執筆:西村 麻美


【銘柄注目ポイント!】

Facebookのユーザー減に加えて広告単価はこれから低下と厳しい環境。

株価
(2022/2/3)
時価総額
(百万ドル)
自己資本比率 ROE ROIC
237.76USD 661,000M USD 75.2% 32.1% 29.16%
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
23.1倍 22.4倍 6.7倍 N/A 15.6倍

旧社名Facebook、2021年10月に社名変更。傘下にFacebook、Instagram、WhatsApp等がある。


2021年4Q決算

Netflixの2021年4Q決算結果は

総売上高336億7,100万ドル(前年同期比19.9%増
営業利益125億8,500万ドル(同1.5%減
四半期純利益102億8,500万ドル(同8.3%減
希薄化後EPS3.67ドル(同5.4%減

増収減益の決算だった。売上高はアナリスト予想を上回ったがEPSはアナリスト予想を下回った決算だった。営業利益率は前年同期比8.1pt低下し37.4%となった。4Q(10-12月)のFacebookのデイリーアクティブユーザー数(DAU)は19億2,900万人で、前四半期の19億3,000万人から100万人減少した。


今回の決算発表で初めてAR/VRを手掛ける部門のReality Labの損益を発表した。Reality Labの2021年通期の売上は22億7,400万ドル、営業損益は▲101億9,300万ドルだった。

2022年1Qの会社からのガイダンスは、売上高が270~290億ドル、前年同期比3~11%増を予定しているが、インフレ、物流混乱の状況が顧客企業の広告予算に影響があり、また事業環境はTikTok等からの競争が激化しているとコメントした。

やはり2021年4月にアップルがプライバシーを重視するアップデートを行い、ユーザーがオンライン上のトラッキングを拒否できる機能を追加した事でFacebook、Instagramの広告ターゲティング機能が大きな影響を受けている事は間違いなく、広告単価低下につながる事だろう。


アナリストによる投資スタンス

4Qの低調な決算結果を受けてMetaの株価は26%下落した。Metaのビジネス・モデルは広告収入に頼っておりアップルのプライバシー重視のアップデート、また厳しいマクロ経済の環境から広告単価は低下せざる得ない状況にあるだろう。メタバース事業が利益を生むのはまだまだ先の事であり、業績は悪化する事はあっても良くなる要因は今のところないと言えるだろう。


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プロフィール

西村麻実 / MamiNishimura
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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