株価* | 237.97USD(日中取引終値) |
時価総額 | 8,121億USD(約116兆円) |
自己資本比率 | 59.7% |
ROE* | 10.42% |
ROIC* | 14.92% |
PER(実績) | 111.52倍 |
PBR | 10.04倍 |
配当利回り | 0.00 |
EV/EBITDA | 48.19倍 |
株価は2025/4/22時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。
2025年1Q決算結果
売上高 | 193億3,500万ドル(約2.7兆円、前年同期比▲9%、4Q24比▲25%) |
営業利益 | 3億9,900万ドル (同▲66%、同▲75%) |
営業利益率 | 2.1% (同▲3.4pt、同▲4.1pt) |
四半期純利益 | GAAP 4億900万ドル(同▲71%、同▲81%) |
Non-GAAP 9億3,400万ドル(同▲39%、同▲56%) | |
希薄化後EPS | GAAP 0.12ドル |
Non-GAAP 0.27ドル | |
生産台数 | 362,615台(前年同期比▲16%、4Q24比▲21%) |
販売台数 | 336,681台(同▲13%、同▲32%) |
テスラの1Q2025の決算は売上、EPS共に市場予想を下回り、減収減益の決算であった。自動車売上は世界的な不買運動もあり前年同期比▲20%と減少した。しかし、発電・蓄電売上は同67%増と大幅増収、サービス、その他売上は同15%増、総売上は同▲9%の193億3,500万ドル、営業利益は同▲66%の3億9,900万ドル、営業利益率は同▲3.4ptの2.1%、四半期純利益(Non-GAAP)は同▲39%の9億3,400万ドル、希薄化後EPSは0.27ドルであった。
1Qの生産台数はModelーYの新型モデル用の生産ラインの切り替えのために数週間生産停止をした事もあり同▲16%の362,615台、販売台数は同▲13%の336,681台となった。1Q(1月~3月)の中国でのテスラの販売台数は同▲21.8%の172,754台、競合BYDのBEVの販売台数は同39%増の416,388台とBYDに大きく差をつけられた。
スーパーチャージャー・ステーションの数は同14%増の7,131か所となった。1QのEVの在庫レベル(グローバル)は同▲21%の22日分となった。
蓄電池事業の1Qの配備量は同154%増の10.4GWhとなった。発電・蓄電売上は同67%増の27億3,000万ドルとなった。売上原価は同58%増の19億4,500万ドルとなり粗利益は7億8,500万ドル、粗利益率は28.8%となった。粗利益率は同4.2pt上昇した。サービス、その他の売上は同15%増の26億3,800万ドルであった。売上原価は同15%増の25億5,400万ドルとなり粗利益は1億100万ドル、粗利益率は3.8%となった。粗利益率は同0.3pt低下した。
1Qのフリーキャッシュフロー(営業キャッシュフローマイナス設備投資)は前年同期の赤字から黒字転換し、6億6,400万ドルとなった。営業キャッシュフローは同8.9倍増の21億5,600万ドルであった。大幅減益だったのに営業キャッシュフローが大幅増加だった要因は前年同期はAI関連の設備投資増加、ベルリンのギガ・ファクトリーでの火事等により物流が混乱し、在庫が積み上がった事等により営業キャッシュフローが赤字であった。現預金及び短期有価証券の1Q末時点の残高は同38%増の369億9,600万ドルとなった。
投資判断
マスク氏がトランプ政権でDOGE(政府効率化省)の長官に任命され、公共サービスの削減、職員の削減、またヨーロッパでは右派の政治家の支持を表明した事等により世界的な不買運動が広まった事により大幅減益の決算となった。マスク氏は5月からはテスラの仕事に専念し、今年後半までに自動運転の「ロボタクシー」を数百万台投入を目標にしており、6月にテキサス州オースティンで開始し、後にカリフォルニア州でも展開するとearnings call上でコメントした。
しかし、世界的なテスラ車への不買運動は収束しておらず、米中の緊張関係から中国市場で更に販売台数が減少するリスクもあり、 業績は下降トレンドにあり、株価パフォーマンスは期待できないと考えている。
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