株価 | 131.28USD(日中取引終値) |
時価総額 | 3.215兆USD(約479兆円) |
自己資本比率 | 71.08% |
ROE | 127.21% |
ROIC | N/A |
PER(実績) | 49.99倍 |
PER(予想) | 29.59倍 |
PBR | 47.06倍 |
配当利回り | 0.03% |
EV/EBITDA | 41.04倍 |
*注:株価は2025/2/26時点。エヌビディアは2024/6/10に1対10の株式分割を行った。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。
2025年4Q決算結果
Non-GAAP
売上高 | 393.31億ドル(前年同期比78%増、3Q25比12%増) |
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粗利率 | 73.5%(同▲3.2pt、同▲1.5pt) |
営業利益 | 255.16億ドル(同73%増、同10%増) |
営業利益率 | 64.9%(同▲0.4pt、同▲0.1pt) |
四半期純利益 | 220.66億ドル(同72%増、同10%増) |
希薄化後EPS | 0.89ドル |
売上、EPSともに市場予想を上回り過去最高益を更新した決算であった。4Qの売上高は前年同期比78%増の393.31億ドル、粗利率は同▲3.2ptの73.5%、営業利益は同73%増の255.16億ドル、営業利益率は同▲0.4ptの64.9%、四半期純利益は同72%増の220.66億ドルであった。データセンター売上は同93.3%増の355.8億ドルとなり総売上高の90.5%を占めた。粗利率の低下はデータセンターでより複雑で高コストなシステムへの移行に起因している。
エヌビディアは2025/4/2に2025/3/12時点で株主全員に一株当たり0.01ドルの配当金を払う予定である。
2025年度通期にエヌビディアは337億ドル相当の自社株買い、8億3,400万ドル相当の配当の計345億ドルを株主還元に使用した。
セグメント別売上の推移と概況
セグメント別売上 | 4Q24 | 1Q25 | 2Q25 | 3Q25 | 4Q25 |
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(単位:百万USD) | |||||
データセンター | 18,404 | 22,563 | 26,272 | 30,771 | 35,580 |
ゲーム | 2,865 | 2,647 | 2,880 | 3,279 | 2,544 |
プロフェッショナル・ヴィジュアライゼーション | 463 | 427 | 454 | 486 | 511 |
自動車 | 281 | 329 | 346 | 449 | 570 |
OEM、その他 | 90 | 78 | 88 | 97 | 126 |
合計 | 22,103 | 26,044 | 30,040 | 35,082 | 39,331 |
データセンター売上
データセンター売上は前年同期比93%増、3Q比16%増の356億ドルと過去最高売上を記録した。データセンター売上の構成比率は90.5%と3Qの87.7%より2.8pt上昇した。通期の売上は前期比142%増の1,152億ドルであった。
NVIDIA は 5,000億ドル規模の Stargateプロジェクトの主要技術パートナーとなることを発表した。
クラウド サービス プロバイダーの AWS、CoreWeave、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) が、急増する AI に対する顧客の需要に応えるため、NVIDIA® GB200 システムを世界中のクラウド リージョンに導入することを明らかにした。
Cisco が NVIDIA Spectrum-X™ を自社のネットワーク ポートフォリオに統合し、企業の AI インフラストラクチャ構築を支援することを明らかにした。
世界で最も強力なスーパーコンピューターの TOP500 リストにあるシステムの 75% 以上が NVIDIA テクノロジで稼働していることを明らかにした。
Verizon とのコラボレーションを発表し、NVIDIA AI Enterprise、NIM、アクセラレーテッド コンピューティングを Verizon のプライベート 5G ネットワークに統合して、さまざまなエッジ エンタープライズ AI アプリケーションとサービスを強化する。
ゲノミクス、創薬、ヘルスケアの発展のため、IQVIA、Illumina、Mayo Clinic、Arc Institute などの業界リーダーとのパートナーシップを発表した。
AI エージェントを構築するための NVIDIA AI Blueprints と Llama Nemotron モデルファミリーを立ち上げ、エージェント AI のアプリケーションを保護する NVIDIA NIM マイクロサービスをリリースした。
ベトナムに NVIDIA初のR&D センターを開設することを発表した。
Siemens Healthineersが医療用画像 AI に MONAI Deploy を採用したことを明らかにした。
ゲーミング&AI PC売上
ゲーミング&AI PC売上は前年同期比▲11%、3Q比▲22%の25億4,400万ドルであった。通期の売上は前期比9%増の114億ドルであった。
NVIDIA Blackwellアーキテクチャを搭載した新しい GeForce RTX™ 50 シリーズ グラフィックス カードとノート PC を発表し、ゲーマー、クリエイター、開発者に AI 主導のレンダリングの画期的な進歩をもたらした。
GeForce RTX 5090 および 5080 グラフィックス・カードを発売し、前世代に比べて最大 2 倍のパフォーマンス向上を実現した。
マルチ フレーム生成と画質強化を備えた NVIDIA DLSS 4を導入し、発売時に75 のゲームとアプリがこれに対応し、PC のレイテンシー(データ転送の待ち時間)を最大 75% 削減できる NVIDIA Reflex 2 テクノロジを発表した。
開発者や愛好家が AI エージェントとクリエイティブ ワークフローを構築できるように、RTX AI PC 向けの NVIDIA NIM マイクロサービス、AI ブループリント、Llama Nemotron オープン モデル ファミリを発表した。
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション売上
プロフェッショナル・ビジュアライゼーションの売上は、前年同期比10%増、3Q比5%増の5億1,100万ドルであった。通期の売上は前期比21%増の19億ドルであった。
NVIDIA Project DIGITS を発表した。これは、世界中の AI 研究者、データ サイエンティスト、学生に NVIDIA Grace™ Blackwell プラットフォームのパワーへのアクセスを提供するパーソナル AI スーパーコンピューターである。
ロボット工学、自律走行車、ビジョン AI などの物理的な AI アプリケーションに NVIDIA Omniverse™ の統合をさらに拡張する生成AIモデルとブループリントを発表した。
NIM と AI ブループリントに基づいて構築された、コンテンツ作成、ストリーミング、ライブ メディア エクスペリエンスを変革する AI を活用したイニシアチブである NVIDIA Media2 を発表した。
自動車&ロボティクス売上
自動車&ロボティクス売上は前年同期比103%増、3Q比27%増の5億7,000万ドルであった。通期の売上は前期比55%増の17億ドルであった。
世界最大の自動車メーカーであるトヨタが、安全認証を受けた NVIDIA DriveOS オペレーティング システムを実行する NVIDIA DRIVE AGX Orin™ で次世代車両を製造することを発表した。
Hyundai Motor Group と提携し、より安全でスマートな車両の開発、製造の強化、NVIDIA AI と NVIDIA Omniverse を使用した最先端のロボット工学の導入を行った。
NVIDIA DriveOS 安全自動運転オペレーティング システムが ASIL-D 機能安全認証を取得し、NVIDIA DRIVE™ AI Systems Inspection Lab を立ち上げたことを発表した。
最先端の生成世界基盤モデルで構成されるプラットフォームである NVIDIA Cosmos™ を立ち上げ、物理 AI 開発を加速させ、1X、Agile Robots、Waabi、Uber などの大手ロボット工学および自動車会社に採用された。
生成 AI パフォーマンスを最大 1.7 倍向上させる NVIDIA Jetson Orin Nano™ Super を発表した。
1Q26のガイダンス
売上高は430億ドル±2%。粗利率はGAAPベース、Non-GAAPベースで70.6%と71.0%の間で±0.5ptの予定。営業費用はGAAPベースで52億ドル、Non-GAAPベースで36億ドルを予定している。営業外損益はGAAPベース、Non-GAAPベースともに4億ドルの予定で持分法適用会社の損益を除く金額である。税率は17.0%、±1%を予定している。
投資判断
最高益を更新した好決算であった。Blackwellに関しては設計不具合から生産延期が以前話題になったが、4Qに110億ドルの売上をあげ、フル生産中であり、更に供給を増やすとCFOはearnings callでコメントした。Blackwellはハイパースケーラーが購入しており、4Qのデータセンター売上の約半分の割合であったの事である。1Qのガイダンスも市場予想より強かったが、ハイパースケーラーのデータセンター投資に支えられている。株価パフォーマンスに関してはここから大きく上昇する展開にはなりづらいと思われる。
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