株価 (2020/11/6) | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
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59,660円 | 7.1兆円 | 75.5% | 13.22% | 12.10% |
PER (実績) | PER (予想) | PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
27.47倍 | 23.68倍 | 4.25倍 | 2.12% | 13.0倍 |
2021年3月期第2四半期 決算分析
任天堂 2021年上期(4~9月)決算の結果
売上高 | 7,695億円 | (前年比73.3%増⤴) |
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営業利益 | 2,914億円 | (同209.3%増⤴) |
上期純利益 | 2,131億円 | (同243.6%増⤴) |
期中平均為替レートは1USドル=106.84円 1ユーロ=121.24円
大幅増収増益の決算だった。円高による売上高の影響額は前年同期で▲85億円だった。海外売上高比率は77.5%だった。
売上高の内訳はゲーム専用機ビジネス(ハードウェア・ソフトウェア、パッケージ併売ダウンロードソフト、ダウンロード専用ソフト、追加コンテンツ、Nintendo Switch Online含む)の売上高は前年同期比75.4%増の7,419億円だった。
Nintendo Switchハードウェア、ソフトウェアの販売が好調に推移し、全体の売上高は増加した。また、Nintendo Switchは、昨年12⽉より販売を開始した中国を含むアジア地域や豪州での販売も順調であり、アジア、オセアニア地域での売上比率が増加した。
モバイル・IP関連収入等(スマートデバイス向け課金収入、ロイヤリティ収入等)は前年同期比33.9%増の267億円だった。
売上総利益率は、為替相場が円高に推移したことによるマイナスの影響があったものの、主にソフトウェアの売上構成比率が上昇したことに加え、ソフトウェア売上高に占める自社ソフトウェアの売上高の比率及びデジタル売上高の比率が上昇したことで、前年同期比8.4pt増の56.4%となった。
営業利益は、売上総利益が大幅に増加したことに加えて、売上高販管費率が低下したため、前年同期比209.3%増の2,914億円となり、営業利益率は16.7pt増の37.9%だった。営業利益段階での為替の影響額は、前年同期比で▲約40億円だった。
Nintendo Switchの販売状況は、Nintendo Switchファミリー全体の販売台数は前年同期比80.9%増の1,253万台だった。内訳はNintendo Switchが前年同期比68.0%増の836万台、Nintendo Switch Liteが同113.7%増の417万台だった。
ソフトウェアについては、前期に発売した『あつまれ どうぶつの森』(あつ森)が1,427万本(世界累計販売本数2,604万本)の販売を記録した。また、当期に発売した『スーパーマリオ 3Dコレクション』が521万本、『ペーパーマリオ オリガミキング』が282万本の販売と定番タイトルも引き続き販売本数を伸ばした。第2四半期のミリオンセラータイトルは20本だった。(自社15本、他社5本)ソフトウェアの販売本数は前年同期比71.4%増の1億25万本だった。
ソフトウェアにおけるデジタル売上比率はは前年同期比139.4%増の1,715億円となり、ゲーム専用機のソフトウェア売上高に占めるデジタル売上高の比率は前年同期比pt増の47.2%だった。
モバイル・IP関連では『どうぶつの森 ポケットキャンプ』では、7⽉に対応言語を追加し、台湾、香港、マカオでの配信を開始し、ダウンロード数は伸びており、アジア圏における「どうぶつの森」シリーズの展開が拡大している。
2021年3月期予想
2021年3月期通期の業績は好調な上半期決算を受けて上方修正している。従前予想より売上高を2,000億円増、営業利益を1,500億円増、当期利益を1,000億円増とした。
売上高 | 1兆4,000億円 | (前年比7.0%増⤴) |
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営業利益 | 4,500億円 | (同27.7%増⤴) |
当期利益 | 3,000億円 | (同16.0%増⤴) |
通期業績の上方修正をしたものの、当期利益が通期予想3,000億円のうち上期で既に7割も計上しているために保守的な印象を受ける。Nintendo Switchは発売開始3年目になっても売上の減速は見られず、あつ森は3月の発売以来6カ月連続で月間売上の首位を維持している。あつ森の攻略本は2冊出版されているが、いずれも70万部超えの大ヒットをしている。
あつ森はSNSとの相性が良くTwitter上で有名人がプレー画面をアップしたものなどが拡散された。また、マイデザイン機能に企業が注目し、自社デザインを反映したものを販促のために無料配布するなどの現象が起きている。
このような状況下で第三四半期のクリスマス商戦も期待が出来、更なる上方修正も期待できるのではないかと予想する。
アナリストによる投資スタンス
株価バリュエーションは予想PERが23.68倍、PBRが4.25倍、EV/EBITDAが13.0倍とまだ割安であり絶好の買い場に思われる。
プロフィール
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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