株価183.6USD(日中取引終値)
時価総額2.25兆USD(約350兆円)
自己資本比率72.5%
ROE 29.76%
ROIC 31.66%
PER(実績)28.12倍
PBR 7.74倍
配当利回り0.44%
EV/EBITDA 19.97倍

                        *注:株価は2024/7/23時点。ROE、ROICは過去12か月の実績数値。

2024年2Q決算結果

売上高847億ドル(約13兆円、前年同期比 13.6%増、1Q比5.2%増)
営業利益274億ドル (同25.6%増、同7.7%増)
営業利益率32% (同3pt増、同フラット)
四半期純利益236億ドル(同28.6%増、同▲0.2%)
希薄化後EPS1.89ドル  

アルファベットの2Q決算は増収増益決算で、売上、EPS共に市場予想を上回った。AI機能を搭載したGoogle Search(検索型広告)、Google Cloudの売上が大きく伸びた。売上高は前年同期比13.6%増の847億ドル、営業利益は同25.6%増の274億ドル、営業利益率は同3pt増の32%、四半期純利益は同28.6%増の236億ドル、希薄化後EPSは1.89ドルであった。

セグメント売上、トラフィック獲得コスト

グーグル検索、その他の広告収入485億ドル前年同期比14%増
YouTube広告86.6億ドル同13%増
グーグル・ネットワーク広告74億ドル同▲5.2%
その他グーグル93億ドル同14%増
グーグル・サービス計739億ドル同11.5%増
グーグル・クラウド103億ドル同29%増
その他事業3.65億ドル同28%増
為替ヘッジによる利益1.02億ドル同34倍

 

総売上高847億ドル前年同期比13.6%増
トラフィック取得コスト(TAC)133.87億ドル同6.8%増
総売上高に占めるTAC割合15.8%同▲1pt

セグメント別営業損益

グーグル・サービス297億ドル前年同期比26.5%増
グーグル・クラウド11.7億ドル同196%増
その他▲11.34億ドル赤字幅拡大
親会社レベルの活動▲22.87億ドル赤字幅縮小
営業損益合計274.25億ドル同266%増

*注:コスト未配分は親会社レベルの活動に名称を変更した。               

事業別売上の内訳は、Google Searchの売上は前年同期比14%増の485億ドル、YouTube広告は同13%増の86.6億ドル、一方Network広告は同▲5.2%の74億ドルであった。Google のその他の収益は、Pixel phone、YouTube のサブスクリプション収益等に牽引されて同14%増の94億ドルとなった。Google Cloudは同29%増の103億ドルと100億ドルを突破した。

事業別損益はGoogle事業のセグメント利益は前年同期比26.5%増の297億ドル、Google Cloudのセグメント利益は同196%増の11.7億ドルであった。営業損益合計は同266%増の274.25億ドルとなった。

 

なお、アルファベットは次の四半期のガイダンスを通常行わない。

業績推移

Alphabet2Q233Q234Q231Q242Q24
(単位:百万USD)     
総売上高74,60476,69386,31080,53984,742
売上原価31,91633,22937,57533,71235,507
粗利益42,68843,46448,73546,82749,235
粗利益率57.20%56.70%56.47%58.14%58.09%
研究開発費10,58811,25812,11311,90311,860
営業、マーケティング費用6,7816,8847,7196,426  6,792
一般管理費3,4813,9795,2063,026  3,158
営業利益21,83821,34323,69725,47227,425
営業利益率29.30%27.80%27.46%32%   32%
営業外利益(費用)ネット65-1467152,843   126
税引前利益21,90321,19724,41228,315  27,551
法人税等3,5351,5083,7254,653    3,932
普通株主に帰属する純利益18,36819,68920,68723,662 23,619
完全希薄後株式数12,79412,69612,60212,527 12,495
完全希薄後EPS2.611.551.641.89     1.89
      
営業キャッシュフロー28,66630,65618,91528,848 26,640
設備投資額6,8888,05511,01912,012 13,186
フリーキャッシュフロー21,77822,6017,89616,836 13,454

  (注:アルファベット社決算資料に基づき株式会社pafin作成)    

業績予想コンセンサス(決算発表前時点)       

 1Q実績2Q実績3Q予想
売上高(百万USD)80,53984,74285,930
EPS1.891.891.84

        (注:株式会社pafin調べ)

投資判断

Google Cloudの売上が初めて100億ドルを突破し、Cloudの事業損益も大幅に改善した事はポジティブであった。クラウド・コンピューティング市場ではAWSがトップシェア、Azureが二番手、Google Cloudのシェアは10%位と推測される。先日のクラウドストライク関連の世界的なシステム障害はクラウドストライクのセキュリティソフト更新によりWindows機能が停止したと言われている。クラウド・コンピューティングも一社のみの利用では顧客のリスク分散にならないとの指摘もあり、データの分散をしたい企業が新たにGoogle Cloudを選ぶ可能性もありポテンシャルは高いと思われる。また、株価バリュエーション的にも20倍台半ばと魅力的なレベルにある。  

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