株価 (2021/8/11) | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
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6,460円 | 7,947億円 | 11.0% | 7.8% | 1.1% |
PER (実績) | PER (予想) | PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
16.12倍 | 13.15倍 | 1.26倍 | 2.21% | N/A |
2022年3月期第1四半期決算
東京センチュリー(TC)の2022年3月期第1四半期の決算結果は
売上高 | 3,061億円 | (前年同期比0.3%減) |
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営業利益 | 282億円 | (同13.6%増) |
四半期純利益 | 186億円 | (同23.6%増) |
微減収増益決算だった。微減収であったが、販管費の前年同期比15%減少により営業利益レベルでは増益だった。販管費削減の要因は航空機関連の債権に対する貸倒費用が減少し戻入益となったこと、またレンタカー事業における人件費を含めたオペレーションコストの削減などによる。営業外損益は持分法投資利益の増加により同20億円の増加であった。
特別損益は投資有価証券評価損の減少等により同13億円改善の2億円の損失、法人税等は同28億円(43.5%)増加し92億円、非支配株主に帰属する四半期純利益は同4億円(16.3%)増加し26億円となった。この結果四半期純利益は同35億円(23.6%)増加し186億円となった。ROEは同1.6pt改善の12.4%となった。
事業セグメント別の経常利益およびROAは
国内リース事業分野
経常利益 | 81億円 | (前年同期比14億円増) |
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ROA | 2.2% | (同0.3pt増) |
国内オート事業分野
経常利益 | 48億円 | (同14億円増) |
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ROA | 3.1% | (同1.0pt増) |
スペシャルティ事業分野
経常利益 | 155億円 | (同3億円増) |
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ROA | 2.8% | (フラット) |
国際事業分野
経常利益 | 46億円 | (同15億円増) |
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ROA | 3.7% | (同1.2pt増) |
資産合計は、前期末比651億円(1.2%)増加し5兆6,680億円、セグメント資産は為替変動を主因に前期末比650億円(1.4%)増加し4兆8,654億円となった。負債合計は、前期末比93億円(0.2%)増加し4兆9,238億円、有利子負債は、前期末比689億円(1.6%)増加し4兆3,498億円となった。純資産合計は、前期末比559億円(8.1%)増加し7,442億円となった。主な要因は、為替変動を主因に為替換算調整勘定が447億円、利益の積み上げにより利益剰余金が100億円それぞれ増加したことである。この結果、自己資本比率は前期末に比べ0.8ポイント上昇し11.0%となった。
事業分野ごとの要因は以下の通り。
【国内リース事業分野】
NTT・TCリースの持分法による投資利益を主因に増益した。(前期2Qより計上開始)
【国内オート事業分野】
NCS(日本カーソリューションズ株式会社)では中古車マーケット高騰のタイミングを逃さず、集中的に売却した結果、車両売却益が最大化。加えて、リース収益の拡大などにより、前年同期比57%増と大幅増益を達成した。
【スペシャルティ事業分野】
航空機はACGでオペレーティング・リース売上などの減少や、リース契約解除に伴う、ACG連結上の減損損失などにより減益であった。一方、船舶は投資利益の増加などにより増益。環境・エネルギーは太陽光発電事業拡大などにより増益。不動産は安定的なインカムゲインに加え、キャピタルゲイン増加などにより増益であった。
【国際事業分野】
アジアはコロナ禍ではあるもののオートリースが堅調に推移し微増、米州・欧州ではIT機器の需要増加を背景に、CSI(TCの海外子会社、米国最大手の独立系リース会社)のFMVリースに係る物件売却収益などが堅調推移、またeコマース市場拡大を背景に増加する米国トラックファイナンスの需要拡大などにより増益であった。
2022年3月期予想
2022年3月期会社計画の業績予想は従前予想を維持した。
経常利益 | 1,000億円 | (前期比28%増) |
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当期利益 | 600億円 | (同22.1%増) |
アナリストによる投資スタンス
決算発表以降株価は大幅ではないが上げ基調である。コロナの収束が不透明な為にACGの業績回復は見えないが、前期末まで不調であった国内オート事業は中古車マーケット高騰のタイミングで所有車を売却、また、オペレーションコストの削減により増益を達成した。ACGについてもコロナワクチン接種が進み穏やかに業績回復に向かうとTCは見ている。他の事業分野については左程影響を受けておらず、NTT、三菱地所、アドバンテッジパートナーズをはじめとして有力企業との業務提携が進んでおり、中期的な成長戦略に変更はない。株価バリュエーションは予想PERが12.94倍、PBRが1.36倍と割安な印象を受ける。
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プロフィール
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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