前日の海外市場で、ドル円はトランプ大統領の関税発表前に１５０円台を回復。少し
下げるも１５０円００銭前後で発表を迎え、いったんは上昇も、その後円買いが強まっ
た。一律１０％の発表をいったん好感も多くの国地域に個別の関税率となり、日本は２
４％、ＥＵに２０％などの関税率が示されたことを警戒する円買いとなった。

　ドル円は１４８円台前半まで売りが出た。この後も下方向の意識が強そう。世界景気
の先行き不透明感が広がり、リスク警戒の動きが強まるとみられる。

　ユーロドルはいったん上昇後売りが強まった。この後も上値がやや重くなりそうだが
勢いは抑えられそう。

　ユーロ円は１６２円台後半から１６４円１０銭台まで急騰後、一気に１６０円１０銭
台へ急落。戻り高値から４円強の下げとなった。さすがに行き過ぎ感があるが、ドル円
などでの円買いに加えて、対ドルでのユーロ売りが重石となり、ドル円以上の下げとな
った。

　豪ドルは対ドルで０．６２９０ドル台から０．６３４０前後に上昇し、その後０．６
２２０ドル台を付けた。豪ドル円はユーロ円同様対ドルでの豪ドル売りもあって下げが
厳しく、９４円台半ばから９５円３０銭台まで上昇後、９２円３０銭台まで３円の下げ
となった。行き過ぎ感もあるが下方向の意識が強い。３月は９１円８０銭台で二度下値
進行が止められたが、ここを割り込んでくるようだと豪ドル安が加速する可能性もあり
そう。

　今日のドル円の予想レンジは１４６．５０〜１５０．００円。

【米相互関税を受けた影響注目】

　先ほど発表された米国の関税政策の影響がどこまで続くのかが注目される。全輸入品
に１０％の関税を賦課、ＥＵに２０％、日本に２４％の関税など、各国・地域それぞれ
に関税率を発表。これを受けて米株先物時間外は暴落する展開となっている。

　リスク警戒の円買いなども一気に進む中で、どこまでリスク警戒の動きが継続するか
が注目されている。

　米指標としては２３時のＩＳＭ非製造業景気指数が注目。関税のインパクトが大きい
が予想から大きな乖離を見せた場合、米景気の先行き不透明感が強い中で予想を下回る
弱さを見せた場合などに注意。

【今日の予定】

【米国】
ISM非製造業景気指数（3月）23:00
予想　53.2　前回　53.5

MINKABU PRESS
※ヘッドラインを訂正します。

訂正：［今日の視点］為替＝米相互関税発動で荒れた動きに