東京センチュリーの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

1,534円

7,484億円

13.8%

7.0%

1.1%

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

10.4倍

9.4倍

0.7倍

3.78%

 16.7倍

*株価は2025/2/7の終値。また、東京センチュリーは2024年1月1日付けで一対四の株式分割を行った。

東京センチュリー:2025年3月期3Q決算結果(累計)

売上高1兆118億円前年同期比0.8%増
営業利益905億円同10.6%増
四半期純利益720億円 同26.3%増

3Q単独の決算結果は

売上高3,459億円前年同期比8.8%増
営業利益342億円同18.9%増
四半期純利益289億円同34.8%増

東京センチュリーの2025年3月期3Qの決算結果は3Qとして最高益を達成した好決算であった。売上高は前年同期比0.8%増の1兆118億円、営業利益は同10.6%増の905億円、四半期純利益は同26.3%増の720億円であった。営業利益率は同0.7pt増の8.9%となった。

事業分野別ではスペシャルティ事業分野でのACGや不動産事業の伸長等により74億円の増益と業績を牽引した。PBR回復に向けて年換算のROEは10.8%と中期経営計画2年目にして順調な進捗となった。

事業セグメント別の純利益およびROAは

国内リース事業分野純利益 172億円前年同期比▲1億円
ROA   1.8%N/A
オートモビリティ事業分野純利益 148億円 同8億円増
ROA     4.0%同0.6pt増
スペシャルティ事業分野純利益 314億円同74億円増
ROA   1.5%  同0.3pt増
国際事業分野純利益 97億円 同31億円増
ROA   1.5%同0.3pt増
環境インフラ事業分野純利益 8億円同▲27億円
ROA   0.4%同▲1.3pt
その他純損益▲19億円同66億円増
ROA   N/AN/A

オートモビリティ事業分野とスペシャルティ事業分野、国際事業分野は増益であったが、国内リース事業分野、環境インフラ事業分野は減益であった。

 

事業分野ごとの概況は以下の通りであった。

【国内リース事業分野】

売上高は前年同期比▲3%の3,329億円、セグメント利益は同▲0.8%の172億円となった。売上総利益段階で資金原価の増加を打ち返しての増益となったもののNTT・TCリースの為替差損及び販管費の増加等により減益となった。セグメント資産残高は同▲4.1%の1兆2,217億円となった。

通期の見通しに関しては進捗率は3Qの標準進捗率75%に対して販管費増加等の要因により6ptのビハインドと計画達成は難しい状況。

 

【オートモビリティ事業分野】

売上高は前期比▲12.8%の2,287億円、セグメント利益は同5.5%増の148億円であった。日本カーソリューションズ(NCS)では再リースを中心とした収益の増加や機動的な中古車売却オペレーションによるリース満了車両売却益増加等により3Qとして最高益を更新した。ニッポンレンタカーサービス(NRS)は貸渡単価上昇による利益率の改善により3Qとして最高益を更新した。セグメント資産残高は4.3%増の4,996億円となった。

通期の見通しに関しては純利益進捗率が82%と通期計画達成に向けて順調に推移している。NRSの4Q利益も前年同期を上回る見込みであるとともに中古車マーケットも堅調に推移している状況である。

 

【スペシャルティ事業分野】

売上高は前年同期比9%増の2,470億円、セグメント利益は同77.3%増の314億円であった。セグメント資産残高は0.2%増加し2兆8,305億円となった。

ACG(Aviation Capital Group)は機体売却益の増加や前年同期に計上した貸倒費用剥落等により増収増益となった。その他航空機のパーツ売買を手掛けるGATが増益であった。不動産は一過性利益や売却益の増加により増益となった。事業投資等はプリンシパル・インベストメント事業におけるキャピタルゲインを主因に増益だった。

通期の見通しに関しては進捗率が92%と通期計画達成に向けて順調に推移している。

 

【国際事業分野】

売上高は前年同期比24.6%増の1,572億円、セグメント利益は同46.6%増の97億円となった。セグメント資産残高はデータセンター事業への投資増加を主因に同8.1%増の8,896億円となった。

アジアでは為替差益の増加等により増益となった。

米州、欧州ではCSIは、二次収益の源泉となる満了物件数が少なく、現地通貨ベースでは減益であったが、為替の影響により増益となった。

通期の見通しに関しては進捗率が75%と堅調に推移している。

 

【環境インフラ事業】

売上高は前年同期比2.6%の454億円、セグメント利益は同▲77.3%の8億円となった。主な減益要因は、発電事業において前年同期に計上した一過性利益の反動減及び海外新規投資案件の資金コストの負担増加であった。セグメント資産残高は同4.1%増の2,853億円となった。

通期の見通しに関しては3Qの標準進捗率の75%に対して大幅にビハインドしており、通期計画の達成が難しい状況である。

東京センチュリー:2025年3月期予想

経常利益1,250億円前期比6.6%増
当期利益800億円同10.9%増
EPS163.38円
一株当たり配当金58円(中間配当29円、期末配当29円)

3Q決算が終わり、従前計画を維持した。今期も最高益を更新の予定である。 

 

アナリストによる投資判断

東京センチュリーの業績は今期も最高益を更新予定であり、ビジネス・ポートフォリオはバランスが良く高成長が望めるが、予想PER9.4倍、PBR0.7倍と割安過ぎる印象を受ける。