株価173.03ドル(日中取引終値)
時価総額2.672兆USD(約411兆円)
自己資本比率21.99%
ROE 154.27%
ROIC 34.58%
PER(実績)26.33倍
PBR35.28倍
配当利回り0.57%
EV/EBITDA  19.85倍

 *注:株価は2024/5/2時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。

2024年2Q決算結果

売上高908億ドル (約13兆8,924億円、前年同期比▲4.3%増、1Q比▲24.1%)
営業利益279億ドル(同▲1.5%、同▲30.9%)
営業利益率30.74% (同0.88pt増、同▲3.02pt)
四半期純利益236億ドル (同▲2.2%、同▲30.3%)
希薄化後EPS1.53ドル 

減収減益決算であった。売上高は前年同期比▲4.3%の908億ドル、営業利益は同▲1.5%の279億ドル、営業利益率は同0.88pt増の30.74%、四半期純利益は同▲2.2%の236億ドル、希薄化後EPSは1.53ドルであった。減収減益であったが、売上、EPSともに市場予想より強く3Qの市場予想より強い売上予測と1,100億ドルとアメリカ企業最大規模の自社株買いの発表、また配当を4%増の一株当たり0.25ドルとする発表により時間外取引でアップル株は6%上昇した。中国市場の売上減少も市場が懸念したほどではなく、中華圏の売上は前年同期比▲8%に留まった。

製品別売上

iPhone459億ドル前年同期比▲10.5%
Mac75億ドル同3.9%増
iPad55.5億ドル同▲16.7%
ウェアラブル、ホーム&アクセサリー79億ドル同▲9.6%
サービス239億ドル同14.2%増
総売上高908億ドル同▲4.3%

iPhoneは前年同期比▲10.5%の459億ドル、Macは同3.9%増の75億ドル、iPadは同▲16.7%の55.5億ドル、ウェアラブル、ホーム&アクセサリーは同▲9.6%の79億ドルであった。サービス売上は同14.2%増の239億ドルとなり過去最高売上を更新した。Macの売上増はM3チップ搭載のMac Book Airを3月初旬に発売した事による。

 

地域別売上                                   

南北アメリカ大陸373億ドル前年同期比▲1.4%
ヨーロッパ241億ドル同0.7%増
中華圏164億ドル同▲8%
日本63億ドル同▲12.7%
アジア太平洋67億ドル同▲17.2%
総売上高908億ドル同▲4.3%

ヨーロッパのみ増収で他地域は減収であった。2Qはラテンアメリカ、中東、カナダ、インド、スペイン、トルコ、インドネシアで最高売上を記録したとEarnings call上で開示した。

 

3QFY24のガイダンス

Earnings call上でアナリストからの質問に答える形で3Qの売上は二桁増、粗利率は45.5~46.5%とコメントした。(2Q2024の粗利率は46.6%) 

業績推移

Apple  2Q23  3Q23  4Q231Q242Q24
(単位:百万USD)     
売上     
 プロダクト売上73,92960,58467,18496,45866,886
 サービス売上20,90721,21322,31423,11723,867
総売上高94,83681,79789,498119,57590,753
粗利益41,97636,41340,42754,85542,271
粗利益率  44.3%  44.5%  45.2%45.9%46.6%
営業費用     
 研究開発費7,4577,4427,307  7,696 7,903
 一般管理費6,2015,9736,151  6,786 6,468
営業費用合計13,65813,41513,45814,48214,371
営業利益28,31822,99826,96940,37327,900
営業利益率  29.9%  28.1%  30.1%33.8%30.7%
営業外収益(費用)ネット64-26529   -50  158
税引前利益28,38222,73326,99840,32328,058
法人税等4,2222,8524,042 6,407 4,422
純利益24,16019,88122,95633,91623,636
完全希薄後株式数15,84715,77515,67215,57715,465
完全希薄後EPS     1.521.26     1.46   2.18  1.53
      
営業キャシュフロー28,56026,38021,59839,89522,690
設備投資2,9162,0932,163  2,392 1,996
フリーキャッシュフロー25,64424,28719,43537,50320,694

(注:アップル社決算資料に基づき株式会社pafin作成)    

業績予想コンセンサス(決算発表前時点) 

 1Q(実績)2Q(実績)3Q(予想)
売上高(百万USD)119,575 90,75382,890
完全希薄化後EPS2.181.531.30

(注:株式会社pafin調べ)

投資判断

減収減益決算であったが、中国での売上減少が市場予想程大きくなかった事、またサービス売上が記録を更新した事はポジティブであった。アップルとしてはハードウェアの売上のみに依存する事なく、粗利率が高い(2Qは74.6%)サービス売上を伸ばすように新たなサービスをローンチしていくのではと思われる。また、地域的には新興国での売上成長はこれからも期待できるだろう。

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