株価218.36ドル(日中取引終値)
時価総額3.348兆USD(約499兆円)
自己資本比率20.12%
ROE 147.25%
ROIC 34.83%
PER(実績)34.54倍
PBR45.9倍
配当利回り0.45%
EV/EBITDA 25.89倍

 *注:株価は2024/8/1時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。

2024年3Q決算結果

売上高858億ドル (約12.8兆円、前年同期比4.9%増、2Q比▲5.5%)
営業利益254億ドル(同10.2%増、同▲9.1%)
営業利益率29.6% (同1.5pt増、同▲1.1pt)
四半期純利益214億ドル (同7.9%増、同▲9.3%)
希薄化後EPS1.4ドル 

3Qとして最高売上を達成した好決算であった。売上高は前年同期比17%増の858億ドル、営業利益は同10.2%増の254億ドル、営業利益率は同1.5pt増の29.6%、四半期純利益は同7.9%増の214億ドル、希薄化後EPSは1.4ドルであった。

売上、EPS、iPhone売上は市場予想を上回った。中華圏では一部モデルの戦略的値引きを実行したが、売上は市場予想を下回った。

 

製品別売上

iPhone393億ドル前年同期比▲0.9%
Mac70億ドル同2.5%増
iPad72億ドル同23.7%増
ウェアラブル、ホーム&アクセサリー81億ドル同▲2.3%
サービス242億ドル同14.1%増
総売上高858億ドル同4.9%増

iPhoneは前年同期比▲0.9%の393億ドル、Macは同2.5%増の70億ドル、iPadは新型iPadのセールスが好調で同23.7%増の72億ドル、ウェアラブル、ホーム&アクセサリーは同▲2.3%の81億ドルであった。サービス売上は同14.1%増の242億ドルとなり過去最高売上を更新した。

 

地域別売上                                   

南北アメリカ大陸377億ドル前年同期比6.5%増
ヨーロッパ219億ドル同8.3%増
中華圏147億ドル同▲6.5%
日本51億ドル同5.7%増
アジア太平洋64億ドル同13.5%増
総売上高858億ドル同4.9%増

中華圏のみ減収で他地域は増収であった。3Qはカナダ、ドイツ、フランス、イギリス、インド、インドネシア、フィリピン、タイで最高売上を記録したとEarnings call上で開示した。

 

4QFY24のガイダンス

Earnings call上でガイダンスとして4Qの売上は約5%増、サービス売上は二桁増、粗利率は45.5~46.5%とコメントした。

 

業績推移

Apple  3Q23  4Q231Q242Q243Q24
(単位:百万USD)     
売上     
 プロダクト売上60,58467,18496,45866,88661,564
 サービス売上21,21322,31423,11723,86724,213
総売上高81,79789,498119,57590,75385,777
粗利益36,41340,42754,85542,27139,678
粗利益率  44.5%  45.2%45.9%46.6%46.3%
営業費用     
 研究開発費7,4427,307  7,696 7,9038,006 
 一般管理費5,9736,151  6,786 6,4686,320
営業費用合計13,41513,45814,48214,37114,326
営業利益22,99826,96940,37327,90025,352
営業利益率  28.1%  30.1%33.8%30.7%29.6%
営業外収益(費用)ネット-26529   -50  158   142
税引前利益22,73326,99840,32328,05825,494
法人税等2,8524,042 6,407 4,422 4,046
純利益19,88122,95633,91623,63621,448
完全希薄後株式数15,77515,67215,57715,46515,348
完全希薄後EPS1.26     1.46   2.18  1.53  1.40
      
営業キャシュフロー26,38021,59839,89522,69028,858
設備投資2,0932,163  2,392 1,996  2,151
フリーキャッシュフロー24,28719,43537,50320,69426,707

(注:アップル社決算資料に基づき株式会社pafin作成)    

 

業績予想コンセンサス(決算発表前時点) 

 2Q(実績)3Q(実績)4Q(予想)
売上高(百万USD) 90,75382,89088,180
完全希薄化後EPS1.531.301.56

(注:株式会社pafin調べ)

 

投資判断

新型iPadと過去最高を更新したサービス売上に牽引された好決算であった。9月に発売予定のiPhone16は生成AI搭載なのではとの期待が多く、そうなるとメモリ増量の必要から価格的に高く設定するのではと推測される。中国市場での売上減速が値下げをしても止まらず、米中関係の影響もあり好転するのは難しいと思われる。

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