東京センチュリーの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

5,336円

6,532億円

12.6%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

137倍

9.3倍

0.86倍

3.75%

 16.2倍

*株価は2023/8/9の終値。

東京センチュリー(TC):2024年3月期1Q決算結果

売上高3,289億円前年同期比4.4%増
営業利益282億円同4.9%増
当期純利益182億円 黒字転換(前年同期は▲195億円)

東京センチュリーの1Q決算は売上高は前年同期比4.4%増の3,289億円、売上総利益は同10.9%増の360億円、営業利益は同4.9%増の282億円、営業外損益は持分法投資利益の減少により同30.3%減の15億円となり経常利益は同0.7%減少し318億円となった。特別損益は5億円の利益となり親会社株主に帰属する四半期純利益は182億円と黒字に転換した。

事業セグメント別の純利益およびROAは

国内リース事業分野純利益 65億円前年同期比▲2億円
ROA   2.0%同フラット
オートモビリティ事業分野純利益 55億円 同22億円増
ROA     3.6%同1.4pt増
スペシャルティ事業分野純利益 37億円黒字転換(前年同期は▲180億円)
ROA   0.6%  N/A
国際事業分野純利益  25億円 黒字転換(前年同期は▲81億円)
ROA   1.5%N/A
環境インフラ事業分野純利益 23億円前年同期比18億円増
ROA   3.4%同2.1pt増
その他純損益▲24億円赤字縮小(前年同期は▲40億円)
ROA   N/AN/A

スペシャルティおよび国際事業分野の回復により、377億円の増益となった。

 

事業分野ごとの概況は以下の通りであった。

【国内リース事業分野】

資産効率を重視したポートフォリオ運営の推進などによる単体残高減少により減益となるものの、収益性は改善傾向にある。売上高は前年同期比41億円(3.3%)減少し1,187億円、セグメント利益は2億円(3.1%)減少し65億円とな
った。主な減益要因は、資産効率を重視したポートフォリオ運営の推進などによるセグメント資産残高減少に伴う単体利益の減少であった。セグメント資産残高は前期末比133億円(1.0%)減少し1兆2,738億円となった。 

 

【国内オート事業分野】

日本カーソリューションズは好採算案件への資産入替、機動的な中古車売却オペレーションによるリース満了車両売却益の貢献もあり増益であった。ニッポンレンタカーは高効率運営推進による利益率の大幅改善に加え、車両売却益増加により
四半期としての過去最高益を更新した。

国内オート事業分野の売上高は前年同期比82億円(9.1%)増加し975億円、セグメント利益は22億円(63.7%)増加し55億円となった。主な増益要因は、レンタカー事業における高効率運営推進による利益率の大幅な改善及びリース・レンタル車両の売却益の増加であった。セグメント資産残高は前期末比36億円(0.6%)増加し6,151億円となった。

 

【スペシャルティ事業分野】

ACGは、米国政策金利上昇に伴う資金原価増加や連結調整などにより減益であった。各国の規制緩和が進み、旅客需要は2024年にコロナ前水準への回復が見込まれる。ACGは流動性の高いナローボディ航空機を中心に、世界45カ国超にポートフォリオを分散している。船舶事業に関しては持分法適用関連会社の売船収益減少などにより減益となった。事業投資等は営業投資有価証券の売却益減少などにより減益となった。

スペシャルティ事業分野の売上高は前年同期比57億円(8.9%)減少し589億円、セグメント利益は37億円(前年同期はロシア関連の航空機減損損失計上を主因にセグメント損失180億円)となった。セグメント資産残高は前期末比755億円(3.0%)増加し2兆5,661億円となった。

 

【国際事業分野】

アジアでは営業投資有価証券の評価損剥落などにより増益となった。米州、欧州ではCSIは、為替の影響により増益となったものの、他の現地法人の資金原価増加などにより減益となった。

国際事業分野の売上高は前年同期比57億円(18.3%)増加し372億円、セグメント利益は25億円(前年同期は連結子会社が保有する営業投資有価証券の評価損計上を主因にセグメント損失81億円)となった。セグメント資産残高は前期末比272億円(4.2%)増加し6,829億円となった。

 

【環境インフラ事業】

前年同期計上の試運転費用剥落および発電事業による収益計上などにより増益となった。周南パワーのバイオマス混焼発電所は、2022年9月より商業運転開始した。

環境インフラ事業の売上高は前年同期比98億円(148.9%)増加し164億円、セグメント利益は18億円(346.4%)増加し23億円となった。主な増益要因は、前期計上の試運転費用剥落及び発電事業の収益計上による増加であった。セグメント資産残高は前期末比74億円(2.7%)減少し2,705億円となった。

 


 

東京センチュリー:2024年3月期予想

経常利益1,100億円前期比3.6%増
当期利益700億円同14.6倍
EPS571.89円前期EPS38.95円
一株当たり配当金200円(中間配当100円、期末配当100円)前期配当143円

通期の業績予想は従前の会社計画を維持した。今期は当期純利益が700億円と最高益を更新する予定である。前期に計上した損失の剥落などもあり、全ての事業分野において増益を見込んでいる。なお、今期から事業セグメント区分を環境インフラ事業分野の新設により、4セグメントから5セグメントに変更した。

 

アナリストによる投資判断

NTTグループとの協業事業はオートリース、環境・エネルギー、不動産、データセンター等と順調に拡大している。他にも三菱地所と協業で国内でホテル建設、米国でデータセンター開発等を手掛けており、有力な企業との協業による中長期的な利益成長のストーリーは不変である。予想PERは9.3倍と割安に感じる。

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