東京海上の株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

4,700円

9.2兆円

16.6%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

13.4倍

10.6倍

1.8倍

3.38%

N/A

*株価は2024/8/6の終値。

東京海上ホールディングス:2025年3月期1Q決算結果

経常収益1兆9,241億円前年同期比5.6%増
経常利益2,650億円同54.7%増
四半期純利益1,974億円同54.2%増

東京海上の2025年3月期1Q決算結果は増収増益決算であった。経常収益は前年同期比5.6%増の1兆9,241億円、経常利益は同54.7%の2,650億円、四半期純利益は同54.2%増の1,974億円であった。正味収入保険料は、国内外でのレートアップや販売拡大により前年同期比+9.9%増(為替を除くと+6.7%増)と計画を上回って進捗した。

今回の決算からTMNF=>Japan P&C事業

                       AL=> Japan Life事業

       海外保険=>International事業とセグメント名を変更した。 

       

各事業の事業別利益は

Japan P&C事業103億円前期比▲78%
Japan Life事業59億円 同43%増
International事業1,251億円同36.4%増
その他*920億円同4.2倍増

* TMNF以外の国内損保や⾦融その他事業、政策株式売却損益など

Japan P&C事業は兵庫雹災(▲340億円)や円安の影響(▲252億円)に加えて、自動車保険金単価の上昇等により進捗率は低めに推移した。これからの料率・商品改定(火災:24年10月改定、自動車:25年1月改定)による収益改善や、足元順調な新種の販売拡大等によりキャッチアップしていく予定である。

Japan Life事業は円安進行に伴い金融派生商品費用がやや増加したものの、概ね計画通りに進捗した。 

International事業はレートアップ等を背景とした保険引受利益の拡大やAUM増加等に伴うインカム収益の増加が計画対比でやや上振れたキャピタルロスを打ち返し、全体では計画を上回って進捗した。主要拠点の1Q実績は現地計画対比+170億円(うち保険引受利益+170億円)。1Hでは現地計画対比+140億円(うち保険引受利益+約190億円)となる見込みである。

             

事業別概況

【Japan P&C事業】

保険引受利益(自然災害・各種準備金等の影響控除ベース)は堅調なトップラインの一方、インフレを主因とする自動車保険金単価の上振れ等により過去平均対比でやや低い進捗率にとどまった。(29.7% vs 34.3%)

事業別利益では上記要因に加えて兵庫雹災難(年初計画に織り込み済み)、円安による外貨建て支払準備金積み増し等により進捗率は低い。(9.2% vs 42.8%)

自然災害および為替影響等控除ベースの事業別利益は自動車保険金単価の上振れ等によりやや低い進捗率にとどまる。(35.3% vs 39.8%)

E/I損害率は、発生保険金の増加により67.9%、コンバインド・レシオは99.5%と通期予想を上回って推移した。事業比率は社比率、手数料率ともに通期予想に対して順調に推移した。

資産運用等損益は為替の影響はあるものの、通期予想に対して概ね順調に進捗した。資産運用損益は前年同期比116%増の1,977億円であった。ネット利息及び配当金収入は政策株式、海外子会社からの配当金が増加し同68%増の1,344億円であった。売却損益等計(キャピタル)は同450%増の632億円であった。

 

【Japan Life事業】

新契約年間換算保険料は、1Qは計画通り。引き続き順調な回払変額保険に加え、7月発売の新商品効果等により2Q以降はもとより増収を見込む。新契約年間換算保険料は前年同期比▲7.5%の106億円であった。円安進行により金融派生商品費用がやや増加したものの事業別利益は概ね計画通りに進捗し、同43%増の59億円となった。

 

【International事業】

海外保険事業は主要拠点( PHLY、DFG、TMHCC、TMK、TMSR、Pure)を中心にレートアップや新規契約等により正味収入保険料は前年同期比4.9%増の8,136億円となった。

北⽶
PHLY :   好調なレートアップ(1Q実績: +11%増)により計画を上回って推移した。


DFG : 団体生保や就業不能保障等の引受けが好調であり計画を上回って推移した。

TMHCC :  A&H(MSL保険)、その他種目(Marine&Energy等)での引き受け拡大を主因に計画を上回って推移した。

欧州:主にPropertyにおける価格競争の影響等により計画を下回って推移した。

中南⽶: 自動車における価格競争の影響等により計画を下回って推移した。

アジア・オセアニア:タイやインドネシアでの自動車を中心とした損害率が良好に推移した事等により計画を上回って推移した。

Pure: トップライン成長によるフィー収入の増加等により概ね計画通りに推移した。

上記の結果、海外保険事業の事業別利益は同36.4%増の1,251億円となった。

東京海上HLD:2025年3月期予想

会社計画は従前計画を維持した。二期連続最高益更新の予定である。

経常利益1兆2,000億円前期比42.4%増
当期利益  8,700億円同25%増
EPS440.99円
一株当配当金159円(中間配当79.5円、期末配当79.5円)

会社計画の内訳は国内損保事業が増収増益、政策株式売却額は前期比3,810億円増の6,000億円の見込み、国内生保事業も増収増益、海外事業も増収増益の予定である。

アナリストによる投資判断

国内事業は7月の金利上昇から改善が予想され、また円高が加速し、International事業の利益が減少したとしても政策株式売却予定額の6,000億円がバッファーとなり今期も最高益更新は問題なく達成されるだろうと考えている。

 

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