株価 (2021/5/12) |
時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
---|---|---|---|---|
2,590円 | 2,336億円 | 40.7% | 11.5% | N / A |
PER (実績) |
PER (予想) |
PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
24.17倍 | 30.74倍 | 2.74倍 | 0.79% | 5.6倍 |
2021年3月期通期決算
売上高 | 2,130億円 | (前年同期比4.2%増) |
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営業利益 | 142億円 | (同73.2%増) |
当期利益 | 97億円 | (同142.4%増) |
大幅増益の好調な決算だった。加速する国内企業のIT利活用をネットワーク事業、SIの両輪ビジネスモデルで取り込み、先行開発のサービス群・ネットワーク運営で差別化した結果大幅増益を達成した。営業利益率は前期より2.7ptも改善し、6.7%となった。ROEは11.5%と前期比6.3pt上昇した。年間配当を30.75円→40円(前の期は1→2の株式分割前で27円)に増額した。
IIJは2021年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行った。2021年3月期の期末配当金は当該株式分割後の数値であり、分割前の株数で計算した場合、期末配当金は1株当たり39.00円となり年間配当金は1株当たり59.50円となる。
ネットワークサービス
✓法人向けインターネット接続サービスの売上高は、通信需要の増加に伴うIPサービス及びモバイル関連サービス売上高の増加等があり、前期比10.1%増の403億円。
✓個人向けインターネット接続サービスの売上高は、コロナウイルス拡大に伴う販売店の営業低調等により、前期比1.3%減の257億円。
✓WANサービスの売上高は、前年度第3四半期までの大口特定顧客のモバイル移行による減収の年度影響等で、前期比7.1%減の250億円。
✓アウトソーシングサービスの売上高はセキュリティ関連サービスの売上増加等により前期比10.4%増の357億円。
システム・インテグレーション
✓SI構築や機器販売などの一時売上が前期比0.7%減の317億円。
✓システム運用保守などのストック売上は前期比11.0%増の515億円。
✓SI全体の受注残高は前期比12.6%増の628億円、うちSI構築や機器販売などの受注残高が前期比11.0%増の83億円、システム運用保守などの受注残高が前期比12.8%増の545億円。
事業セグメント別の内訳
セグメント | 売上高(前年同期比) | 売上総利益(前年同期比) |
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ネットワークサービス | 1,268億円(4.0%増) | 271億円(36.5%増) |
システム・インテグレーション | 832億円(6.2%増) | 120億円(11.8%増) |
ATM運営事業 | 28億円(29.2%減) | 10億円(45.4%減) |
大幅増加した営業利益の内訳はネットワークサービス粗利の前期比増額分が72.6億円、うち10.9億円は前期モバイルデータ接続料確定による一時費用戻り減影響による。SI粗利の前期比増額分が12.8億円、ATM粗利の前期比減額分が8.5億円、販管費減による営業利益押し上げ分が16.7億円だった。
持分法による投資損益は、(株)ディーカレット持分法投資損失629百万円(増資による持分変動利益349百万円含む)等があり、408百万円の損失(前年同期 806百万円の損失)となった。
2022年3月期見通し
通期計画は
売上高 | 2,260億円 | (前年比6.1%増) |
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営業利益 | 175億円 | (前年比22.8%増) |
当期利益 | 117億円 | (前年比20.5%増) |
EPS | 129.70円 |
配当金は連結配当性向30.1%、中間配当、期末配当ともに一株当たり19.50円づつの計39円の予定。
業績予想の前提は、法人ネットワークサービスが引き続き増収増益、モバイルは個人向け新プランでARPU減要因で83億円減収予定、SI事業では買収したシンガポールのSI事業者売上分85億円増予定。
アナリストによる投資スタンス
本日(2021/5/12)正午に決算発表後に今期の当期利益も20%成長予想が好感され、後場で9%以上上昇した。株価バリュエーションは今期予想PERが30.74倍、PBRが2.74倍、EV/EBITDAが5.6倍と割高感は全くない。
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プロフィール
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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