株価 | 674.72USD(日中取引終値) |
時価総額 | 1.667兆USD(約250兆円) |
自己資本比率 | 65.4% |
ROE | 69.17% |
ROIC | 71.06% |
PER(実績) | 91.65倍 |
PER(予想) | 34.36倍 |
PBR | 51.59倍 |
配当利回り | 0.02% |
EV/EBITDA | 74.93倍 |
*注:株価は2024/2/21時点。ROEは過去12カ月の実績数値。
2024年4Q決算結果
売上高 | 221億ドル (約3兆3,215億円、前年同期比265%増、3Q比22%増) |
営業利益 | GAAP 136億ドル(同983%増、同31%増) |
Non-GAAP 147億ドル(同563%増、同28%増) | |
営業利益率 | GAAP 61.6% (同40.8pt増、同4.1pt増) |
Non-GAAP 66.7%(同29.9pt増、同2.9pt増) | |
四半期純利益 | GAAP 123億ドル(同769%増、同33%増) |
Non-GAAP 128億ドル(同491%増、同28%増) | |
希薄化後EPS | GAAP 4.93ドル |
Non-GAAP 5.16ドル |
売上、EPSともに大幅に市場予想を上回り過去最高益を達成した決算であった。4Qの売上高は前年同期比265%増の221億ドル、粗利率(Non-GAAP)は同10.6pt上昇の76.7%、営業利益(Non-GAAP)は同563%増の147億ドル、営業利益率(Non-GAAP)は同29.9pt上昇の66.7%、四半期純利益(Non-GAAP)は同491%増の128億ドルであった。
セグメント別売上の推移と概況
セグメント別売上(単位:百万USD) | 4Q23 | 1Q24 | 2Q24 | 3Q24 | 4Q24 |
---|---|---|---|---|---|
データセンター | 3,616 | 4,284 | 10,323 | 14,514 | 18,404 |
ゲーム | 1,831 | 2,240 | 2,486 | 2,856 | 2,865 |
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション | 226 | 295 | 379 | 416 | 463 |
自動車 | 294 | 296 | 253 | 261 | 281 |
OEM、その他 | 84 | 77 | 66 | 73 | 90 |
合計 | 6,051 | 7,192 | 13,507 | 18,120 | 22,103 |
データセンター売上
データセンター売上は前年同期比5.1倍増、3Q比26.8%増の184億400万ドルと過去最高売上を記録した。通年の売上高は217%増の475億ドルとなり、過去最高を記録した。データセンター売上の構成比率は83.3%と3Qの80.0%より3.3pt上昇した。アクセラレーテッド・コンピューティングと生成AIは転換点に達しており企業、業界、国家を超えて世界中で需要が急増している。エヌビディアのデータセンター・プラットフォームはクラウド・サービス・プロバイダー、GPU専門プロバイダー、エンタープライズ・ソフトウェア、コンシューマー向けインターネット・プロバイダーからのデータ処理、トレーニング、推論等多岐にわたっており、自動車、金融サービス、ヘルスケア等の垂直産業のプロジェクトは数十億ドル・レベルに達している。
Googleと協業し、Google の画期的なオープン言語モデルである Gemma 向けに、NVIDIA のデータセンターと PC AI プラットフォーム全体の最適化を開始した。アマゾン ウェブ サービスとの戦略的コラボレーションを拡大し、AWS 上で NVIDIA® DGX™ Cloud をホストした。Amgen が NVIDIA DGX SuperPOD™ を使用して創薬、診断、精密医療を強化すると発表した。NVIDIA NeMo™ Retriever を発表した。これは、企業がカスタムの大規模言語モデルを企業データに接続して、AI アプリケーションに対して高精度の応答を提供できるようにする生成 AI マイクロサービスである。NVIDIA MONAI™ クラウド API を導入し、開発者やプラットフォーム プロバイダーが医療画像製品に AI を統合できるようになった。米国国家人工知能研究リソースのパイロット・プログラムを支援した。これは、国家研究インフラの共有に向けた米国政府の大きな一歩であった。
ゲーム売上
ゲーム向け売上は前年同期比56%増、3Q比フラットの29億ドル、通年の売上は前年比15%増の104億ドルであった。DLSS 3.5 Ray Reconstruction や NVIDIA Reflex などの最新の NVIDIA RTX™ テクノロジーをサポートする GeForce RTX™ 40 SUPER シリーズ GPU を 599 ドルから発売した。大規模な言語モデルの推論を高速化する Tensor-RT™ LLM や、ユーザーが独自のコンテンツでチャットボットをパーソナライズできる技術デモである Chat with RTX など、1 億台を超える RTX AI PC のインストール ベース向けの生成 AI 機能を発表した。NVIDIA Avatar Cloud Engine 用のマイクロサービスを導入し、ゲームおよびアプリケーション開発者が最先端の生成 AI モデルを非プレイアブル キャラクターに統合できるようにした。NVIDIA DLSS、レイ トレーシング、その他の NVIDIA RTX テクノロジーを利用した AI 搭載の RTX ゲームとアプリケーションが 500 件というマイルストーンを達成した。
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション売上
プロフェッショナル・ビジュアライゼーションの4Q売上は、前年同期比105%増加、3Q比11%増加の4億6,300万ドル、通年売上は前年比1%増の16億ドルであった。グローバルな自動車コンフィギュレーター エコシステムによる NVIDIA Omniverse™ の採用を発表した。最新の AI、グラフィックス、コンピューティング テクノロジをコンパクトなワークステーションに提供する、NVIDIA RTX 2000 Ada Generation GPU を発表した。
自動車売上
自動車向4Q売上は前年同期比▲4%、3Q比8%増の2億8,100万ドル、通年売上は前年比21%増の11億ドルであった。NVIDIA DRIVE® プラットフォームのさらなる採用を発表した。長城汽車、ZEEKR、Xiaomi は DRIVE Orin™ を使用してインテリジェント自動運転システムを強化し、Li Auto は集中型車載コンピューターとして DRIVE Thor™ を選択した。
1Q25のガイダンス
売上高は240億ドル±2%。粗利益率はGAAPベースで76.3%、Non-GAAPベースで77.0%±0.5%。営業費用はGAAPベースで35億ドル、Non-GAAPベースで25億ドルを予定している。営業外損益はGAAPベース、Non-GAAPベースともに2億5,000万ドルの予定で持分法適用会社の損益を除く金額である。税率は17%、±1%を予定している。
業績推移
Nvidia | 4Q23 | 1Q24 | 2Q24 | 3Q24 | 4Q24 |
(単位:百万USD) | |||||
売上高 | 6,051 | 7,192 | 13,507 | 18,120 | 22,103 |
売上原価 | 2,218 | 2,544 | 4,045 | 4,720 | 5,312 |
粗利益 | 3,833 | 4,648 | 9,462 | 13,400 | 16,791 |
営業費用 | |||||
研究開発費 | 1,952 | 1,875 | 2,040 | 2,294 | 2,465 |
販管費 | 625 | 633 | 622 | 689 | 711 |
買収中止費用 | - | - | - | - | - |
総営業費用 | 2,577 | 2,508 | 2,662 | 2,983 | 3,176 |
営業利益 | 1,256 | 2,140 | 6,800 | 10,417 | 13,615 |
金利収入 | 115 | 150 | 187 | 234 | 294 |
支払金利 | (64) | (66) | (65) | (63) | (63) |
その他 | (19) | (15) | 59 | (66) | 260 |
営業外収益(費用)ネット | 32 | 69 | 181 | 105 | 491 |
税引前利益 | 1,288 | 2,209 | 6,981 | 10,522 | 14,106 |
法人税 | (114) | (166) | (793) | (1,279) | (1,821) |
純利益 | 1,548 | 2,043 | 6,188 | 9,243 | 12,285 |
完全希薄化後株式数 | 2,507 | 2,490 | 2,499 | 2,494 | 2,490 |
完全希薄化後EPS | 0.62 | 0.82 | 2.48 | 3.71 | 4.93 |
(注:エヌビディア社決算資料に基づき株式会社pafin作成)
業績予想コンセンサス(決算発表前時点)
FY2024 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q(E) |
売上高(百万USD) | 7,192 | 13,507 | 18,120 | 22,103 | 22,170 |
完全希薄後EPS(Non-GAAP) | 0.82 | 2.7 | 3.07 | 5.16 | 5.00 |
(注:株式会社pafin調べ)
投資判断
データセンター売上比率が83.3%に達し、粗利率(Non-GAAP)は76.7%まで高まり、四半期純利益(Non-GAAP)は前年同期比5.9倍の128億ドルと市場予想を大きく上回り過去最高を達成した決算であった。予想通り輸出規制による売上減少よりも需要が遥かに上回る決算内容となった。ファンCEOがコメントしたようにアクセラレーテッド・コンピューティングと生成AIは転換点に達しており企業、業界、国家を超えて世界中で需要が急増している。直近のリサーチ(Wells Fargo Equity Researchのまとめ)によると2023年にエヌビディアはデータセンター向けGPU市場で3pointマーケットシェアを伸ばし98%となったとの発表もあり、エヌビディアの独占状況を変えるのはほぼ不可能であると考えている。
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