株価 | 176.65(日中取引終値) |
時価総額 | 2.7兆USD(約403兆円) |
自己資本比率 | 17.63% |
ROE | 171.95% |
ROIC | 32.86% |
PER(実績) | 38.82倍 |
PBR | 44.21倍 |
配当利回り | 0.54% |
EV/EBITDA | 22.23倍 |
*注:株価は2023/11/3時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。
2023年4Q決算結果
売上高 | 895億ドル (約13兆3,803億円、前年同期比▲0.7%、3Q比9.4%増) |
営業利益 | 269.7億ドル(同8.3%増、同17.3%増) |
営業利益率 | 30.1% (同2.5pt増、同2.0pt増) |
四半期純利益 | 229.6億ドル (同10.8%増、同15.5%増) |
希薄化後EPS | 1.46ドル |
減収増益の決算であった。売上は4四半期連続の減収であった。売上高は前年同期比▲0.7%の895億ドル、営業利益は同8.3%増の269.7億ドル、営業利益率は同2.5pt増の30.1%、四半期純利益は同10.8%増の229.6億ドル、希薄化後EPSは1.46ドルであった。為替が売上に▲2%の影響があった。売上、EPSともに市場予想を上回り、iPhone売上、サービス売上共に最高を記録したが、中華圏での売上が市場予想を下回った事等から11月2日の時間外取引でアップルの株価は3%程下落した。
Earnings callでクックCEOはインドで過去最高売上を達成し、7-9月期売上としてブラジル、カナダ、フランス、インドネシア、メキシコ、フィリピン、サウジアラビア、トルコ、UAE、ベトナム等で最高記録を達成したと発表した。
製品別売上
iPhone | 438億ドル | 前年同期比2.8%増 |
Mac | 76億ドル | 同▲33.8% |
iPad | 64億ドル | 同▲10.2% |
ウェアラブル、ホーム&アクセサリー | 93億ドル | 同▲3.4% |
サービス | 223億ドル | 同16.3%増 |
総売上高 | 895億ドル | 同▲0.7% |
iPhoneは、iPhone15を9月の半ばに発売を開始したが、過去最高売上を達成した。Macは前年同期比▲33.8%と大幅に減少した。これは前年同期はMacは最高売上を達成しており、その反動減という要因もある。iPadは同▲10.2%となった。ウェアラブル、ホーム&アクセサリーは同▲3.4%であった。サービス売上は同16.3%増と大幅増となり過去最高売上を達成した。
地域別売上
南北アメリカ大陸 | 401億ドル | 前年同期比0.8%増 |
ヨーロッパ | 224億ドル | 同▲1.5% |
中華圏 | 151億ドル | 同▲2.5% |
日本 | 55億ドル | 同▲3.4% |
アジア太平洋 | 63億ドル | 同▲0.7% |
総売上高 | 895億ドル | 同▲0.7% |
地域別では南北アメリカ大陸のみがプラス成長であった。
1QFY24のガイダンス
1Qのガイダンスは粗利益率は45.0% ~46.0%のレンジ、営業費用は144億~146億ドルのレンジ、営業外損益が▲2億ドル、税率は16%前後を予想している。
業績推移
Apple | 4Q22 | 1Q23 | 2Q23 | 3Q23 | 4Q23 |
(単位:百万USD) | |||||
売上 | |||||
プロダクト売上 | 70,958 | 96,388 | 73,929 | 60,584 | 67,184 |
サービス売上 | 19,188 | 20,766 | 20,907 | 21,213 | 22,314 |
総売上高 | 90,146 | 117,154 | 94,836 | 81,797 | 89,498 |
粗利益 | 38,095 | 50,332 | 41,976 | 36,413 | 40,427 |
粗利益率 | 42.3% | 43.0% | 44.3% | 44.5% | 45.2% |
営業費用 | |||||
研究開発費 | 6,761 | 7,709 | 7,457 | 7,442 | 7,307 |
一般管理費 | 6,440 | 6,607 | 6,201 | 5,973 | 6,151 |
営業費用合計 | 13,201 | 14,316 | 13,658 | 13,415 | 13,458 |
営業利益 | 24,894 | 36,016 | 28,318 | 22,998 | 26,969 |
営業利益率 | 27.6% | 30.7% | 29.9% | 28.1% | 30.1% |
営業外収益(費用)ネット | -237 | -393 | 64 | -265 | 29 |
税引前利益 | 24,657 | 35,623 | 28,382 | 22,733 | 26,998 |
法人税等 | 3,936 | 5,625 | 4,222 | 2,852 | 4,042 |
純利益 | 20,721 | 29,998 | 24,160 | 19,881 | 22,956 |
完全希薄後株式数 | 16,118 | 15,956 | 15,847 | 15,775 | 15,672 |
完全希薄後EPS | 1.29 | 1.88 | 1.52 | 1.26 | 1.46 |
営業キャシュフロー | 24,127 | 34,005 | 28,560 | 26,380 | 21,598 |
設備投資 | 3,289 | 3,787 | 2,916 | 2,093 | 2,163 |
フリーキャッシュフロー | 20,838 | 30,218 | 25,644 | 24,287 | 19,435 |
(注:アップル社決算資料に基づき株式会社pafin作成)
業績予想コンセンサス
1Q(実績) | 2Q(実績) | 3Q(実績) | 4Q(実績) | 1Q(予想) | |
売上高(百万USD) | 117,154 | 94,836 | 81,797 | 90,146 | 116,370 |
完全希薄化後EPS | 1.88 | 1.52 | 1.26 | 1.46 | 1.98 |
(注:株式会社pafin調べ)
投資判断
4四半期連続の減収であったが、9月に発売開始のiPhone15が好調でiPhone売上は最高を記録、またサービス売上も最高を記録した。サービス売上は粗利率が高くサービス売上の伸びに伴い営業利益率が高まった。しかし、中国でのiPhone離れが懸念されている。ファーウェイはiPhone15発売の数週間前にMate 60と60 Proを発売したが、発売月に150万台近い販売を記録し、一方iPhoneの中国での出荷台数は前年同期比▲4%であったとIDCは推定している。米中対立の影響を受けて中国当局はiPhoneを巡り機微な内容を扱う部門を対象としている使用禁止を拡大し、政府系機関や国有企業にも適用することを計画していると9月上旬にブルームバーグで報じられた。
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