ドル円147.50円台、リスク回避の円買いと米景気減速懸念でドル売り 中国カナダは
報復を表明
リスク回避の円買いと米景気減速懸念のドル売りでドル円は一時147.53円付近まで下
落した。日経平均は3万5000円台を割り込んでいる。トランプ関税は逆効果で米景気
後退に陥るとの懸念からドルが売られている。ユーロドルは1.0925付近まで上昇、昨
日の高値を上回った。安全資産の債券に買いが入り米10年債利回りは時間外で一時4.
038%付近まで低下した。ダウ先物は一時1200ドル超も下げ、ナスダックは4.5%近く急
落した。
ベッセント米財務長官は2日発表の関税が上限だが各国が報復すれば事態は悪化する
と警告、さらなる関税引き上げを示唆した。豪州とNZは報復しない姿勢を示し、イタ
リアも今のところは慎重姿勢を示している。カナダは相互関税の対象外となったもの
の米国に報復措置で闘うと表明、中国も報復を誓った。欧州連合はどう出るのか。
中国株は下落も下値は限定的。公式の製造業PMI・非製造業PMIに続き中小企業を対象
とした財新の製造業PMI・非製造業PMIも3月に上昇、市場予想も上回る好結果となっ
たことで中国市場に安心感が広がっている。トランプ関税による景気悪化を防ぐため
中国政府が景気支援策を打ち出すとの期待も中国株買いを支えている。