東京海上の株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

6,054円

11.8兆円

16.9%

13.4%

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

17.2倍

13.4倍

2.3倍

2.63%

N/A

*株価は2024/11/19の終値。

東京海上ホールディングス:2025年3月期2Q決算結果(累計)

経常収益4兆3,421億円前年同期比16%増
経常利益9,379億円同239.9%増
中間純利益6,885億円同235.8%増

2Q単独の決算結果は

経常収益2兆4,181億円前年同期比25.8%
経常利益6,729億円同6.4倍増
四半期純利益4.911億円同6.4倍増

東京海上の2025年3月期中間決算結果は大幅増益となり、中間決算として最高益であった。経常収益は前年同期比16%増の4兆3,421億円、経常利益は同239.9%増の9,379億円、中間純利益は同235.8%増の6,885億円であった。

Internationalの保険引受が好調だったことに加え、為替変動の影響が各事業にポジティブに効いた事(Japan P&C、旧TMNFで+210億円、International +200億円)等により2Qの修正純利益(除政策株式売却益)は3,590億円(年初予想6,100億円に対する進捗率は59%)と好調に推移した。政策株式売却のペースも好調(1Hで6,060億円)であり、当該売却益を含めた修正純利益は7,712億円となった。(年初予想1兆円に対する進捗率は77%)

        

中間期の各事業の事業別利益(含政策株式売却益)は

Japan P&C事業659億円前年同期比124%増
Japan Life事業234億円 同43%増
International事業2,514億円同24%増
その他*4.303億円同15.5倍増

* TMNF以外の国内損保や⾦融その他事業、政策株式売却損益など

Japan P&C事業は兵庫雹災を除けば大規模な自然災害が少なかった事や円高進行(2024年9月末)の影響(+約210億円)を主因として進捗率は58%と高かった。

Japan Life事業は円高進行(2024年9月末)の影響や初年度負担の減少等により、過去5年平均進捗率を上回って推移した。 

International事業は円安進行(2024年6月末)の影響(+200億円)や自然災害の減少に加えて、主要拠点において保険引き受けは好調、インカム収益も堅調に推移した。⼀方で、CREローンに係るCECL引当等(▲約240億円)もあり、出来上がりは概ね年初計画通りであった。主要拠点(PHLY、DFG、TMHCC、TMK、TMSR、Pure)の3Q実績は現地年初計画比+約110億円となり、うち保険引受利益+260億円)であった。

             

事業別概況

【Japan P&C事業】

保険引受利益(自然災害・各種準備金等の影響控除ベース)は堅調なトップラインの一方、自動車のロスコストの上振れは想定の範囲内。過去平均対比でやや低い進捗率にとどまった。(46.6% vs 過去5年平均53.1%)

事業別利益では上記要因に加えて円高の影響や想定を下回る国内自然災害等により進捗率は過去平均を大幅に上回って推移した。(58.4% vs 37%)Actualの事業別利益は659億円であった。

E/I損害率は、トップラインの増加および発生保険⾦の減少に伴い、年初予想をやや下回って推移し63.2%、社費率は、順調なトップライン拡大等により、年初予想をやや下回って推移し、⼿数料率は、年初予想に対して順調に推移し、コンバインド・レシオは94.6%と年初予想を下回って推移した。

資産運用等損益は、政策株式売却の好調な進捗や、円高進⾏(2024年9月末)を主因に年初予想を大きく上回って推移した。資産運用損益は前年同期比4.5倍増の7,138億円であった。ネット利息及び配当金収入は同51%増の1,902億円であった。売却損益等計(キャピタル)は同17倍増の5,235億円であった。

 

【Japan Life事業】

新契約年換算保険料は、主⼒商品である回払変額保険の販売が計画を上回る一方、競争激化による保障性商品の販売下振れ等により、年初予想を下回って推移した。新契約年間換算保険料は前年同期比▲6.9%の222億円であった。トップラインの下振れに伴う初年度負担の減少や、円高進行に伴う為替ヘッジに係る金融派生商品費用の減少等により年初予想を上回り、事業別利益は同42.2%増の234億円となった。

 

【International事業】

海外保険事業は主要拠点( PHLY、DFG、TMHCC、TMK、TMSR、Pure)を中心にレートアップや新規契約等により正味収入保険料は前年同期比14.8%増の1兆7,067億円となった。

北⽶
PHLY :   好調なレートアップ(2Q実績: +11%増)や新規契約により計画を上回って推移した。

DFG : 団体生保や就業不能保障等の引受けが好調であり計画を上回って推移した。

TMHCC :  概ね計画通りに推移した。(D&O、Cyberを含むFinancial Lineのソフト化影響によりレートアップ2Q実績は+1%。(A&H、Surety、Creditを除く)となるが、過去のレートアップにより、適切なレート⽔準を確保できている)

欧州:概ね計画通りに推移した。(レートアップ2Q実績: +1%増)

中南⽶:自動⾞保険が価格競争の影響を受ける⼀方、企業向け等その他種目における引受が好調であり、概ね計画通りに推移した。

アジア・オセアニア:インドにおける自動⾞保険、豪州における旅⾏保険の減収等により、計画をやや下回って推移した。

Pure: トップライン成長によるフィー収入の増加等により概ね計画通りに推移した。

北⽶拠点におけるCREローンに係るCECL引当等(▲約240億円)の影響はあるものの、好調な保険引受やインカム収益、円安進⾏が打ち返し、事業別利益は計画を上回って進捗した。

上記の結果、海外保険事業の事業別利益は同24.5%増の2,514億円となった。

東京海上HLD:2025年3月期予想

好調な中間決算を受けて通期会社計画を上方修正した。また配当金も増配した。二期連続最高益更新の予定である。

経常利益1兆2,400億円前期比47.2%増
当期純利益  8,800億円同26.5%増
EPS450.26円
一株当配当金162円(中間配当81円、期末配当81円)

通期の事業別利益計画はJapan P&C事業が年初予想対比160億円増の1,530億円、Japan Life事業が同+20億円、International事業は同▲340億円の4,210億円とした。International事業は北⽶やブラジルにおける好調な保険引受の⼀方で、⾦利低下等に伴うアジア生保の減益(▲約200億円)等により、除く為替で▲約70億円の下方修正となった。

アナリストによる投資判断

政策保有株式の売却益を除いても好調な中間決算であった。1Q決算発表時より株価は28.8%上昇したが、通期計画の上方修正により予想PERは13.4倍と割安である。また、発行済み株式総数の3.8%に当たる1,200億円を上限とする自社株買いを発表した。

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