執筆:西村 麻美

 

【銘柄注目ポイント!】

アナリスト予想を上回る好決算で過去最高益更新。クラウド・コンピューティングも積極展開。

株価
(2022/2/4)
時価総額
(百万ドル)
自己資本比率ROEROIC
2,860USD1,900,000M USD70.0%32.07%27.37%
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR配当利回りEV / EBITDA
25.4倍24.9倍7.5倍N/A17.2倍

AlphabetはGoogle、Calico、GV(旧称Google Ventures)、Google Capital、X、Google Fiber、Nest Labsの持株会社。

 

2021年4Q決算

Alphabetの2021年4Q決算結果は

総売上高753億2,500万ドル(前年同期比32%増
営業利益218億8,500万ドル(同39.8%増
四半期純利益206億4,200万ドル(同36%増
希薄化後EPS30.69ドル(前年同期22.3ドル

過去最高益を更新した好決算だった。Alphabet CEOのピチャイ氏は「AIへの投資がユーザーや顧客に優れた経験をもたらし、広告事業は大きく成長した。」とコメントした。売上高、EPSともに市場予想を上回った。営業利益率は前年同期比1.0pt上昇し29%となった。同時に株式分割も発表した。2002年7月1日時点の株主が保有する1株を20株にする。2月1日の決算発表後、時間外取引で同日終値よりも一時9%以上上昇した。

 

セグメント別売上高

グーグル検索、その他の広告収入433億100万ドル
YouTube広告86億3,300万ドル
グーグル・サービス計

694億ドル
 

(グーグル広告 612億3,900万ドルその他グーグル 81億6,100万ドル)

グーグル・クラウド・コンピューティング55億4,100万ドル
その他1億8,100万ドル
為替ヘッジによる利益2億300万ドル
総売上高753億2,500万ドル
総取得コスト134億2,700万ドル

 

セグメント別営業損益

グーグル・サービス259億9,300万ドル
グーグル・クラウド▲8億9,000万ドル
その他▲14億5,000万ドル
コスト未配分▲17億6,800万ドル
営業損益合計218億8,500万ドル

 

アナリストによる投資スタンス

2022年1Qのガイダンスを会社側は発表しなかったが、不安要素は今の所見当たらない。YouTubeの広告収入はTikTokとの競争激化が懸念材料であるが、YouTubeの広告収入は全広告収入の14%位であり、TikTok対策でYouTubeショートも開始したためにTikTokに奪われていた部分の取返しが可能であると推測する。

次の収益の柱としてクラウド・コンピューティング事業を関連企業の買収、人員増加等で注力しているが、この事業セグメントでは4Qの売上高の伸びは競合のマイクロソフトよりも高かった

 

投資アイデア

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プロフィール

西村麻実 / MamiNishimura株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。 
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。

 

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サムネイル画像クレジット:Benny Marty/Shutterstock.com