株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
3,322円 | 1.38兆円 | 80.9% | 21.8% | 20.0% |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
32.0倍 | 30.2倍 | 7.0倍 | 1..08% | 17.2倍 |
*株価は2024/10/29終値。カプコンは2024/4/1付けで一対二の株式分割を行った。
カプコン:2025年3月期2Q決算結果(累計)
売上高 | 564億円 | 前年同期比▲24.7% |
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営業利益 | 207億円 | 同▲38.7% |
四半期純利益 | 153億円 | 同▲39.6% |
2Q単独の決算結果は
売上高 | 268億円 | 前年同期比▲13.7% |
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営業利益 | 78億円 | 同▲19.9% |
四半期純利益 | 53億円 | 同▲25.6% |
カプコンの2025年3月期2Q決算は2023年6月に『ストリートファイター6』を発売したために減収減益となったが、計画通り進捗した決算であった。今期は下期に新作タイトルを発売予定であるので下期偏重になる予定である。2Q累計の売上高は前年同期比▲24.7%の564億円、営業利益は同▲38.7%の207億円、営業利益率は同8.5pt低下の36.7%、四半期純利益は同▲39.6%の153億円となった。
セグメント別概況は
【デジタルコンテンツ事業】
セグメント売上高 | 398億円 | 前年同期比▲35.1% |
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セグメント利益 | 206億円 | 同▲40.2% |
セグメント利益率 | 51.9% | 同▲4.4pt |
販売本数(コンシューマー) | 2,002万本 | 同▲11.4% |
今期は新作タイトルは下期に販売予定である事から中間決算は人気シリーズの発売や前期発売の大型タイトルのリピート販売が中心となった。デジタルコンテンツ事業の販売本数は「ストリートファイター6」を発売した前年同期に比べて2,002万本と前年同期の2,260万本に比べて減少したが、リピートタイトルの販売本数は1,895万本と前年同期の1,760万本を上回った。リピートタイトルに関しては「モンスターハンター」シリーズが全世界で累計販売本数が1億本を突破した。
【アミューズメント施設事業】
セグメント売上高 | 109.9億円 | 前年同期比19.9%増 |
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セグメント利益 | 16.7億円 | 同47.8%増 |
セグメント利益率 | 15.2% | 同2.9pt上昇 |
観光需要やインバウンドの回復のなか既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果により収益拡大を図った。リアル店舗でのイベント実施による他事業とのシナジーを創出した。4月に「プラザカプコン小谷部店」(富山県)、5月に「プラザカプコン池袋店」に新区画をオープンし、施設数は51店舗となった。
【アミューズメント機器事業】
セグメント売上高 | 31.7億円 | 前年同期比22.2%増 |
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セグメント利益 | 16億円 | 同59.7%増 |
セグメント利益率 | 15.2% | 同▲53.4pt |
スマートパチスロのけん引によりパチスロ市場は堅調に推移しているなか6月稼働の新機種『ストリートファイターV 挑戦者の道』を5,500台販売し、10月6日稼働開始の新機種『鬼武者3』を9月に11,000台出荷し収益に貢献した。
【その他事業】
セグメント売上高 | 24.59億円 | 前年同期比30.1%増 |
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セグメント利益 | 11.95億円 | 同94.7%増 |
セグメント利益率 | 48.6% | 同16.1pt増 |
その他事業については社内組織の統合によりeスポーツとライセンスビジネスの連携を加速し、カプコンのブランド価値向上に向け体制強化を図った。eスポーツに関しては『ストリートファイター6』を用いた「CAPCOM Pro Tour」を6月から世界各地で開催するとともに、国内でのチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2024」」を8月から開催等ユーザー層の裾野拡大を行った。その他「モンスターハンター」シリーズ20周年のイベントやコラボレーション展開の推進等主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズの展開等を行った。
カプコン:2025年3月期予想
売上高 | 1,650億円 | 前期比8.3%増 |
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営業利益 | 640億円 | 同12.1%増 |
当期純利益 | 460億円 | 同6.1%増 |
EPS | 109.98円 | |
一株当たり配当金 | 36円 |
従前の通期予想を維持した。2025年3月期は営業利益12期連続増益、最高益更新を計画している。
アナリストによる投資判断
中間決算は減収減益の決算となったが会社計画通りに進捗しており、今期は各新規タイトルの発売予定により下期偏重となる予定である。新規大型タイトルの『モンスターワイルズ』は2025年2月末に発売予定である。カプコンはイベント開催等によるブランド価値向上と価格施策によるリピートタイトルの販売が大変上手く行っており、安心感のあるゲーム銘柄である。