株価 | 973.03USD(日中取引終値) |
時価総額 | 4,162億USD(約59兆円) |
自己資本比率 | 46.13% |
ROE | 38.44% |
ROIC | 19.45% |
PER(実績) | 48.49倍 |
PBR | 16.62倍 |
配当利回り | 0.00 |
EV/EBITDA | 15.86倍 |
*株価は2025/4/17時点。過去12カ月のEPS実績値を使ってのPER。
2025年1Q決算結果
売上高 | 105億4,300万ドル(約1兆5,002億円、前年同期比12.5%増、4Q24比2.9%増) |
営業利益 | 33億4,700万ドル(同27%増、同47%増) |
営業利益率 | 31.7%(同3.6pt増、同9.5pt増) |
四半期純利益 | 28億9,000万ドル(同24%増、同55%増) |
希薄化後EPS | 6.61ドル |
2025年1Qのネットフリックスの決算は売上は市場予想と一致、EPSは市場予想を上回り過去最高益を更新した。なお、以前から公表していた通り今回の決算発表から会員数の開示は取りやめとなった。また、会員数の開示を取りやめた事によりARM(会員一人当たり売上)も非開示となった。
売上高は前年同期比12.5%増、4Q24比2.9%増の105億4,300万ドル、営業利益は同27%増、同47%増の33億4,700万ドル、営業利益率は同3.6pt増、同9.5pt増の31.7%、四半期純利益は同24%増、同55%増の28億9,000万ドル、希薄化後EPSは6.61ドルであった。ネットフリックスは1月にアメリカ、カナダ、ポルトガル、アルゼンチンでの値上げを発表したが最高益達成に貢献した。
1Qの地域別内訳は以下の通りである。
アメリカ・カナダでは売上は前年同期比9%増、為替中立ベースで同9%増の46億1,700万ドルであった。
ヨーロッパ・中東・アフリカでは売上は前年同期比15%増、為替中立ベースで同16%増の34億500万ドルであった。
ラテンアメリカでは売上は前年同期比8%増、為替中立ベースで同27%増の12億6,200万ドルであった。
アジア・太平洋では売上は前年同期比23%増、為替中立ベースで同26%増の12億5,900万ドルであった。
キャッシュフロー、資本構成
1Qの営業キャッシュフローは前年同期比26%増、4Q24比81%増の27億8,900万ドルとなった。フリーキャッシュフローは前年同期比25%増、4Q24比93%増の26億6,100万ドルとなった。
1Q末時点での総負債は151億ドル、現金および現金同等物は72億ドルだった。2Qには10億ドルの債務償還があり、これは昨年発行した投資適格債で調達した資金で返済する予定である。
2025年通期のフリーキャッシュフローは引き続き約80億ドルと予測している。1Qには2024年の借り換えによる資金を用いて8億ドルのシニア債を返済し、自社株買い370万株を35億ドル行った。
2Q及び2025年通年のガイダンス
2Qの会社計画は売上高が前年同期比15%増(為替中立ベースで17%増)、営業利益率は同6pt上昇の33%を予定している。
2025年通年の会社計画は売上高が435億ドル~445億ドル、営業利益率を29%としている。
投資判断
トランプ政権による関税政策の影響でアメリカ国内のインフレ圧力が高まり、景気の悪化が懸念される中で、国内売上の伸びが鈍化する可能性がある。一方で、アメリカ以外の地域では関税やインフレの影響が限定的であることから、大きな影響はないと考えている。コンテンツ開発の成功や、広告付き低価格プランの普及によって業績は安定しているが、予想PERが39倍と割高感があり、株式市場全体が下落基調となれば、バリュエーションの水準訂正が起きる可能性があると思われる。
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