株価 (2021/05/17) |
時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
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3,335円 | 7,120億円 | 73.8% | 22.6% | 19.3% |
PER (実績) |
PER (予想) |
PBR | 配当利回り | EV / EBITDA |
28.56倍 | 23.73倍 | 5.89倍 | 1.08% | 14.5倍 |
2021年3月期通期決算
カプコンの2021年3月期通期決算の結果は売上高 | 953億円 | (前年比16.8%増⤴) |
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営業利益 | 345億円 | (同51.6%増⤴) |
当期利益 | 249億円 | (同56.3%増⤴) |
5期連続最高益更新の好決算だった。営業利益は8期連続の増益だった。主力のデジタルコンテンツ事業では「モンスターハンターライズ」が2021年3月に全世界発売し、会社予想より売上が強く早々に400万本出荷突破し、2021年3月末までに480万本販売した。2020年4月に発売した「バイオハザード RE:3」(PC / PS4 /Xbox One)も390万本出荷と順調に推移した。また、前期発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)や前期以前に発売した『バイオハザード RE:2』(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)など、採算性の高いリピートタイトルも根強い人気により利益を押し上げた。『モンスターハンター:ワールド』は累計1,710万本を突破、『バイオハザード 7 レジデント イービル』は累計900万本を突破した。ダウンロード販売比率は前年同期比6.99p減の69.76%となったが、デジタルコンテンツ事業のコンシューマー全体の売上の伸びが23.96%と高く、営業利益率は同8.32pt増の36.29%となった。
セグメント別の内訳
■デジタルコンテンツ事業
売上高 | 753億円 |
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セグメント利益 | 370億円 |
■アミューズメント施設事業
売上高 | 98億円 |
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セグメント利益 | 1.49億円 |
■アミューズメント機器事業
売上高 | 70.9億円 |
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セグメント利益 | 24億円 |
■その他事業
売上高 | 30.4億円 |
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セグメント利益 | 9.8億円 |
デジタルコンテンツ事業は2021年3月期は14本の新作タイトルを投入し、合計3,010万本と過去最高本数の売上だった。新作、旧作ともによく売れ、新作タイトル投入数が2020年3月期の半分以下であったが、季節に応じたセール施策により主力ブランドの収益の最大化を実現した。
アミューズメント施設事業は昨年5月の緊急事態宣言の解除後、順次営業を再開し、人気キャラクターグッズの物販専門店「カプコンストアオーサカ」(大阪府)の新規出店をはじめとして既存店「プラサカプコン高知店」の大型リニューアルを行い、施設数は41店舗となり、売上高は前期比18.4%減の98億7100万円、営業利益は前期比87.7%減の1億4,900万円となった。
アミューズメント機器事業は増収増益だった。『モンスターハンター:ワールド』が好調に推移したほか、『リングにかけろ1 ワールドチャンピオンカーニバル編』および『バイオハザード7 レジデント イービル』を投入し、収益を下支えした。売上高は前期比8.5%増の70億9,000万円、営業利益は前期比15.4%増の24億700万円だった。
その他事業ではカプコンのブランド価値向上に向け、グローバルでの積極的な展開を図り、シリーズ初の「モンスターハンター」のハリウッド実写映画が2020年12月に海外で公開され、国内は今年3月に『モンスターハンターライズ』の発売日と同日に公開するなど、主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ等の販売拡大に注力した。
また、eスポーツに関してはコロナ感染拡大によりオンライン・イベントに切り替えて実施し、2020年6月に開始した個人戦「CAPCOM Pro Tour Online 2020」ならびに昨秋から開始したチーム戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020」、「ストリートファイターリーグ: Pro-US 2020」ともに、多くのプレイヤーが参加し熱戦が繰り広げられ、さらなるユーザー層の拡大につながった。この結果、売上高は前期比0.9%増の30億4500万円、営業利益は前期比81.2%増の9億8700万円となった。
2022年3月期予想
2021年3月期通期の会社計画の業績予想は
売上高 | 1,000億円 | (前年比4.9%増) |
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営業利益 | 420億円 | (同21.4%増) |
当期利益 | 300億円 | (同20.4%増) |
と9期連続最高益を更新する計画である。2大コンテンツ『バイオハザード ヴィレッジ』『モンスターハンターライズ』を活用し、過去最多のコンシューマー販売本数3,200万本を目指す予定である。
アナリストによる投資スタンス
2021年3月期は新作タイトル投入数は少なかったものの、セール施策の成功により収益の最大化が出来た為に今期も最高益更新が望める確率はかなり高い印象がある。株価バリュエーションは予想PERが23.73倍、PBRが5.89倍、EV/EBITDAが14.5倍と割高感は全くない。
カプコンに関する投資アイデア
他の投資家がカプコンをどのようにみているか、アイデアブックでご確認いただけます。
プロフィール
新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。
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