東京センチュリーの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

1,416.5円

6,973億円

14.1%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

9.6倍

8.7倍

0.8倍

4.09%

 N/A

*株価は2024/8/9の終値。また、東京センチュリーは2024年1月1日付けで一対四の株式分割を行った。

東京センチュリー(TC):2025年3月期1Q決算結果

売上高3,343億円前年同期比1.6%増
営業利益345億円同22%増
四半期純利益230億円 同26.3%増

 

東京センチュリーの2025年3月期1Qの売上高は前年同期比1.6%増の3,343億円、営業利益は同22%増の345億円、四半期純利益は同26.3%増の230億円と四半期として過去最高となった。営業利益率は同1.7pt増の10.3%となった。

事業分野別ではAGCを中心としたスペシャルティ事業分野とNRSを中心としたオートモビリティ事業分野の好調に牽引された増益であった。

 

事業セグメント別の純利益およびROAは

国内リース事業分野純利益 61億円前年同期比▲4億円
ROA   1.9%同▲0.1pt増
オートモビリティ事業分野純利益 60億円 同5億円増
ROA     5.0%同1.4pt増
スペシャルティ事業分野純利益 113億円同76億円増
ROA   1.6%  同1.0pt増
国際事業分野純利益 21億円 同▲4億円
ROA   1.0%同▲0.5pt
環境インフラ事業分野純利益 3億円同▲21億円
ROA   0.4%同▲3.0pt
その他純損益▲27億円同▲3億円
ROA   N/AN/A

オートモビリティ事業分野とスペシャルティ事業分野は増益であったが、他事業分野は減益となった。

 

事業分野ごとの概況は以下の通りであった。

【国内リース事業分野】

売上高は前年同期比▲4.1%の1,138億円、セグメント利益は同▲6.2%の61億円となった。NTT・TCリースは増益を達成したが、前年同期に単体で発生した一過性利益の反動減や販管費の増加等により減益となった。セグメント資産残高は同▲2%の1兆2,477億円となった。

通期の見通しに関しては資金コストは増加するものの、情報通信機器の入れ替え需要取り込みや関係会社利益の拡大等、連結ベースでの資産効率を重視したポートフォリオ運営を推進し、増益を見込んでいる。

 

【オートモビリティ事業分野】

売上高は前期比▲18.5%の796億円、セグメント利益は同9%増の60億円であった。日本カーソリューションズ(NCS)では再リースを中心とした収益の増加や機動的な中古車売却オペレーションによるリース満了車両売却益増加等により1Qとして最高益を更新した。ニッポンレンタカーサービス(NRS)は貸渡単価上昇による利益率の改善により1Qとして最高益を更新した。セグメント資産残高は同▲0.3%の4,777億円となった。

通期の見通しに関しては純利益進捗率が33%と通期計画達成に向けて順調に推移している。NRSの2Q利益も前年同期を上回る見込みであるとともに中古車マーケットも堅調に推移している状況である。

 

【スペシャルティ事業分野】

売上高は前年同期比31.5%増の777億円、セグメント利益は同205%増の113億円であった。セグメント資産残高は為替変動を主因に同5.9%増加し2兆1,654億円となった。

ACG(Aviation Capital Group)は金利上昇の影響を受けるも、オペレーション・リース売上・機体売却益の大幅な回復などにより大幅増収増益を達成した。不動産は売却益の増加を主因に増益、事業投資等もプリンシパル・インベストメント事業におけるキャピタルゲインを中心に増益となった。

通期の見通しに関しては航空機マーケットの回復を背景としたACGの収益力回復に加えて不動産、プリンシパル・インベストメント等も堅調に推移する見込みである。なおACGの期待売却は下期に集中する想定であり、航空機を含むスペシャルティ事業分野の利益は下期に偏重する予定である。

 

【国際事業分野】

売上高は前年同期比29%増の481億円、セグメント利益は同▲16%の21億円となった。セグメント資産残高は為替変動を主因に同9%増の8,973億円となった。

アジアでは売上高は増加しているものの、資金原価も同様に増加しており横ばいであった。

CSIは、二次収益の源泉となる満了物件数が比較的少なかったこと、拠点開設に伴う人件費等の販管費増加等を主因に減益となった。

通期の見通しに関しては2Q以降に売却益の計上等を見込んでいる事に加えてCSIの二次収益は下期での増加を想定しており、今後の業績キャッチアップを見込んでいる。

 

【環境インフラ事業】

売上高は前年同期比▲6.7%の153億円、セグメント利益は同▲91.3%の3億円となった。セグメント資産残高は同4.2%増の2,855億円となった。前年同期に計上した一過性利益の反動減、海外新規投資案件の資金コスト負担増加や発電所の出力抑制等により大幅減益となった。

通期の見通しに関しては1Qの進捗率はビハインドしているものの2Q以降PX推進による好採算案件への入替等各種施策によるキャッチアップを予定している。

東京センチュリー:2025年3月期予想

経常利益1,250億円前期比6.6%増
当期利益800億円同10.9%増
EPS163.38円
一株当たり配当金58円(中間配当29円、期末配当29円)

会社計画では今期も最高益を更新の予定である。 

 

アナリストによる投資判断

データセンターマーケットの成長が見込まれるアメリカで3棟のデータセンターにNTTデータと共同出資しており、三菱地所ともアメリカでデータセンター運営、また国内の大型ホテル、物流施設建設等成長性が高いポートフォリオ運営をしている。中長期の成長ポテンシャルの高さの割に予想PERは8.7倍と割安感が強い。