株価 (2021/8/3) |
時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
---|---|---|---|---|
2,433円 | 1,332億円 | 75.1% | 15.5% | 18.0% |
PER (実績) |
PER (予想) |
PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
21.22倍 | 18.25倍 | 3.29倍 | 1.64% | 8.5倍 |
2022年3月期第1四半期決算
売上高 | 158億円 | (前年同期比1.8%増) |
---|---|---|
営業利益 | 21億円 | (同3.2%増) |
四半期純利益 | 15億円 | (同5.1%増) |
成長が鈍化した印象がある決算だった。売上高は前年同期比1.8%増の158億円、営業利益は同3.2%増の21億円、四半期純利益は同5.1%増の15億円で、1Qには本社移転に1億円のコストを計上した。移転コストがなかったとすれば営業利益は前年同期比7.9%増であった。営業利益率は前年同期比0.2pt改善の13.6%だった。
セグメント別では、ネットビジネス・セグメントの売上高は前年同期比1.6%増の107.7億円、営業利益は同8.2%増の20.9億円、営業利益率は19.4%と前年同期比1.2pt改善した。前期4Qに海賊版サイトの影響が顕在化したのに続き今期1Qも影響を受けたとの事であるが、これは海賊版サイトの影響であるのか、あるいは電子コミック事業の競争が激化した事により以前ほど売上を伸ばす事が容易でなくなった可能性も考えられる。
ITサービス・セグメントの売上高は前年同期比2.3%増の50.9億円、営業利益は同4.4%増の1.6億円、営業利益率は変わらずの3.2%だった。病院向け企業向けともに堅調に推移した。
2022年3月期予想
従前の計画を維持した。
売上高 | 770億円 | (前期比13.1%増) |
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営業利益 | 120億円 | (同11.0%増) |
当期利益 | 73億円 | (同16.3%増) |
上記業績予想の内訳はネットビジネス・セグメントで売上高520億円(前期比18.1%増)、営業利益90億円(同13.8%増)、営業利益率は17.3%、ITサービス・セグメントで売上高250億円(同4.0%増)、営業利益30.7億円(同6.2%増)、営業利益率12.3%の予定である。
ネットビジネス・セグメントの環境が厳しくなった可能性があり、通期でこれだけの利益成長を確保できるのか個人的には懐疑的である。インフォコムのめちゃコミは業界首位級の規模で今まで高成長を享受してきた。しかし、「漫画村」などの海賊版サイトの閉鎖により正規サイトの利用が増加している。電子コミックの事業者はめちゃコミ、LINEマンガ、ピッコマ、まんが王国などのアプリの他に小学館や集英社、講談社などの大手出版社も参入して来ており、レッドオーシャン化して来ているのが現状である。
アナリストによる投資スタンス
先週金曜日(2021/7/30)に決算発表後に株価は昨日、今日と下がり続け本日年初来安値を更新した。株価バリュエーションは予想PERが18.25倍、PBRが3.29倍、EV/EBITDAが8.5倍とかなり割安になっているが、電子コミック事業の競争激化のために今までのような利益成長は望めなくなった可能性があり、買いづらい状況である。
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プロフィール
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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