NTTの株価情報

株価

(2023/5/12)

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

4,107円

14兆円

33.8%

14.4%

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

11.8倍

11.1倍

 1.7倍

2.92%

4.1倍

NTTグループ:2023年3月期通期決算結果

営業収益13兆1,362億円前期比8.1%増
営業利益   1兆8,290億円同3.4%増
当期純利益1兆2,131億円同2.7%増
海外営業利益率7.2%同0.9pt改善

 

4Q単独の決算結果は

営業収益3兆5,636億円前年同期比10.2%増
営業利益3,082億円同34.6%増
四半期純利益1,806億円同19.8%増

営業収益、営業利益、当期利益いずれも過去最高を更新した決算であった。

 

営業利益ベースの各事業セグメントの貢献内訳は

総合ICT事業213億円
地域通信事業▲195億円
グローバル・ソリューション事業551億円
その他(不動産、エネルギー等)167億円
セグメント間取引消去▲132億円

地域通信事業は減益であったが他事業は増益貢献をした。

 

ドコモの決算結果は

営業収益6兆590億円前期比3.2%増
営業利益1兆939億円同2.0%増
四半期純利益7,718億円同2.6%増
設備投資7,063億円同1.1%増

ドコモのコンシューマー通信事業はahamo等の戦略的なマーケットシェア拡大戦略により減収減益となったが下げ幅は縮小した。法人事業とスマートライフ事業が利益成長を牽引した。法人事業では統合ソリューションの提案力・開発力の強化による大企業のお客さま向けビジネスの拡大、DX支援ソリューションの提供、クロスセルによる中小企業のお客さま向けビジネスが拡大した。特にドコモの9,500万人の会員基盤のデータ利活用を通じた顧客企業との共創ビジネスが拡大した。ビジネスdアカウント利用者(約500万ID)向けに、ビジネスdアプリを提供開始し(7月)、中小企業のDXをリアル・デジタルでサポートという新サービスをローンチした。スマートライフ事業は 決済やマーケティングソリューション等の注力分野の成長等により堅調に推移した。

NTTドコモの営業利益はNTTグループの営業利益の59.8%を占めた。

 

 NTTデータの決算結果は

受注高*2兆7,256億円前期比13.5%増
売上高3兆4,902億円同36.8%増
営業利益2,591億円同21.9%増
当期純利益1,500億円同4.9%増
営業利益率7.4%同▲0.9pt

*受注はNTTを除く。

海外事業統合に伴いNTT Ltd.を連結開始したことにより、増収増益となった。売上高は、連結拡大影響に加え、全セグメントにおける規模拡大及び為替影響により増収した。 営業利益は全社戦略投資の増加及び不採算案件の損失等はあるものの、連結拡大影響に加えて増収等により増益を確保した。しかし、利払い費用等の金融費用が前期比5倍以上となり当期純利益の伸びは抑えられた。

売上高のセグメント別増減は公共・社会基盤はテレコム・ユーティリティ及び中央府省向けサービスの規模拡大等により増収(+457億円)、金融は大手金融機関向けサービスの規模拡大等により増収 (+224億円)、法人は製造業、流通・サービス業向け案件及びペイメントサービスの規模拡大等により増収(+538億円)、海外はNTT Ltd.の連結拡大影響、為替影響及び欧州での規模拡大等により増収(+8,406億円、うち北米+1,165億円、 EMEA、中南米+1,415億円)した。

NTTデータの営業利益はNTTグループの営業利益の14.2%を占めた。

 

 


NTTグループ:2024年3月期予想

営業収益13兆600億円前期比▲0.6%
営業利益1兆9,500億円 同6.6%増
当期純利益1兆2,550億円同3.5%増
EPS370円
一株当たり年間配当金5円*前期2.5円、後期2.5円

*注:2023年7月1日を効力発生日として、1対25の割合で株式分割をする予定である。分割を考慮しない場合の一株当たり年間配当金は125円。

減収増益を予定している。営業収益は減収予定であるが、営業利益、当期純利益は最高益を更新する予定である。中期財務目標であった2024年3月期EPS370円達成を目標としている。

アナリストによる投資判断

通信企業の中でのNTTグループの圧倒的な優位性は変わらず、中長期的な成長ストーリーは不変である。国内のD/X需要、Web3、NTTデータの海外ビジネスからの利益貢献と業績の下振れリスクは限られており安心して保有できる銘柄である。