の販売割合が⾼くなったこと、また為替レートが円安に推移した影響もあり大きく伸びた。
モバイル・IP関連収⼊等については、ロイヤリティ収⼊が前年同期⽐で増加したことに加え、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に関連する映像コンテンツ収⼊を計上したことで、前年同期⽐3倍近くになった。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の観客動員数は累計1億6,810万⼈、興⾏収⼊は累計13億4,900万ドル、ゲーム原作の映画として歴代1位、アニメーション映画として歴代2位となった。
地域別売上高比率は日本が20.0%、米大陸が44.6%、欧州が22.9%、その他地域が12.5%で、海外売上高比率は80%だった。
2024年3月期1Qの主なソフトウェア、ハードウェアの商品の販売本数は以下の通りである。
- 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』1,851万本
- 『マリオカート8 デラックス』167万本
- 2023年3月期通期のソフトウェア売上本数 5,221万本(前年同期比26.1%増)
- Nintendo Switch 64万台 (同▲51.3%)
- Nintendo Switch Lite 43万台(同▲26.7%)
- Nintendo Switch有機ELモデル 283万台(同86.3%増)
- ミリオンセラータイトルは2本(自社2本)
任天堂:2024年3月期通期会社予想
売上高 | 1兆4,500億円 | 前期比▲9.5% |
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営業利益 | 4,500億円 | 同▲10.8% |
経常利益 | 4,800億円 | 同▲20.1% |
当期純利益 | 3,400億円 | 同▲21.4% |
EPS | 292.04円 | |
一株当たり配当金 | 147円 | |
前提となる為替レート | 1USD=130円、1ユーロ=135円 |
今期通期の会社計画は減収減益を予想している。上記業績予想の前提としてNintendo Switchのハードウェアは1,500万台、ソフトウェアは1億8,000万本としている。またこの業績予想には現在全世界で公開中の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』からのIP収入は含まれていないと推測している。
アナリストによる投資判断
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の公開と『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の発売が重なり大幅増収増益の好決算であった。ソフトウェアの販売本数の大幅増加によりハードウェアの販売の牽引効果もあった。2Q以降マリオの新作タイトル2本のリリースを予定しておりこのままソフトウェアの売上が減速しないとすれば中間決算時に上方修正の可能性があると考えている。1Qで通期の会社計画の当期純利益の53%を既に達成した。