株価* | 389.1USD(日中取引終値) |
時価総額 | 1.249兆USD(約194兆円) |
自己資本比率 | 59.7% |
ROE* | 20.39% |
ROIC* | 18.67% |
PER(実績) | 109.07倍 |
PBR | 18.27倍 |
配当利回り | N/A |
EV/EBITDA | 90.87倍 |
株価は2025/1/29時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。
2024年4Q決算結果
売上高 | 257億700万ドル(約3.9兆円、前年同期比2%増、3Q比2%増) |
営業利益 | 15億8,300万ドル (同▲23%、同▲41.7%) |
営業利益率 | 6.2% (同▲2pt、同▲4.6pt) |
四半期純利益 | GAAP 23億1,700万ドル(同▲71%、同6.9%増) |
Non-GAAP 25億6,600万ドル(同3%増、同2.4%増) | |
希薄化後EPS | GAAP 0.66ドル |
Non-GAAP 0.73ドル | |
生産台数 | 459,445台(前年同期比▲7%、3Q比▲2%) |
販売台数 | 495,570台(同2%増、同7%増) |
テスラの4Q2024の決算は売上、EPS共に市場予想を下回ったが、微増収微増益の決算であった。売上の内訳を見ると発電・蓄電売上が前年同期比倍増した事で総売上は増収を達成できたが、自動車売上は同▲8%と減少した。4Qの自動車販売台数は最高記録を達成したものの売上は減少し、これは需要喚起の為の値下げ、無金利キャンペーン等のインセンティブを提供した事による。その結果営業利益は前年同期比▲23%となった。テスラの売上は中国では過去最高を記録したものの、世界全体では販売台数が2023年比▲1.1%と減少し、消費者はより安価なハイブリッド車を求めており厳しい状況である。
テスラの総売上高は前年同期比2%増の257億700万ドル、内訳は自動車売上は同▲8%の197億9,800万ドル、発電・蓄電売上が同113%増の30億6,100万ドル、サービス売上は同31%増の28億4,800万ドルであった。営業利益は同▲23%の15億8,300万ドル、営業利益率は同▲2ptの6.2%、四半期純利益(Non-GAAP)は同3%増の25億6,600万ドル、希薄化後EPSは0.73ドルであった。
4Qの生産台数は前年同期比▲7%の459,445台、販売台数は前述した様に過去最高となり同2%増の495,570台となった。2024年通年でEV販売台数の首位を守り年間販売台数は179万台となり、競合BYDの通年のEV販売台数(その他車種を除く)は176万台であった。4Qのスーパーチャージャー・ステーションの数は同17%増の6,975か所となった。4QのEVの在庫レベルは同▲20%の12日分となった。
蓄電池事業の4Qの配備量は前年同期比244%増の11GWhとなった。発電・蓄電売上は同113%増の30億8,100万ドルとなった。売上原価は同104%増の22億8,900万ドルとなり粗利益は7億9,200万ドル、粗利益率は25.7%となった。粗利益率は前年同期比3.9pt上昇した。サービス、その他の売上は同31%増の28億4,800万ドルと過去最高を更新した。売上原価は同30%増の27億2,900万ドルとなり粗利益は1億1,900万ドル、粗利益率は4.2%となった。粗利益率は同1.5pt上昇した。
4Qのフリーキャッシュフロー(営業キャッシュフローマイナス設備投資)は前年同期比▲2%の20億3,100万ドルとなった。営業キャッシュフローは同10%増の48億1,400万ドルであった。設備投資は同20%増の27億8,300万ドルであった。現預金及び短期有価証券の4Q末時点の残高は同20%増の365億6,300万ドルとなった。
投資判断
テスラの自動車販売台数は4Qに最高記録を達成し、EV販売台数世界一を死守したものの、2024年通年の自動車販売台数は10年ぶりに減少した。需要を喚起するための値下げ等により自動車売上は4Qは前年同期8%減となり、EV需要の減速がはっきりと感じられた。テスラは今年上半期により安価なモデルの生産開始を予定しているが、EVの需要減に歯止めをかけられるか注目している。また、EV市場が減速しているのに予想PERが100倍超えと明らかに割高過ぎである。
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