株価237.59ドル(日中取引終値)
時価総額3.573兆USD(約550兆円)
自己資本比率19.4%
ROE 157.41%
ROIC 32.51%
PER(実績)39.37倍
PBR63.2倍
配当利回り0.42%
EV/EBITDA 27.04倍

 *注:株価は2025/1/30時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。

2025年1Q決算結果

売上高1,243億ドル (約19.1兆円、前年同期比4%増)
営業利益428億ドル(同6%増)
営業利益率34.5% (同0.7pt増)
四半期純利益363億ドル (同7%増)
希薄化後EPS2.4ドル 

1Q2025にアップルは最高売上を達成した。売上高は前年同期比4%増の1,243億ドル、営業利益は同6%増の428億ドル、営業利益率は同0.7pt増の34.5%、四半期純利益は同7%増の363億ドル、希薄化後EPSは2.4ドルであった。ホリデーシーズンではあったが、iPhoneの売上は中華圏での苦戦により減少し、それを補うようにApple Music、iCloud、Apple Pay等のサービス売上が過去最高売上となり支えた。

売上、EPSは市場予想を上回ったが、iPhone売上は中華圏での売上減少により市場予想を下回った。2Qのガイダンスは売上高が前年同期比1%~6%増と堅調な見通しだった事を受けて時間外取引でアップル株は3%上昇して引けた。

製品別売上

iPhone691億ドル前年同期比▲0.8%
Mac89.9億ドル同15.5%増
iPad80.8億ドル同15.2%増
ウェアラブル、ホーム&アクセサリー117億ドル同▲1.7%
サービス263億ドル同13.9%増
総売上高1,243億ドル同4%増

iPhoneは中華圏での苦戦により前年同期比▲0.8%の691億ドルであった。Earnings callでのクックCEOの説明によるとiPhone16の売上はAI機能のApple Intelligenceの利用が可能な地域での売上は好調であったとの事である。Macは同15.5%増の89.9億ドル、iPadは同15.2%増の80.8億ドル、ウェアラブル、ホーム&アクセサリーは同▲1.7%の117億ドル、サービス売上は同13.9%増の263億ドルとなった。

 

地域別売上                                   

南北アメリカ大陸526億ドル前年同期比4.4%増
ヨーロッパ339億ドル同11.4%増
中華圏150億ドル同▲11%
日本89.9億ドル同15.7%増
アジア太平洋102.9億ドル同1.3%増
総売上高1,243億ドル同4%増

中華圏のみ減収で他地域は増収であった。中華圏での売上は前年同期比11%減と大きかった。1Qの中国国内でのiPhoneの販売台数は前年同期18.2%の減少であった。(出所:ブルームバーグ)ロイターの記事によると2024年の中国でのスマートフォン市場で首位はvivo(17%)、二位はファーウェイ(16%)、三位がiPhone(15%)との事であり、中国メーカーにシェアを奪われている状況である。

 

2Q2025のガイダンス

総売上高が前年同期比1%~6%増。 

投資判断

AI機能のApple Intelligenceは英語圏で利用が可能であり、これら地域でのiPhone16の売上は好調であり、これから他言語でのApple Intelligenceのサービスを開始する事でiPhone売上の下支えになりポジティブである。しかし、中国国内でのiPhoneの苦戦は中国メーカーに押されて値引きが常態化している深刻な状況であり短期的な改善は難しいと思われる。

サムネイル画像クレジット:pio3/Shutterstock.com