株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
5,317円 | 6,241億円 | 77.9% | N/A | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
12.9倍 | 16.5倍 | 2.0倍 | 1.82% | 7.9倍 |
*株価は2023/11/8の前場の終値。
スクウェア・エニックス:2024年3月期2Q決算結果
売上高(累計) | 1,720億円 | 前年同期比5.3%増 |
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営業利益 | 173億円 | 同▲33.4% |
四半期純利益 | 166億円 | 同▲57.9% |
2Q単独決算結果は
売上高 | 864億円 | 前年同期比▲2.4% |
---|---|---|
営業利益 | 142億円 | 同22.6% |
四半期純利益 | 103億円 | 同▲51.1% |
2Q累計で増収減益決算であった。売上高は「FINAL FANTASY XVI」等の発売により1Qに前年同期比14.4%増を達成したものの、2Qは減収に転じ同▲2.4%た。開発費の償却負担が先行したこと等により営業利益は同▲33.4%、営業利益率は同5.8ptと低下し、10.1%となった。為替差益を78億円計上したが、前年同期は海外のスタジオ及び一部IPの売却益の95億円を計上した反動で四半期純利益は同▲57.9%となった。
セグメント別概況
【デジタルエンタテインメント事業】
デジタルエンタテインメント事業全体では売上高が前年同期比4.2%増の1,220億円、セグメント利益は同▲36.9%の155億円となった。
HDゲームの売上は「FINAL FANTASY XVI」、「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」等を発売したことにより、前年同期比で48.6%増の437億円となった。
MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)では、「ファイナルファンタジーXIV」の拡張パッケージ発売は来年夏までなく同7.8%減の544億円となった。
スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、既存タイトルの弱含み等により、同16.4%減の239億円となった。
【アミューズメント事業】
アミューズメント事業に関しては、既存店売上高が前年を上回ったことにより、増収増益となった。アミューズメント事業の売上高は同10.2%増の285億円、セグメント利益は同28.7%増の33億円だった。
【出版事業】
デジタル販売及び紙媒体の販売が前年を下回ったことにより、前年同期比で減収減益となった。出版事業の売上高は同▲1.3%の145億円、セグメント利益は同▲8.8%減の55億円となった。
【ライツ・プロパティ等事業】
ライツ・プロパティ等事業は有力IPにかかる新規キャラクターグッズの販売が好調で増収増益であった。ライツ・プロパティ事業売上高は同12.7%増の84億円、セグメント利益は同5.4%増の19億円となった。
スクウェア・エニックス:2024年3月期予想
通期の業績予想は従前予想を維持した。
売上高 | 3,600億円 | 前期比4.9%増 |
営業利益 | 550億円 | 同24.1%増 |
当期純利益 | 385億円 | 同▲21.9% |
EPS | 321.68円 | |
一株当配当 | 97円(中間10円、期末87円) |
会社計画は増収減益を予想している。売上、営業利益は増収増益予想であるが、前期のような特別利益がなくなるために当期純利益は▲21.9%を予定している。
アナリストによる投資判断
増収減益と決算結果はパッとしなかったが、本日株価は5%程上昇している。8月の1Q決算結果発表時より時価総額が1,394億円消失しており、新作ヒット率の低下が表れている。一方新規事業のNFT関連ビジネスは売上規模は小さいものの好調であり、新規事業の売上拡大が期待される。