株価184.07USD(日中取引終値)
時価総額1.916兆USD(約287兆円)
自己資本比率42.6%
ROE 20.31%
ROIC 10.68%
PER(実績)*52.37倍
PBR8.98倍
配当利回りN/A
EV/EBITDA 20.23倍

※株価は2024年8月1日時点。ROEは過去12カ月のEPS実績値を使ってのPER。

 

2024年2Q決算結果

売上高1,479.7億ドル (約22兆円、前年同期比10%増、1Q比3%増)
営業利益147億ドル (同91%増、同▲4%) 
営業利益率9.9% (同4.2pt増、同▲0.8pt)
四半期純利益135億ドル (同99.8%増、同29.3%増) 
希薄化後EPS1.29ドル

売上は市場予想を下回ったがEPSは市場予想を上回り大幅増益の決算であった。売上高は前年同期比10%増の1,479.7億ドルであった。営業利益は同91%増の147億ドルとなり、営業利益率は同4.2pt増の9.9%となった。四半期純利益は同99.8%増の135億ドル、希薄化後EPSは1.29ドルであった。

稼ぎ頭であるクラウド・コンピューティングのAWSの増収率は同18.7%増、AWSのセグメント利益は同874%増と大幅増益、セグメント利益率は35.5%と同11.3pt上昇した。AWSのセグメント利益は全営業利益の63.6%を占めた。投資先のRivian Automotiveは税引き前評価益が4億ドルと前年同期比倍増した。

セグメント別売上、営業利益

北米

売上高900億ドル前年同期比9%増
営業費用849.6億ドル同7.1%増
営業損益51億ドル同57.7%増

               

インターナショナル

 

売上高317億ドル前年同期比6.6%増
営業費用314億ドル同2.6%増
営業損益2.7億ドル黒字転換

  

AWS

売上高263億ドル前年同期比18.7%増
営業費用169億ドル同1%増
営業損益93億ドル同74%増

 

北米では売上が前年同期比9%増、営業費用の伸びを同7.1%に抑えた為にセグメント利益は57.7%増と大幅増益であった。インターナショナルは売上は同6.6%増、営業費用の伸びを同2.6%増に抑えられた為に黒字に転換した。AWSの売上高は同18.7%増、営業費用の伸びを同1%増と抑えたためにセグメント利益は同74%増と大幅に増加した。

3Qのガイダンス

3Qのガイダンスは以下の通りである。

売上高:1,540億~1,585億ドル (前年同期比8%~11%増)この前提として為替からの影響が▲0.9%と想定している。

営業利益:115億~150億ドル(前年同期 112億ドル)

 

業績推移

Amazon   2Q23   3Q23  4Q231Q242Q24
(単位:百万USD)     
      
総売上高134,383143,083169,961143,313147,977
営業費用126,702131,895156,752128,006133,305
営業利益7,68111,188 13,20915,30714,672
営業利益率5.7%7.8%    7.8%10.7%9.9%
営業外収益(費用)611,001    477(2,324)573
税引前利益7,56312,189 13,68612,98315,245
法人税等(840)(2,306)(3,062)(2,467)(1767)
持分法投資損益(9)(4)    -(85)       7
普通株主に帰属する純利益    6,750 9,879 10,62410,43113,485
完全希薄後株式数10,44910,55810,30810,67010,708
完全希薄後EPS0.650.94   1.000.981.26

 (注:アマゾン社決算資料に基づき株式会社pafin作成)    

業績予想コンセンサス(決算発表前時点)       

 1Q(実績)2Q(実績)3Q(予想)
売上高(百万USD)143,313147,977158,240
完全希薄化後EPS0.981.261.16

(注:株式会社pafin調べ)

投資判断

EC、クラウド事業共に好調で大幅増益の好決算であった。3Qの営業利益のガイダンスが市場予想を下回った為に時間外取引で株価は急落した。しかし、稼ぎ頭のAWSはクラウド・コンピューティング市場でトップシェアをキープしており、売上規模が大きくなっても前年同期比20%近く収益を伸ばし、セグメント利益は同74%増と厳しい競争環境の中で勝ち抜いており、AI関連銘柄に対して市場は過剰に反応している印象がある。

サムネイル画像クレジット:Silver Wings/Shutterstock.com